ISを動かした幼馴染に巻き込まれる話 作:帝国過激団
唐突に書いてみた作品です、基本メインの作品の息抜きなので不定期投稿になります。
#1
人生というのはわからないものである。
有名な大学を卒業した人物が犯罪を犯すこともあるし、元スラムの住民が石油王になることだってあり得る。
後者の事例に比べれば俺に起こったことなど小さな出来事だが、それ以上に衝撃的だったかもしれない。
織斑一夏… 俺の小3からの友人であり、歩くフラグメイカーとも呼ばれる男がいる。
数々の女子を惚れさせ、更には無自覚でやってる上に死ぬほど鈍感なので数々の女子が枕を濡らしてきた。
そんな一夏がまたやらかした。
「どう言うことだよ… ISに乗ったって…」
「いや、俺にもわかんないんだって!」
IS、インフィニット・ストラトスは数年前に俺の知り合いである篠ノ之束が開発した宇宙での活動を目的としたマルチフォーム・スーツである。
しかし現在は開発者の意に反して主にスポーツとして使われているが、その事に対し張本人は怒りまくって、世界レベルの家出をしている。
そして目の前のこの男は、高校受験の際に受験会場で迷い、人に道を聞こうと適当な扉を開けたところそこがIS学園の試験会場で、そこにあったISを起動してしまったらしい。
「ったくお前は… IS学園には行くんだろ?」
「…ああ、そうらしい。 でも女子校だろ? ハァ…行きたくねえなぁ…」
「また何人もの女子が泣かされるのか…」
「ん? なんか言ったか?」
と、このように。 同性愛者を疑うレベルで女子に興味が少なく、更には都合の悪いことは全力で聞き流す構造の耳、極め付けはAPP17ぐらいはある顔。
当然、こいつはIS学園でめちゃくちゃモテるのだろう。 そして数々の女子に勘違いをさせ、最後には泣かせる。
こいつはそういう奴だ。
「つーか、ISについてはわかんの? お前の志望校藍越学園だったろ?」
藍越学園、本来こいつが志望していた高校であり、卒業後の就職率の高さが売り。
IS学園と名前の響きが似ているので、こいつが間違えた要因の一つに数えられるだろう。
「それも問題だ。 周りは世界中から集まった有能なIS乗り志望者。 そんでもって俺は何一つ勉強してない」
「まあ… なんだ、頑張れ。」
「お前と変わってもらいたいよ…」
「俺もお断りだ、弾の奴に言え」
今会話に出てきた五反田弾とは、一夏の友人であり、俺のお兄さん。 そして極度の女好き… なのだが、いつも一夏の近くにいるせいで全ての女子を一夏に持ってかれる可哀想な奴だ。
「そんで、ちーさんはなんて言ってたんだ?」
「諦めろ、と。」
「相変わらずだなぁ…」
ちーさんとは千冬さんのことであり、千冬さんは一夏の姉だ。
ISの操縦に置いて世界一優れており、ISの世界大会"モンド・グロッソ"の総合優勝者に贈られる"ブリュンヒルデ"の異名を持っている。
そんでもってブラコン。
「いや、もしかたらお前も乗れるかもしれない! 全国で男がISに乗れるか検査するんだろ?」
「お前そんなことある訳ねえだろうが。 ってかそうなったとしても俺は絶対にIS学園には行かねえ」
「お前がISに乗れるように祈ってる」
「その祈りを弾の方に向けてやれ」
一夏がIS学園に行くと聞いて、血涙を流していた弾の姿を思い浮かべる。
うん、あれはもう…
「確か蘭もIS学園志望だったろ?」
「あ、明日動かせること願いますわ」
五反田蘭、先程の五反田弾の妹であり… 俺の恋人である。
だから弾がお兄さん、な訳だ。
「つー訳で祈っててくれ、俺がIS動かすことを」
「おう、最大限祈っとくわ」
目を閉じて合掌する一夏に苦笑を返して時計を見ると、もう帰らなければいけない時間になっていた。
「あっ、悪い。 俺もう帰らねえと」
「ああ、わかった。 じゃあ明日な」
幼馴染と別れを告げ、家に帰る。
確かにISを動かせれば嬉しいが、多分ありえないことだろう。
一夏の建てたフラグが俺にまで作用する訳もあるまい。