魔法少女リリカルなのは~目指せデバイスマスター~   作:叢真

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第2話

 その連絡を受けたとき俺とクロノ、リンディさんは楽しい夕食の最中だった。

 

 モニターの向こうに移るのはグレアムおじさんで内容は至極単純。

 

 …俺の両親とクライドさんが死んだ。

 

 一瞬グレアムおじさんが何を言ってるのか理解できなかった。

 

 グレアムおじさんとリンディさんが何か話していたが俺の脳はそれらをノイズとしか認識しない。

 

 

 

 …死んだ?

 ―そうだよ

 

 …誰が?

 ―俺の両親が

 

 …嘘だ

 ―真実だ

 

 自身がそれを理解すると同時に俺の意識は落ちた。

 

 

 第2話

 

 

 俺が目を覚ましたのはそれから一週間後で病院のベッドの上だった。

 担当医が言うには心的ショックで眠り続けていたらしい。

 

 取りあえずリンディさんには目茶目茶泣かれました。

 

 葬式などの手続きはすべてグレアムおじさんが行なってくれていた。

 

 

「…ただいま」

 

 もう少し入院していた方が良いと言われたが半ば無理やりに退院して自分の家に帰ってきた。

 

 分かっていたことだけど誰も迎えてくれる人などは居ない。

 改めて実感してしまうと心が軋んだ

 

 人気のない廊下を進み階段を上ると突き当たりの部屋に入る。

 

 中には様々なパーツの置かれた台と中央には作業代と端末。

 父さんの仕事部屋だ。

 もっともっと教えて欲しい事があった。

 父さんの作業している姿がすごくかっこ良かった。

 デバイスについて話すときの父さんは子供みたいだったけど輝いていた。

 

 深夜まで父さんとデバイスについて話していて母さんに怒られる。

 でも母さんの顔は怒りよりもしょうがないなぁという苦笑いで…

 

『ピンポーン』

 

 来客を知らせるインターフォンにあわてて玄関まで下りる。

 ドアを開けばリンディさんとグレアムおじさんが立っていた。

 

 

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 リビングに通して来客用のソファーに座る。

 

「あ、お茶入れてきますね」

 

「いや、気にしないでくれたまえ。今日は君に渡す物があってね」

 

「そうよ、お茶なら私が用意するからレド君は座っていて頂戴」

 

 キッチンに向かおうとしたらグレアムおじさんに止められリンディさんに仕事をとられた

 

「あれ、そう言えばクロノは?」

 

 今更ながらにクロノが居ないことに気づいた。

 リンディさんが居るからあいつ一人で留守番なんてさせないと思うんだけど…

 

「ああ、彼はロッテとアリアにお願いして面倒を見てもらっているよ」

 

 ああ、あの二人か…何度かあった事が在るけど玩具にされた記憶しかない。

 

「御愁傷様、クロノ」

 

 骨は俺が拾ってやるからな。

 精々遊ばれていろ。

 

「でだ、今日来たのは君に渡す物が在る」

 

 渡す物?

 なんだろ

 

「レガード君とライラ君から預かった物さ」

 

「父さんと母さんから?」

 

 グレアムおじさんが取り出しとのは小さな箱だった。

 

「開けて見なさい」

 

 箱を開けると中には青い宝石

 

「これはデバイス?」

 

「うむ、詳しいことは彼女に聞くと良い」

 

「彼女?」

 

『はじめましてマスター・レザード』

 

「君は?」

 

『私は試作総合兵装型インテリジェントデバイス。開発コード【アーカイバ】です。マイスター・レガードによって製作されました』

 

「父さんの!?」

 

『はい、詳しい事はマイスター・レガードよりメッセージをお預かりしています。再生いたしますか?』

 

「ああ、頼む」

 

 数回コアが点滅すると【アーカイバ】から空間ディスプレイが投影された。

 しばらく砂嵐が続き画面が落ち着くと

 

「父さんに母さん!?」

 

 そこには両親が映っていた。

 

『レド、この映像を見ているということは無事に彼女は届いたのね?』

 

『『誕生日おめでとうレド』』

 

「誕生日?」

 

 …そう言えば忘れてたけど俺4歳になったんだっけ?

 

『本当なら直接渡したかったんだが申し訳ない事に仕事が忙しくてね。リンディに渡すようにお願いして誕生日当日に届くようにさせてもらったよ。』

 

『パーティーは私たちが帰ったらすごいのを開くから楽しみにしていてね?』

 

『さて、彼女【アーカイバ】なんだがレドのデバイスだ。とはいえ待機状態のみで魔法も基本的なものしか登録していない』

 

『あなたは将来デバイスマイスターになりたがっていたからあえてこういうデバイスにしたわ』

 

『【アーカイバ】は待機状態のみしか搭載してない分、高度な処理能力と膨大な保存容量を誇る少々特殊なデバイスだ』

 

 ふむ、良く分からない。

 もっと簡単に説明してくれ

 

『まぁ、簡単に言えばデバイスのコアのみで四○元ポケットみたいな物よ』

 

 なるほどね。

 だから【アーカイバ(倉庫)】なのか

 

『分からない事があれば【アーカイバ】に聞いてくれれば良い』

 

『じゃあ、レド早く帰るからいい子で待っていてね?』

 

『あと、【アーカイバ】に名前をつけてくれると嬉しい』

 

 へ?【アーカイバ】って名前じゃないのこいつ?

 

『【アーカイバ】はあくまで開発コードだからね』

 

 名前ね…何がいいかな

 

『私たちが帰るまでに名前をつけておくのよ~?』

 

『レド、改めて誕生日おめでとう。』

 

 父さんの言葉を最後に画面は再び砂嵐へと戻った。

 

『以上がマイスター・レガードからのメッセージです』

 

 空間ディスプレイを閉じると【アーカイバ】が話し出す。

 

「おう、ありがとうな。」

 

 なんというか嬉しかった。

 

「それでだが、レザード君。君の今後の生活だがどうするかね?」

 

「僕の今後ですか?」

 

「そうだ、リンディ君とも話したのだが君には身よりも無いし良ければ私かリンディ君が引き取りたいんだが…」

 

「それであなたに選んでもらおうって話になってね」

 

 リンディさんがお茶を持って帰ってきた。

 

「俺としては別にここで一人暮「ダメよ」…」

 

 俺の言葉を遮ってリンディさんがすばらしい笑顔で却下してくる。

 一人の方が楽何だけどなぁ…

 

「嫌でも一人「ダメです」…」

 

 負けないもん

 

「一人「ダメ」…」

 

 ま、負けないもん!!

 

「ひと「選びなさい」…」

 

 まけな…

 

「ひ「私とグレアム提督どちらが良いかしら?」…グレアムおじさんでお願いします」

 

 ま、負けた…orz

 

「ふむ、では私が保護責任者、リンディ君が後見人ということでいいかな?」

 

 グレアムおじさんが苦笑いしながら尋ねてくる。

 ちくしょうちょっとは助けてくれてもいいじゃないかよ。

 リンディさんは自分が選ばれると思っていたらしく驚き顔。

 因みにグレアムおじさんを選んだ理由はリンディさんが時折目茶目茶怖いから。

 

「はい、それで願いします」

 

「ああ、宜しくお願いするよレザード君」

 

 そう言って手を差し出すおじさん。

 

「はい、よろしくおねがいします」

 

 俺も手を差し出して握手。

 おじさんの手はごつごつしていたけどとても暖かかった。

 その隣でリンディさんが若干悔しそうにしていたのは気にしない…気にしないったら気にしないのっ!!

 

 こうして俺はグレアムおじさんの下で生活する事になった。

 

 

 

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 その夜、グレアムおじさんの計らいで今日一晩はこの家で寝る事にしてもらった。

 

 あの後、燃え尽きたクロノがロッテさんとアリアさんに連れて来られて。

 そのまま我が家での夕飯となった。

 

 で、今現在俺は自室で悩んでいる。

 

「なぁ、【アーカイバ】」

 

『はい、マスター・レザード』

 

【アーカイバ】の名前についてだ。

 

 さすがに「お前はどんな名前が良い?」なんて聞けないのでどうした物かと考える。

 

「お前の性能って結局何が出来るの?」

 

『それは私の使用方法などについてでよろしいでしょうか?』

 

「うん、それで良いや。分かりやすく教えてくれると助かる」

 

『かしこまりました。まず、私自身の性能ですが私には待機状態しかありませんがバリアジャケット等の補助魔法の行使は可能です。インテリジェントタイプのブーストデバイスだと考えていただければ助かります』

 

「なるほど」

 

『マイスター・レガードは私を司令核とし複数のデバイスを使用する事を目的としていたようです。』

 

「ようするにお前がいくつかのデバイスを管理して戦況に応じてデバイスを変更して戦うと?」

 

『はい、その通りです。』

 

 面白いな。

 確かにこの方法なら戦略の幅がグンと広がる。

 

『現在私が管理しているデバイスは、非人格搭載型アームドデバイスの【ヴァイサーガ】のみとなります。』

 

「ヴァイサーガ?」

 

 まさかどこぞのロボット大戦に出てくるアレか?

 

『はい、近距離戦対応の騎士剣であり。斬撃、刺突、打撃魔法に優れています。カートリッジはシリンダータイプ。装填弾数六発です製作者はマイスター・レガードですが発案者はライラ様で彼女のアームドデバイス【ヴァルキリー】を元に製作されました。』

 

 …恐るべきマイファザー。

 まさか父さんも転生者だったりして………まさかね。

 まぁ、それならそれでこいつの名前は決まったな。

 

「よし、決まった」

 

『なにがでしょうか?マスター・レガード』

 

「お前の名前は【ラミア】だ」

 

『了解しました現時刻を持って私の名称は【ラミア】とします。ありがとうございますマスター・レザード』

 

「あとそのマスター・レザードって言うの止めてくれねぇ?」

 

 うん、どこぞのジェダイみたいで背中がむず痒い。

 …ライトセイバーも面白そうかも。

 

『では、なんとお呼びすれば?』

 

「レドでもレザードでもマスターでも良いぞ?」

 

『では、マスター・レドとお呼び「レドだ」…了解。レドとお呼びします』

 

「おう、よろしく頼むぜ。【ラミア】」

 

 うん、マスター・○○とか呼ばれるのが嫌だって言えば良かった

 

『不束者ですが末永くよろしくお願いします。レド』

 

「ちょ、誰にそんなの習った!?」

 

『ライラ様ですが何か?』

 

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