恋姫バサラ 蜀編 大陸に呼ばれし老鬼と御遣い   作:双龍

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いやー暖かいと思ったらすぐに寒くなりましたねまた風邪を引きそうで怖いですが、今回は恋姫の中でも人気のあの子が登場です、勢力が違うから蜀では出しにくいですが、それでは37話をお楽しみ下さい。


37話

桃香たちは逃げることを決めると一日で逃げる準備を整え、そして今桃香たちは蜀の地へ向かって行軍を開始した、その一番後ろを義弘と官兵衛たちが行軍していた。

 

「しかし驚いたね」

「何がじゃ?」

「こんなにもあの町の住人が桃香に付いてくるとは、俺にはない人徳というやつか」

「桃香どんは不思議な魅力のある娘っ子じゃからな」

 

そう桃香が町の長老に話をしにいくと城下町の殆どの人が家財道具を持ち桃香に付いてくることを選んだ、時は少し戻り桃香たちはどう逃げるかを城で軍義していた。

 

「あれだけの住民を全て連れて行く気なのか!?」

「うん官兵衛さん、私に付いてきてくれるって言った人たちを見捨てては行けないもん」

「やれやれ人徳がありすぎるのも考えものだな、なら誰かが殿をしなくてはならなくなるぞ」

「その役目おいが引き受ける」

「なら鬼島津が戦いに集中出来るよう、兵を動かすのは小生がやろう」

「では手前も島津殿と共に殿を」

「駄目じゃ、宗茂どんおまはんにはやってもらいたい事がある」

「やってもらいたい事?」

「おまはんには桃香どんの護衛を頼みたい、入蜀も簡単に行くとは限らん、それに行軍するときが一番危険なのは宗茂どんおまはんもわかっとるじゃろ?」

「分かりました桃香殿は手前が命に変えても守って見せましょう」

「じいちゃんが行くなら鈴々も行くのだ!」

「じい様が行くなら恋も・・・」

「恋殿が行くなら音々も行きますぞ!!」

「危険じゃぞ」

「鈴々たちはじいちゃんを助けたいのだ」

 

鈴々の言葉に恋も音々も頷いた、すると義弘の後ろから一刀が声をかけてきた。

 

「桃香が先頭に立って行くなら俺は殿に加えてください」

「駄目だよご主人様危険だよ」

「桃香様の仰る通りですご主人様が行かずとも」

「桃香は入蜀の時にいなければならない、じゃないと向こうの民も不安だろう、そして殿も桃香と同じくらい重要な人物がいないと曹操に相手にされないと思うんだ、戦じゃ役に立てないけどこれくらいはやらせてくれ」

「良い覚悟ですね一刀殿」

「一刀無事に帰ってこいよ」

「謙信さん慶次ありがとう頑張るよ」

「すまんの一刀どん、じゃが安心せいおまはんはおいたちが必ず守る」

 

義弘たち力強い目を見て一刀も力強く頷いた、そして今現在一刀、恋、音々、官兵衛の四人は蜀の国境近くの橋を渡った先に陣を構え、義弘と鈴々は橋を渡らずに橋を守るように陣取りをした、義弘たちの陣取りが終わると程なくして義弘たちが来た方角に砂塵が上がっているのが見えた。

 

「来たの鈴々どん」

「腕がなるのだ!!」

 

義弘と鈴々は遠くに見える砂塵を見て武人の血を騒がせながら敵が来るのを待った、程なくして敵兵が義弘たちに突撃を仕掛けてきた。

 

「劉備を逃がすなぁぁぁ」

 

敵兵たちは逃走する桃香たちを追っているため士気が上がっていた、だがそんな状況でも義弘と鈴々は笑っていた。

 

「大戦久しぶりね、血がたぎりおる」

「鈴々もなのだ!!」

「「決戦の始まりじゃ(なのだ)」」

 

義弘と鈴々は二人で大軍を迎え撃った、それを後方で見ていた一刀も自然と腕に力が入る。

 

(始まった、義弘さん鈴々無事に戻ってきてくれ)

 

一刀がそう考えていると義弘たちのいる方から兵士が悲鳴が聞こえた、その時義弘と鈴々は次々と敵をなぎ倒していった。

 

「もっとじゃ、もっと強か武人ば、出て来んしゃい!!」

「うりゃゃゃゃ、まだまだ鈴々は暴れ足りないのだ!!」

 

鈴々と義弘は橋を背にしながら敵兵たちをどんどん斬っていった、すると曹操の兵たちも義弘と鈴々の武勇を見て段々と弱腰になっていった。

 

「な、何て奴等だ、たった二人なのに我軍の兵を次々と」

「当たり前だ」

 

司令官と思われる兵士が義弘たちに臆した声をあげると後ろから一人の男が現れた。

 

「ま、政宗様!」

「兵を引かせろお前らじゃあの二人には勝てねぇ、行くぞ凪」

「はっ」

 

司令官は政宗の言葉通り兵たちを引かせた、義弘も鈴々もあえて深追いはしなかった、すると引く兵士を掻き分けて政宗と体に傷を負った女の子が出て来た。

 

「よお鬼島津、張飛」

「独眼竜か・・・」

「眼帯の兄ちゃん・・・」

「そうだ、紹介しとくぜ、こいつは俺の部隊の副長の」

「楽文謙と言います」

 

楽進は義弘たちにお辞儀すると政宗が腰の剣を抜いた。

 

「殿に鬼島津とは劉備もえげつないことを考えるもんだな」

「おいが志願したのよ」

「なるほど、さてあんたが相手だお喋りはこのくらいにでいいだろ」

「そうじゃな、おいの相手はおまはんかね?」

「いや楽進が勤める、俺があんたの話をしたらどうしても戦いたいと聞かないんだ、俺の相手はお前がしてくれよ張飛」

「構わないのだ、鈴々は誰が来ようと倒すだけなのだ」

 

政宗は抜いた刀を鈴々に向けて威圧したが鈴々はものともせず政宗をニヤリと不適な笑みを浮かべた、その鈴々の姿を見て政宗もニヤリと笑った、政宗と鈴々が対峙してると義弘と楽進も向かい合って対峙していた。

 

(あん娘が魏の五大将軍の一人楽進か、なるほど良い目をしとるわ)

「島津殿ですね?」

「そうじゃおいを知っとるのか?」

「汜水関の出来事は見ておりました」

「あん時か」

「その時義弘殿の勇姿を見て、隊長と小十郎様から話を聞き、いつか戦ってみたいと思っておりました」

「なるほど、なら楽進どんおいたちもこっから先は互いの武で語るとするかの」

「ええ」

 

義弘は青嵐を構え、楽進は格闘家なので拳を構えた。

 

(素手か、ある男を思い出すの)

 

義弘は関ヶ原で対峙した家康を思い浮かべていた。

 

「おいの名は島津義弘次代の若きよおいを越えてみせい!!」

「我名は姓は楽 名は進 字は文謙、島津殿!!我武総身で受けていただきます!」

「さて張飛、俺も最初からトップギアで行かせてもらうぜ!!」

 

政宗は抜いた刀を一度戻し今度は一度に六本の刀を抜いた。

 

「はぁー兄ちゃんやっぱり六本の剣使うのかー、始めてみるのだ、でも六本でも十本でも鈴々はこの蛇棒一本で充分なのだ‼」

 

鈴々は頭上で蛇棒を何回か振り回した後蛇棒を構えた、張飛対政宗、義弘対楽進二つの戦いが今幕を開ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




凪ちゃんの登場です、彼女はかわいいですよね一刀に愛してほしいけど自分の傷を見て躊躇ってしまう、しかし一刀はその傷ごと凪を愛した、格好いいですね、それではまた38話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。

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