Metal Gear Fate/ Grand Order 作:daaaper
お久しぶりです、そして初めましての方は……いるのかな?
そんなこんなで、どうもdaaaperです。
無事に大学受験は終わり、結果は桜ではなく梅が咲いた結果でしたが個人的にも周りの方からもアリだと言葉を得ながら過ごしています。
引っ越し、大量の書類の山、教科書購入、入学式の準備、その事前ガイダンス等々、
新大学生を問わず、新一年生、新社会人はこの時期大忙しですなぁ、かくゆう私もそうなんですが(笑)
そんな訳でまだ安定して投稿できませんが、3万字ほどかきあげたので一週間ほどかけて投稿を再開しようと思います。
本当はフランス編の終盤まで書き上げてから投稿しようと思ったのですが……
読者の反応が無いとツライね!!
本っっ当にモチベーションが上がらない!
1日千字じゃフランスが終わらない!
みんな、感想書いて!そしたらめっちゃ早く書くから!
……感想書いていただけるだけで作者というのは単純で書くスピードが上がったりなんだりします。
その分、出版とかしている方の場合、半端では無いプレッシャーを会社とか編集さんからかけられるとか。
それでも嬉しいものはやっぱり嬉しいです。
今日の朝、FGO開いたらついにアナスタシアが来るとか。
本当に四月に来るか不安でしたが思ったより予告通りに第2章は開始できそうですね。
それまでの暇つぶしのお供になれば作者としては幸いです。
それでは、前書きが長くなりましたが本編をどうぞ。
※半年以上放置なのに全話のあらすじなんて作ってません、
お手数ですが記憶が曖昧でしたら前話、又はフランス編から見て最新話を読むことをオススメしますm(__)m
カルデア一行はラ・シャリテを離脱、その後次の街を目指して南下していた。
ロマンの予想通りなのか黒ジャンヌからの追撃も無く、朝方の遭遇戦以降はワイバーンとの全く戦闘も無く、陽も沈みかけていた。
その間にジャンヌから襲って来たサーヴァントについての情報を得ようとしたがあまり多く無かった。
ルーラーとして一応現界している彼女だが、黒いジャンヌが言っていたようにある意味搾りかすである今の彼女は十全の力を発揮できないため、ルーラーの特権である真名看破もまた発揮できなかった。
ただ、それでも確かに“彼女”は“私”であること、そして他のサーヴァントには全員狂化のスキルが付与されているのはわかったらしい。
「…………………………」
「そろそろ夕暮れ時だ、ここらで拠点を張って休んだ方が良いだろう。
ここからなら朝に動けばすぐ次の街に向かえるだろうしな、そうだろうお嬢さん」
「…………………………」
「……ジャンヌさん?」
「・・・ハッハイ!何ですか!?」
「大丈夫?さっきからずっと黙ってるけど……」
「あっいえ、心配はいりません、ただ先ほどの戦闘で疲れただけですから」
「そっか、じゃあここら辺で今日は休もう、ここからなら次の街も近い?」
「ええ、そうですね」
「なら決まりだな、俺は枝を取ってくる、いくぞトレニャー」
「ついでにお肉も焼くニャ」
「待て貴様ら、私も付いて行く」
「待てお前ら」
このまま放っておけば勝手にパーティーが始まるだろう、焼肉である、当然マスターを放っておいて。
そうなれば招集はできても収集が付かなくなるのは(弓兵の目にだけ)明らかだった。
「どうしたエミヤ、お前も来るか?」
「いや違う……そのワイバーンの肉、私が調理しても構わないだろうか?
なに、燃料を取りに行っている間に下ごしらえはしておこう」
「……おミャーさん、ハンターさんじゃニャいのにワイバーンのお肉調理できるのかニャ?」
「問題ない喋るネコ、こいつは皮肉屋ではあるが料理の腕だけは一流だ、私が保障しよう」
「料理だけじゃ無いだろう……まあ確かに、こいつの料理はうまいな」
「じゃあ預けるニャッ!」
そう言うとトレニャーはバックパックを下ろし、ガサゴソいじると生肉をポンッと取り出した。
「……まさかとは思うが、生肉をそのまま入れて居たのかね?」
「衛生的だニャ?」
「待て待て、生肉をそのまま入れて置いてそもそも新鮮な訳が……なん……だと……?」
「とりあえず肉は無事だな、なら俺たちは適当に薪を取って来る、いくぞトレニャー」
「ハイニャー!」
エミヤがまるで先ほど捌いたかのように新鮮で身の締まっている良い肉に心の中で震えている中スネークとトレニャーは森へ入って行く、当然アルトリアは残った、枝などわざわざ取りに行く王などいるはずがない。
《うん霊脈も近いね、そこから少し南の方にあるよ》
「じゃあサークルの設置も今のうちにしておこうか」
「あっそれなら私も付き添います」
「それなら私はテントと肉の下ごしらえだな」
「テントの方は俺がやるぜ、こう言う時にルーンは便利だからな」
なんだかんだ自ら動くサーヴァント達。
これでも世界中を旅したり戦士だったりするので野宿には当然なれている、それぞれの得意分野に別れて野宿のための作業を進めて行く。
「ふん、なら私はゆっくりと待つとするか」
「「いや働けよ」」
だが王様は食べるだけが取り柄である。
……と言うのは本人も流石に無いと思ったのか、周辺の状況を見るのに邪魔な木を切り倒していく。
それならスネークとかは別に取りに行かなくても良かったんじゃないかと思うも、言うのも面倒だと思ったエミヤは投影したフライパンとまな板で肉の調理に取り掛かる。
「じゃあ俺たちも行こっか」
「はい先輩」
「……ええ」
やることをやるのは自分たちも。
自分だけ楽しようという発想はない藤丸は、マシュとジャンヌを連れて召喚サークルを設置しにいく。
……それだけなら楽だろ、というのは野暮なツッコミである。
実際の所、カルデアとの強力なラインである召喚サークルは一応必要ではあるが、スネークの宝具の方が便利かつ品揃えが良かったりするのも事実だ、それに物資の不足もスネーク曰くまず心配しなくていいらしい。
だが同時にスネークは
「俺が常にいるとは限らんだろう、ならサバイバル技術は必須だ」
とマスターである藤丸や、デミ・サーヴァントとはいえ生身であるマシュに(食料調達の意味で)生き残る術を教え、自身もまたできる限り現地調達が出来るならばそちらを選ぶと公言した。
これには他のサーヴァントも同意した。
……まぁ若干一名、飯はよこせと譲らなかったのだが
〈回想〉
『それほど便利な宝具なのなら定期的に食料を運ばせるくらい造作もないだろう?』
『だがお前さんのためだけに使うのはなぁ……』
『良いから発注しr——』
『あっ、あのアルトリアさんっ、スネークさんに迷惑かけるなら調達した食料はアルトリアさんの分だけ抜きと先輩が——』
アルトリア、一瞬のうちに藤丸の元へ馳せ参じる。
『私は貴様の剣だ、それ以上でもそれ以下でもない、ただ貴様のためだけに力を振るう。
そんな貴様の剣は定期的なメンテナンスが必要不可欠だ、具体的には燃料が必要だ、それも膨大なな。
燃料が不足すれば満足に力を発揮できないのは当然だろう、貴様も当然知ってるハズだ、自然の摂理だ。
だから私から食事を奪うということはつまり私に自害しろと言う事と同義だ、それでもマスターであるお前は私がこの傭兵に食事を頼む代償に食事をするなというのか……!?』
藤丸、ビビることもなく淡々と答える。
『いや、食べちゃいけないとはさすがに言わないよ?
ただ人に迷惑かけてまでわざわざ皆んなで採ってきた食料を一緒に食べないで、アルトリアさんがレーションを一人で食べるなら、俺たちもアルトリアさん抜きで——』
『一体いつから私がスネークに頼んでまで食事を提供させると言った、そんなことは言ってない。
そも私はスネークに頼んですらいない、迷惑などかけてないぞ!……だからマスター、食事を、だなっ』
『スネークさんに何だって?』
『っ何を言っている、私はスネークに迷惑など——』
『な・ん・だ・っ・て・?』
『…………………………………』
『……とりあえず、勘弁してやれ坊主』
〈回想終了〉
などというやり取りもあり、これによって暴食王はより一層マスターに忠誠(?)を誓う事となった。
ちなみに黒くなった騎士王をここまで手綱を握ったのは藤丸が初めてだとエミヤはニコやかに、かつ爽やかな笑顔でマスターに語った。
ついでにスネークはマスターにドリトスの支給はどうするか聞いた際、鬼のような顔(裁定者の談)でスネークに迫ったが、あくまで両者の間で決めた事なのだからとマスターがあっさりOKを出したことで、その忠誠心はより強固なものになった。
ついでにスネークには若干当たりが優しくなった……かもしれない。
「けど、ワイバーンのお肉って食べれるのかな?」
「どうでしょう、私は食べたことがないので……ただ、ワニの肉は地域によっては食べられているようですし、ワイバーンも・・・」
「………………………」
「いやどんな地域にワイバーンを食べるほどの環境があるのさっ」
「それもそうなのですが……トレニャーさんの国?とか」
「……ありえるかも」
「………………………」
〔……先輩〕
〔うん、なんかジャンヌさん落ち込んでる……?〕
〔どう……しましょう?〕
〔マシュ、パス〕
「ええ!?」
「どっどうしました!?」
「あっいえっ!?えっ……ええっ!あそこに鳥がいたのでびっくりそとんですぅ!!」
「そ、そとんです?」
「マシュ、噛んでる噛んでる」
「あっ///」
別にマシュが謝る必要は何一つ無いのだが、テンパってしまっているマシュがそれに気付くはずもなく。
そもそも人を思いやることはあっても、それをどうにかしようと行動する経験自体彼女にはあまり無かった。
「……ふふ、やっぱり私、皆さんと一緒に居れて嬉しいです」
「やっぱりってことは……やっぱり何か悩んでました?」
「……ええ、もう一人の、竜の魔女となった“私”。
確かに彼女はもう一人の私でありジャンヌ・ダルクなのは間違いありません……ただ」
「ただ、信じられない?」
「……例え私が彼女の絞りカスだったとしても、私があの様な姿になったとしても、この国にあそこまで恨みを持つとは思えないのです」
そう言って再び暗い表情に戻るジャンヌ。
その表情を見て藤丸は思ったことをそのまま本人に向かって言うことにした。
「えっと、俺が言って良いことかはわかんないけど……ジャンヌさんはフランスを恨んでないの?」
「……そう、ですね。
私は確かに裏切られたでしょう、それに嘲弄もされたでしょう、それだけのことをされたなら恨みを持つのも多くの人からすれば当然でしょう。
……ですが私には、この国が、この国の人々がいた、生き残った……それだけで満足だったのです。
この国に仲間が居た、だから私がこの国を、祖国を恨むことは絶対にありえない」
「けど……あのジャンヌさんはフランスを恨んでた、よね……?」
「……先輩に同じです、私も黒いジャンヌさんの話を聞く限り、処刑された恨みを元に復活したかの様な印象を受けました。
実際には気配からしてサーヴァントなのは間違いないですから、正確には復活ではないですが……」
「ええ、間違いなく“彼女”はサーヴァントです。
…………ですが未だにアレが“私”だとは……到底信じられないのです」
「……………………………」
一般に、ジャンヌ・ダルクの生涯を聞き、特にその最後を聞けば無念の最後だろうと。
裏切りにも等しい事をしたフランスに対して恨みは当然持つだろう、そう思うだろう。
だがその本人はルーラーとして英霊の座に就き、それによって“自身の周りに起きていた全て”を知っても尚、恨みを持つことはなく主へ祈りを捧げ万人に博愛をもたらす事を選んだ。
それが自分だと・・・思っていた
だがあの黒いジャンヌ・ダルクは、竜の魔女はこの国を、人々を恨み、そして復讐を果たそうと未来を壊す規模で人々を虐殺し街を蹂躙し国土を荒らしており、この国を死者の国に変えるとまで宣言した。
強大な力を持つとどんな人でも狂うことは彼女も理解している、それは自分自身でも例外では無いとも。
だが果たして、恨みを持つかと聞かれれば・・・否である。
それなのに“私”は強い怨みを持って存在していた、それが彼女にとって一番の疑問であり、
同時に認めたくない事実だった。
「今の私は存分に戦うことは出来ませんが目の前にいる同胞を守る力はあります、この国を救い世界を救うために戦うことも厭いません、その意味でも私はあなた達と一緒に入れて嬉しいです。
……だが同時に私はこの国を破壊している、それがどうしても私は許せない」
「…………ねぇジャンヌさん。
確かにジャンヌさんは何も恨んで無かったんだと思うし、今もそう思ってるならそうなんだと思うよ」
「……先輩?」
「藤丸さん……?」
「けど・・・同じくらい恨みに恨んだジャンヌさんもいたんじゃ無いかな?」
「それは……ありえません」
「うん、ありえないかもしれない、少なくとも俺の目の前にいるジャンヌさんはそうだと思うよ。
けどジャンヌさんは人間だから、無意識のうちに人を恨んだりしたのかもしれない。
いま仲間になってるアルトリアさんも、本来はあんなに口は悪く無いんだってエミヤさんは言ってた。
アルトリアさん自身も、私は本来の私が選ぶはずのなかった選択をした自分だって言ってた、そういう存在も英霊の座には居るんだって。
ジャンヌさんがジャンヌさん自身を許せないのは当然なんだから、その…………」
「?」
「……遠慮しなくて大丈夫です、私は何を言われても怒りません」
「…………こんなことジャンヌさんに言うの色々な人に怒られそうだけど、あの黒いジャンヌさんもやっぱり自分なんだって認めてあげた方が良いと思うんだ」
「「……………………………………………」」
マシュが言った、自分のマスターは正直だと。
実際、藤丸立香という魔術と関わりの無かったこの人間は一般人であり特筆することは特にない。
ただ幸運なことに、彼には常識が備わっていて、加えて素直な少年だった。
「だって今のジャンヌさん・・・小学生みたいだし」
「「・・・・・・・・・・・・・え?」」
ただ世の中、モノは言いようである。
素直な少年も言い方を変えれば馬鹿正直である。
「あっあの先輩っ?いま何とおっしゃったのか聞き取れ無かったのですが……」
「だからさ。怒られるかもしれないけど、黒いジャンヌさんもここに居るジャンヌさんもジャンヌさんなんだから悩んでもしょうがないと思うんだ。
確かに認めたく無いのは分からなくも無いけど……それって怒られる事しちゃったり、やりたいくない事をやらされる小学生がイヤイヤって言ってるのと一緒でしょ?」
「え、えっと……つまり先輩は、ジャンヌさんがまるで嫌なことから逃げてる小学生みたいだ、と……?」
「うん」
「そ、そうですか……」
思い返してみれば……まあ確かにジャンヌ・ダルクの発言は何となく否応にも認めようとしない駄々っ子にも思えなくも無い。確かに自分とは違う“自分”……それがましてや愛している国を破壊し人々を虐殺するような“自分”など誰でも認めたくなど無いだろう。
だがそれはダメだと藤丸はすでに教えられていた。
「だって実際には目を背けようが気付かなかろうが存在している事に変わりは無い。
たとえ敵でも失礼だし目を背けちゃいけないことなんだって、だから英雄は英雄って呼ばれる。
嫌なことから目を背けてるだけなら、それは独りよがりなだけでしょ?」
「っ………」
「だからさジャンヌさん……小学生みたいって言う言い方が正しいのかあまりわかんないけど、ジャンヌ・ダルクっていう英霊はいま俺たちの目の前にいるジャンヌさんでもあり、いまフランスをメチャクチャにしてるジャンヌさんでもあると思うんだ」
「………………………………………………」
この時ジャンヌ・ダルクは、側にいた2人は分からなかったが、先に言った言葉通り怒らなかった。
何も言わなかった。
言えなかった。
何せ自分より歳下である少年に諭されたのだ
しかも自分が考えてもいなかった
……いや、見ようとしなかった事実を知らされたのだ
「……ってスネークさんが言ってたでしょ?」
「あっ・・・確かにレイシフト前におっしゃってましたね」
「っ今のはあの人の言葉なのですか!?」
「うん、スネークさんから教えられたんだ。
“俺たちは綺麗な物に目を向け醜いものには目を背け瞑る、だけど実際には目を背けようが気付かなかろうが存在している事に変わりは無い”ってね、だから嫌なことでも忘れちゃいけないんだって」
「そう………………ですか」
「……マスター霊脈につきました、召喚サークルを設置します」
「あっうん、お願いマシュ」
いつの間にか歩き着いていた場所にマシュが盾を置く。
瞬く間に青い光が瞬き、カルデアとのラインが構築された。
本来ならここでロマンかダ・ヴィンチちゃんが出てくるが……なぜか今は誰も出てこなかった。
「……私は、聖女ではありません」
代わりに藤丸の隣にいるジャンヌさんが語り始めた。
マシュが一瞬藤丸を見るも誰も止めるわけもなく、ルーラーであり半端なサーヴァントは口を続けて動かす。
「私はこの国の田舎で育った単なる田舎娘です。
藤丸さんやマシュさんは私を聖女と思われるかもしれませんが、そうでは無いのです。
私は祖国を救わんと旗を取りました、それは事実です。
ですが……取ったのが旗であっただけで戦わなかった訳では無いのです、この手は血で染まりました」
「「……………………………………………………」」
「それでも私は構わなかった。
祖国を、この国を、この国の人々を救えるのであれば、私は旗を手に取り戦場を駆け、この旗を振りました、そこに後悔はありません……ですが私は構わなかった、考えもしなかった、自分の行いがどれほどの犠牲の上で成り立つものかを」
その言葉に半端なものは無かった。
ただ強く、ハッキリとした意志が言葉の1つ1つに宿っていた。
ただそこで、ジャンヌ・ダルクだけが話していた、それだけだ。
「……だから聖女じゃない?」
「ええ、私が聖女と呼ばれるのは結果論に過ぎません。
ただ自分が信じたことのために旗を振り、そのために多くの犠牲を出した、そんな小娘を聖女と呼ぶには少々物騒過ぎますから。
そんな元々は物騒な小娘が私なんです、“ああいう私”がいてもおかしくないのかもしれませんねっ」
そう言い、微笑みながら語るジャンヌにはもうすでに、“自分”から目を背ける様な少女では無かった。
そこにはサーヴァントが、半端では無い“確かな”英雄がいた。
「……やっぱり英霊ってすごい人たちなんだね」
「?それはどういう意味です?」
「だってさ、俺だったら逃げたり見えないフリをすると思うよ。
けどジャンヌさんはあっさり認めた、それってすごく立派で難しい事だと思うんだ」
「……そうかもしれませんね」
「それにさ、確かにジャンヌさんは本人が言うなら聖女じゃ無いと思うよ。
けどさ、英霊として、サーヴァントとして呼ばれるってことは生きていたジャンヌさんを知っている人達が居て、そんな人達が何百年も『こんな事をしたスゴイ人が居たんだ』って語り継いで来たって事でしょ?
アルトリアさんとかクー・フーリンさんは500年以上だけど、ここに居るジャンヌさんもそれだけ多くの人が覚えていたいって思ったからここに今ここに居られる人なんだなぁ……って」
「そ、そんな風に言われると、私の事を褒めてくれてるのは嬉しいですが恥ずかしいですよっ!」
「……けど先輩の言いたいことはわかります。
アルトリアさんやクー・フーリンさんは、その武勇がそれこそ千年も語られて私たちでも知っています。
スネークさんは功績とカリスマ性を世界中に知らしめてました。
エミヤ先輩は少々特殊ですが……それでも沢山の人に感謝されたんだと思います。
そしてジャンヌさんは・・・なんと言うか、そのっ、武勇とは違いますけど、その心……というか在り方が、英霊としてここに居られる……のだと思いますっ!」
「だから恥ずかしいですってっ!」
英雄になるには“証”が必要だ、と誰かが言った。
サーヴァントとは特殊な使い魔であり、人類史に刻まれた影、死者の記録帯であるという。
英霊とは、神話や物語等の様々な形で伝承された物によって人々からの信仰・想念を生み、それらが一種の精霊として“カタチ”となった存在だ、と面倒な言い回しで説明できる。
簡単に言えるなら、多くの人々が認識し記憶している人物が実際に現れ“カタチ”になったのが英霊だ。
それ故に、英霊はそれ相応の知名度と(善し悪し関係なく)信仰がなければそもそも存在しない。
確かに本人が言うなら、藤丸達の目の前にいるジャンヌ・ダルクという女性は聖女などでは無いのだろう。
だが、数百年の時を経てもなお彼女の存在は世界的に知られており、また“救国の聖女”として存在している。
実際には、アルトリアの例のように伝承と本人とには事実と異なる部分は多々あるだろう。
だが何百年も《聖女:ジャンヌ・ダルク》として伝えられて来た事実は変わらない、それ相応の理由があるのだ
それこそ、例え自分の事を自分だと認められず逃げているのはまるで小学生の様だと言われても、その事実らを真正面から受け取り立ち上がる程度、彼女にしてみれば造作もない事なのだ。
……ただ、真正面から褒めちぎられることには耐えられないらしいが。
「そんな照れることでもないと思うけど……」
「は、恥ずかしいものは恥ずかしいですよ……」
「そんな可愛く言われても……」
「カワッ……//」
可愛がられるのもダメらしい。
♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢
「・・・!?いま何か壮絶である意味では危険なフラグが立った気がするのだが……!」
「それより早く肉を調理しろ、燃料は十分だろう」
「……今更だが、テメェが木切るならスネーク達は薪を取りに行く意味無くねぇか?」
「そうだな」
「……言っておくが、マスターが来てから焼き始めるからな?」
「いい心がけだ料理人、だが私たちのマスターに何かアレば事だろう。
先にある程度毒味をしておく必要はあるだろう、その役は私が相応しいのではないか、ん、ん?」
「これだから暴食王は……!」
「犬じゃねえんだから少しくらい待てよ……」
「お前が犬と言うか」
「アァ?」
次回は明後日、水曜日を予定しています。
要望が多ければ早く投稿する、かもしれないです……といってもあと4話分くらいしかストック無いけどね!
何かご意見、ご感想があれば作者の参考にも励みにもなります。
何かありましたら感想欄にてお知らせ下さいm(._.)m