董卓連合での戦いが終わり一刀たちは自分の領地に帰り内政に励んでいた、董卓連合から一月がたったそんなある日の深夜朱里は全ての将軍たちを起こして玉座の間に集めた。
「皆さん夜遅くにお呼びだてして申し訳ありません」
「構いませんよ軍師殿、それで用向きはなんですか?」
謙信や義弘、愛紗や星等は夜遅くの召集にもちゃんとしているが桃香や鈴々や慶次等はまだ眠い目を擦っていた。
「小太郎さんに各地の動向を調査してもらっていて報告がありました、公孫賛さんの軍が攻撃を受けています」
「白蓮ちゃんが!?」
今まで眠くて船を漕いでいた桃香が目を開いて驚いた。
「で、軍師殿伯桂殿はご無事なのか?」
星も今回ばかりは真剣に朱里の話を聞いていた。
「戦が始まったのは一週間くらい前だそうです、まだ敗走したという報告はありません」
「朱里どんちなみに白蓮どんは何処に攻められとるとね?」
「袁紹さんです」
「前々から袁紹どんは白蓮どんの領地にちょっかいを出しとったからの」
「しかし白蓮殿の所には立ち切り花殿も居られるはず、簡単には敗走しないでしょう」
「まあ横についてるのが最上さんだからね~、立花さんが遅れをとるとは思えないね~」
「桃香様どうしますか?」
「白蓮を助けにいこう!!」
すると今まで黙っていた一刀が朱里に答えた。
「白蓮は俺達が力をつけるまで面倒を見てくれた、今の俺達がいるのも白蓮達のおかげだ、俺は一人でも助けにいく」
一刀はそう言うと玉座の間を出ていこうとした。
「待たれい一刀殿!!」
出ていこうとした一刀を止めたのは氏政だった。
「氏政さん・・・」
「お主一人で行っても結果は目に見えとるぞ」
「それでも俺は」
「皆を見てみい公孫賛殿の事を諦めてる顔の者が一人でもいるかのう?」
一刀が周りを見回すと皆が一刀の方を向いて力強く頷いていた。
「そうだよご主人様氏政さんの言うとおり、私たちも白蓮ちゃんを助けたいだもん」
「皆・・・」
すると廊下を駆ける足音が聞こえてきた。
「た、大変です!?」
「どうした」
一刀は兵に駆け寄った、すると兵士は乱れた息を整えて報告した。
「大変なのです公孫賛様の城が落ちたとの報せが」
「!?公孫賛はどうしたんだ」
「ゆ、行方も知れません」
一刀は崩れ落ちて涙を流したすると氏政が肩を叩いた。
「一刀殿、まだ死んだと決まったわけではない、お主が諦めてはならんぞい、風魔!!」
一刀と氏政は立ち上がると氏政は小太郎を呼んだ。
「風魔よ公孫賛殿の顔は知っとるな」
小太郎は無言で首を縦に降った。
「よし、落ち延びているとすれば立花も一緒じゃろう、そして生きていれば一刀殿を頼るはずじゃ、風魔お主はここから公孫賛殿の所まで行ってみてくれ、立花は目立つから見落とす事もないじゃろう、行けぇい風魔!!」
氏政が命令すると小太郎は玉座の間から姿を消した。
「一刀どん大丈夫じゃ白蓮どんはちゃんと見つかる、宗茂どんもついとるからの」
「そ、そうですね」
その日は夜も遅いこともありそこでお開きとなった、そして小太郎が白蓮を探しに行って一週間がたとうとしていた、執務室では桃香と一刀が政務に励んでいた。
「はあ~ご主人様、小太郎さんまだ戻って来ないのかな?」
「もう一週間経つんだな、そろそろ帰ってきてもいいのにな」
桃香たちが話していると走ってくる足音が聞こえてきて執務室の扉が勢いよく開いた。
「大変なのだ、お兄ちゃんお姉ちゃん」
扉を開けた鈴々が飛び込んで来た。
「どうしたんだ?鈴々」
「小太郎が、小太郎が帰って来たのだ!!」
一刀はそう聞くと鈴々の話を最後まで聞かずに玉座の間に走っていった、玉座の間には義弘や謙信や慶次等戦国の面々や星たちが立っていた、そしてその中には宗茂と白蓮の姿もあった。
「白蓮!!無事だったんだな良かった」
「北郷心配を懸けてすまない、麗羽があんなに早く行動に出るとは思わなかったんだ」
「今は戦国の世何が起きてもおかしくはありません、油断しましたな伯珪殿」
白蓮がそう言うと星が白蓮の危機管理の無さを指摘したが、白蓮は怒るでもなく落ち込んでしまった。
「返す言葉もないよ」
「おやおやこれは重症のようですな、だが伯珪殿無事でよかった」
星はそう言うと白蓮を抱き締め、白蓮も星の腕の中で泣いていた。
「度々すまない北郷、ところでこの小太郎を送ってくれてありがとう、小太郎がいなかったら私たちはどうなっていたか・・・」
「小太郎さん白蓮を連れてきてくれてありがとう」
一刀は頭を下げると小太郎は姿を消した。
「北郷ここに来たのはお前に頼みがあるんだ」
「なんだい?」
するとようやく鈴々に連れられて桃香が追っ付けで玉座の間に入ってきた。
「白蓮ちゃーん!!」
「桃香!!」
桃香は白蓮を抱き締めると白蓮が無事だった事を喜んだ。
「で、白蓮頼みって言うのは」
「そうだった」
白蓮は桃香から離れると膝をついて一刀たちに礼をした。
「北郷、桃香!!今回は助けてもらって本当にありがとう、不躾な願いだとは思うがお願いしたい、私を貴殿らの軍に加えてくれないか!!」
白蓮は土下座をして頼み込むと桃香と一刀に直ぐに起こされた。
「やめてくれ白蓮、俺達は君をそんな風に迎える気はない」
「そうだよ白蓮ちゃん、白蓮ちゃんも宗茂さんも私たちのお友だちだもん助けるのは当たり前だよ」
「しかしそれでは・・・」
白蓮が言葉を続けようとすると義弘が白蓮の肩に手を置いた。
「白蓮どん、おいたちはおまはんを臣下にするつもりはなか、仲間になろうちゅうとるのよ」
義弘の暖かい言葉を聞いて白蓮は涙ながらに頷くとプツンと緊張の糸が切れたのか気を失ってしまった。
「白蓮ちゃん!?」
「大丈夫じゃ今まで張り詰めていたものが切れたんじゃろう、寝とるだけよ」
義弘の言葉に全員が安堵して、そして後日白蓮が起きると皆で白蓮と宗茂が仲間になった宴を開いた、そして何者かが遠くからその光景を水晶玉で見ていた。
「喜んでいられるのも今のうちだせいぜい楽しめ北郷!!」
やっと黒幕が現れそうですね、それと今リアルが忙しいので新しい小説の方はもう少しお待ちください、マジ恋書きたいのに書けませんかなしい、それではまた33話でお会いしましょう。