ようこそ絶対絶命同盟へ!   作:一十百千

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前回のあらすじ

バケモンの集いに入り込んでしまった主人公(仮名)

本編どぞ



目的第一!

「帰っていいすか」

 

「いきなり過ぎない!?」

 

いきなりかな?いきなりかもしれない。そうかもしれない。話を聞くくらいはいいかもしれない。んなわけあるか。

 

「考え直してよー」

 

首吊ってた先輩が…確か『リセ』さん?が引き留めてくる。

というか『首吊ってた』っていうワードマジでやべーな。そりゃいきなり帰るわ。俺間違ってない。

 

「我が同盟は至ってシンプル!」

 

「ただのバケモンの集いですよね、わかってます」

 

「ちっがーう!!」

 

バンバン机叩くリセさん、机ミシミシ言ってるんですが老朽化だけが原因じゃないですよね。俺は流石に女性の方に『力すごいっすね』とか言うほどのデリカシーのない人間ではない。バケモンとか言っちゃったけど過ぎたことは忘れろ。

 

「我が同盟はね!」

 

「自殺志願者のマジキチ集団ですね、わかってます」

 

「そうよ!」

 

肯定された。マジかよ、あのビラジョークじゃねぇのかよ。おい誰かタイムマシーンを用意してくれこの学校じゃないとこに受験し直すわ。

 

「貴方もここに来たってことは死にたいんでしょ!」

 

「いえ、あなた方と一緒にしないでください」

 

間違えたんだよ、帰らせろよ。そうストレートに伝えるのは躊躇われたので言葉を選んでいると肩をガシッと掴まれた。

 

「わかる、わかるわ。胸の内に秘めたこのどす黒い感情を他人も持っているというのも信じられないわよね、でも大丈夫!死にたい理由は聞かないわ!ただここで確実に死ねるってことだけ理解してくれればいいの!どう?魅力的でしょ!」

 

「さては話聞かない人種ですね」

 

「そんな人種居るの?」

 

「居ますよ!俺の目の前にね!」

 

「まさかーここにいるのは全員日本人だよ」

 

くそ、超絶的なアホってどうやって扱えばいいんだ。

 

「いいですか?俺はですね、間違えてここに来たんです」

 

「何を間違えたの?」

 

お。案外聞いてくれるか?取りあえずこんなヤバイ集団からは一刻も早く距離を置きたい。

 

「ええ、まず、俺はこのチラシを見ました」

 

「じゃあ、OKだね!ようこそ!」

 

「話は続きます、聞いてください」

 

幼稚園児か。

 

「これを見て俺はジョークの類だと思ったわけです」

 

「…もしかして字が読めないの?」

 

「喧嘩売ってんですか、アホですか」

 

見当違いの心配をされた。いやまぁ、本人たちは真面目に書いたつもりなのだからそれをジョークととった俺も悪いのかもしれん。

 

「文字も読めない人にアホなんて言われたくないよ!」

 

「読めるっつってんです!アホですね!」

 

ダメだ、話を聞いてるようで聞いちゃいない…

 

「取りあえず!俺はここに死にたくて来たわけじゃないんです!」

 

「な、なんだってー!?」

 

そんなベタな反応今時珍しすぎて保護されるレベルだろう…

 

「じゃあ!あなたには将来に漠然とした不安はないの!?」

 

「え?いや、まあそりゃありますけど」

 

というか、ない人とかいるのか?会ってみたいんだが…

 

「消し去りたいくらいのキツイ思い出は!?」

 

「う、まぁ、それもありますけど」

 

俗にいう黒歴史だろう。俺にもある。

 

「死にたくないの!?」

 

「死にません」

 

メンタル豆腐かよ。

 

「なんで!?」

 

「それくらいで死んでたら日本人口10分の1になりますよ!」

 

言い過ぎかもしれないが半分以下にはなるだろう。

 

「マジで!?」

 

「そうです!」

 

「じゃあ、たくさん入ってくるね!」

 

「ダメだこの人!」

 

話にならねぇ!話聞く気ないのに聞くやつほどめんどくせぇ奴はいない!相手を変えるしかない!

そう決意して一番近くにいた知人が首吊ってるのに平然と書き物してた先輩に話しかける。いやまぁ、他の奴も平然としてたんだけど。

 

「あのー…」

 

「市井幸也君15歳血液型はAB誕生日は6月22日…」

 

なんかめっちゃ俺の個人情報握られてた。マジかこの人ほんとに高校生かよ。こっち向いてすらくれねぇ。

 

「先…輩?」

 

「どうも市井君、その疑問符が私と君の間柄を問うものなら確かに私は先輩だ」

 

何やら再び書き物に没頭しつつよくわからん答えを返してくれる。

 

「いや、なんでそんなに知ってるんです」

 

怖くて夜も寝れないんですけど。今日から帰る時別の道使おう。

 

「趣味だ」

 

「…人にはいろいろ趣味があると思うんで何も言わないでおきます」

 

しそーの迫害とか言われんの嫌いだし…

 

「ちなみに○貞、彼女無し、一度告白するも…」

 

「ストーップッ!!!!!」

 

なんかエグいぐらい詳しかった。

 

「何かね」

 

しれっと

 

「一応もう一回聞きますけどなんでそんなに知ってるんです?」

 

「趣味だ」

 

「人間のクズですね」

 

口が滑った。もとい言わざるを得なかった。

 

「さらっと酷いことを言ってくれるね、何ならこの続きを全校放送で流してあげてもいいんだよ?」

 

「すんませんでした」

 

90度の礼をする。いやマジで怖え。

 

「さて市井君、我々実はこの同盟を同好会として正式に登録したいのだよ」

 

「はぁ…」

 

「同好会設立に必要なのは各学年から2名以上集まった六人…まぁ3学年は一人でもいいらしいが。それと、顧問だ」

 

「…はぁ、帰っていいですか?」

 

「全校放送」

 

「…」

 

情報は最強の武器だって聞いたことあるけどマジだな。肺にナイフ突きつけられてるみたいだ。

 

「ここには4人…市井君も含めて5人」

 

「含めないd」

 

「全校放送」

 

「…」

 

「顧問はこちらで何とかするからあと1年生を一人連れてきてくれ」

 

「…」

 

「全校放送」

 

「いえっさー」

 

女性経験くらい握られたからなんだって?いやいや、俺の場合はそれ自体がデカいトラウマになって…

 

「まあ、私も鬼ではない。君がこの同盟に入り、新たな同盟員を探して来たらこのネタで強請るのはやめようじゃないか」

 

「俺別に死にたいわけじゃないんですけど」

 

最後のあがきにそう抗弁してみる。

 

「我々の目的は今は人員確保なのだよ」

 

「目的第一っすか」

 

「そうだね」

 

先輩さんは首吊り輪を片付けているリセさんをちらりと見てから笑った。

 

 

 




さて、ようやく主人公の名前が出来ましたよ。
ちなみにこれ銀行に行くときにひらめきました。
「あ、名前市井幸也でよくね」
って感じで
後はもう適当っすよ適当。
ここでは既存のネタ使いたくなくて四苦八苦しながら流れに任せて書きました()

では次回もまた1週間後くらいに
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