「お前ら。」
翌日、俺は呆れたようにこの状況を見る。
というのは俺は少し宿題を忘れていたので遅れてしまったのだが、いつも通りのティータイムをしている風景に呆れを通り過ぎて頭痛を覚えてしまう。
「あっ。松井先輩こんにちわ。」
「あぁ。中野も来てたのか。」
俺はため息を吐く。まぁこいつらは変わらないよな。
「それじゃあ、いつも通り弾くか。澪。お前今日どうする?」
「えっと、ケーキ食べ終えたら混ざっていいかな?」
「了解。」
と俺はギターを取り出すとワンフレーズを弾き始める
俺は弾きながら軽く歌い始めると弾き語りになるがだんだんペースがうまく掴めてくる
そして一つ弾き終えるとまた次の曲を今度は初めから弾き始めようとすると、
「上手いですね。」
すると感心したように俺の方を見ている中野がいた。
「まぁ、もう何年もギター弾いているしな。そういや中野も結構ギター触ってきているんだよな?お前初心者レベルじゃないし誰かいい教師がいたんじゃないのか?」
「はい?」
「いや、前の弾き方多分だけど小さいギターなら中級者か上級者レベルに当たるやつかなって思ってな。唯が初心者だったから俺が前回いったコードも知っていたようだし、十分即戦力に近いしな。」
経験は澪と律とムギを足して3で割ったような感じだったし
「それに小さいけど肉刺があったし自己流としては上手すぎる。その弾き方は経験者がいないと弾けないしな。」
「あの、先輩は探偵か何かですか?」
というがこんなことはすぐに分かるだろと思っていると
「まぁかいちゃんは推理漫画よく読んでいるからじゃない?普通は分からないわよ。」
「お前はエスパーかよ。ムギ。」
ため息を吐く。さすムギだな。
「まぁ、キレたかったらキレていいぞ。俺もしょっちゅう叱っているからな。」
俺が苦笑すると真剣な表情で中野は聞いてくる
「えっと、松井先輩はどう思ってますか?」
「まぁ、俺部活これが始めてだからな。あんまり分からないんだよ。俺は一応専門的な習い事として学ぶことはあったけど。」
「そうなんですか?」
「あぁ。まぁぶっちゃけ、練習はしないし、顧問は変態だし、気がつけばお茶会ばかり開いているメンバーだけど、なんというかいいところはちゃんとあるんだよ。」
一人一人にいいところがあるし、それを俺は知っている
「まぁ、理解は今のままじゃできないだろうし、理解したくないだろうけどな。」
俺は苦笑する。まぁ今のままじゃ理解は絶対無理だな。
するとガラガラと扉が開くと一番の問題児がやってくる
すると希望に満ちた顔で見ているが
「私ミルクティーね。」
「そいつが一番まともじゃないんだよなぁ。」
俺がぼそっと呟く。今日も相変わらず平常運転だなぁ
「一応、顧問の山中先生。綺麗だけど残念美人でクリスマスに彼氏にホラー映画を送りそうになるほどの残念さだから。」
「うわぁ〜」
「ちょっと!!」
「どうせ、また変なコスプレさせようと考えてたんでしょ?」
「うぐっ。」
「全く、あんた先生なんだからもっと威厳を持ってくれませんかね?」
と息を吐く。
「というよりもうかいが部長になれば?」
「律が作った部活だろ?てか部長まで任されたら本気で潰れるので勘弁してくれ。」
「なんか。先輩も大変ですね。」
「中野。同情だけはやめてくれ。」
とため息を吐く。
今日もけいおん部は平和に過ぎていった。