恋姫バサラ 蜀編 大陸に呼ばれし老鬼と御遣い   作:双龍

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なんとお気に入りが100件を越えました、これも皆さんのおかげだと思っています、これからも頑張って書いていきますので応援していただければ嬉しいです、それでは41話をお楽しみ下さい。


41話

一刀たちは益州と荊州の国境沿いにある城の一つの諷陵城に入城した、そして諷陵城の城下町の長老が桃香に謁見を申し出てきた、長老の話では益州の内政はボロボロで国民たちは大乱に巻き込まれるのではないかと恐怖しているという、今の太守の劉璋に治められるよりは評判の良い桃香に太守になってもらい安心して暮らしたいと言うのだ、一刀たちはその話を聞くと益州平定に乗り出し諷陵城を出撃した。

 

「ねぇ朱里ちゃん成都までいくつの城を落とせばいいの?」

「そうですね諷陵は益州の端ですから、ニ十ぐらいでしょうかね」

「そんなにあるの!?」

「安心しろ桃香、内乱が起きてるこの状況で小生たちを阻む城はいくつもないだろう」

「しかし官兵衛殿その中で我らを阻む城の城主はかなりの実力を持っているということだろ」

「星の言う通りだが、だからこそ小生たちについてきてくれる可能性がある、なあ朱里」

「ええこれから向かう城にも実力のある方が治めていらっしゃいます」

「朱里どんその者の名はまさか」

「黄忠さんと仰る方です」

(五人目が揃ったか)

「その黄忠さんてどんな人なの?」

「将としての有能はさることながら仁慈に満ちて徳望に厚い方です」

「そっか仲間になってくれるといいね」

「ええ黄忠さんの城までは後一日で着きます、夜襲に警戒しつつ進軍しましょう」

 

全員は黄忠の待つ城に進軍した、そして次の日桃香たちが黄忠の城の前に着くと兵士が城の前に並び野戦を始める準備をしていた、すると兵士を掻き分けてくる一人の女性が出てきた。

 

「私の名は黄漢升、劉備軍よ益州を荒らすつもりなら許しません、勇気ある者がいるならば私と勝負しなさい」

 

黄忠が高らかに名乗りをあげると官兵衛が鉄球に腰を掛け腑に落ちない顔をしていた。

 

「分からんな、何故黄忠は野戦をしようとしている?」

「え?どういう事官兵衛さん」

「黄忠といえば知勇に優れた良将、この状況で野戦を仕掛けるとは思えん」

「数ではこちらが有利、なのに籠城ではなく野戦を仕掛ける、確かに暗の君の言うとおり腑に落ちませんね」

「桃香、一刀頼みがある」

「何ですか?」

「この戦小生に仕切らせてくれないか?」

「俺は構いませんよ」

「私も良いよ」

 

官兵衛はその言葉を聞くと鉄球から立ち上がった。

 

「軍神、北条殿!!」

「何ですか?暗の君」

「なんじゃ?官兵衛殿」

「風魔を借りたいのと軍神お前さんの剣も頼む」

「良いでしょう」

「お安いご用じゃ、風魔!!」

氏政が呼ぶとかすがと小太郎が官兵衛の前に現れた。

 

「風魔と剣、お前さんたちには黄忠の城の中に潜入してもらいたい」

「潜入だと?謙信様の命だから従うが何故だ」

「あの黄忠が勝てない戦をしようとしているそれには理由があるはずだ、小生は町の中にあると踏んだ、それを調べて来てくれ、」

「分かった」

 

二人の忍びは音も無く消えると官兵衛は次の策を考えた。

 

「時間稼ぎが必要だな・・・」

「その時間稼ぎ、ワシが引き受けよう」

「権現か・・・よし任せよう」

 

家康は単身で黄忠軍の前に立つと高らかに名乗りを上げた。

 

「某の名は徳川家康、黄忠殿その勝負ワシが受けてたつ」

 

黄忠の言葉に家康が応えると家康も軍を掻き分けて黄忠と相対した。

 

「徳川家康さんと仰いましたね」

「ああ、歴史の中の偉人の黄忠殿の前に立ててワシは嬉しい」

「歴史の偉人?」

「失礼したそれはこっちの話で、さあ黄忠殿やろうか」

 

家康は拳を構えると黄忠も弓を構えた、その頃場内ではかすがと小太郎が潜入していた。

 

「潜入は簡単だったな、だが何も変わりはなさそうだが?」

 

かすがたちは回りを見回したが普通の賑やかな城内だった、だが小太郎は何かを感じとり裏路地に入っていった。

 

「お、おい風魔!?何処に行く!、全く勝手な奴め」

 

かすがも裏路地に入ると小太郎は一軒の古い建物の窓から中を覗いていた、かすがもそっと覗くと中には後藤又兵衛が小さな女の子と共にいた。

 

「後藤だなあの小さな子は誰だ?、助けるにしても辺りをを調べてからだな」

 

するとかすがと小太郎は回りに又兵衛の仲間がいないか探したが誰も見つからず、かすがたちは突入の機会を伺った。

 

「よし、行くぞ!!」

「あーん?」

 

かすがは窓から煙玉を投げたすると瞬く間に建物の中は煙が充満し、小太郎は煙が充満したのを見計らうと女の子を又兵衛の手から奪った、かすがたちは逃げようとして外に出た、すると煙で充満した建物からかすがたちの行く先に向かって執行刃が飛んできて地面に刺さった、そして又兵衛もすかさずかすがたちの前に現れた。

 

「ま~て~よ上杉のくノ一!!」

「くっ、後藤」

「お前を殺して上杉にお前の首を届けてやる、でも安心しろ、すぐに上杉も後を追わせてやるからさ~」

「貴様!!、貴様だけは生かしてはおけない」

 

かすがと小太郎は武器を構え、又兵衛も地面から執行刃を抜いて構えた、家康対黄忠、かすがと小太郎対又兵衛二つの戦いが今始まる。

 

 

 

 

 

 

 




次回は二つの戦いを書きたいと思います、この益州平定の章で忠勝を出すつもりなのでご期待ください、それではまた42話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。

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