遅すぎた後悔、始まる戦い   作:ウラギ

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昔から、生まれる前から、時計の針の音が嫌いだった
自分が無意味に時間を過ごしていることをつつかれているようだったから


入院中にて 前編

あの後、二人は私のトラウマを強く刺激してしまったことを察してか、慌ててフォローとカウンセリングを行う事になった

 

結果として、私は│PTSD《心的外傷後ストレス障害》と診断された

 

通常PTSDは震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になるといわれているが、恐らく私の場合はあの大規模侵攻だろう

これは後で知った事だが、この病院にはそういった人間は珍しくないとの事だった。

 

 

そういった診断の手続きを一通り片付けていくうちにある問題が浮上した

 

 

……私の養育費だ。学校へは引き続き通うとしてもその学費を誰が払うかが問題になってしまう

どこに住むかも問題になる、幸い入院代の方は保険から支払われるので特に問題はなかったが、中学生の私が一人暮らしするような金銭などない。

家財の類は殆ど破壊され、まだ働き盛りであった両親は生命保険には入っていなかったし、火災・地震保険は今回のようなケースには対応されるのかは今も議論が続いている。何より大規模なため仮に認められても会社側がその莫大な保険料を満額支払う事が出来ない可能性が非常に高いとの事だ。

私の見知った親類には叔父がいるが、そちらも死亡が確認されている

 

まぁそういった事もあって、私はどうも八方ふさがりの状態だった

正直孤児院に入るという考えもあるが・・・中学生から孤児院に入っていって大丈夫なのだろうかという不安も少しはあったし、何よりこのトリオンだ、今は大丈夫でもきっと何かとんでもない事を招くのではないかという強い不安があった。

 

大規模侵攻の時……明らかにバムスターの来る速度が異様に早かった。

バムスターがトリオンの兵隊採用の一定基準を測る要素がある以上、私のトリオンを遠くから計測した可能性がある

 

実際そういった事が出来るかどうかまではあまり分からないのだが……偶然として片づけるのは少し怖すぎる

 

解決策として、ボーダーに入隊して事情を話す事が一番なのかもしれない……だけど、ボーダーに入隊するということは、それはすなわちトリオン兵と戦うという事だ。だが私はとてもそのようなことは出来る状態にない

 

つまりは……どうやってもお荷物になってしまう

いくら強力なトリガー使いとなる素質があったとしても、エンジニアをするような頭は無いし、オペレーターをこなせるか怪しい、そんな人間を抱える余力は、今の発足したばかりのボーダーにはないだろう。

 

 

全く本当に、どうしてこんな力を願ったのやら

 

そうやって延々と仕方のない思考と自己嫌悪の渦に苛まれてゆく度にも、時間というものは過ぎてゆくもので

 

「すみません、鈴木さんと面会を希望なさっている方が今いらっしゃるのですが」

「……?えっと……どちら様ですか?」

 

そうこうしている内に、いつの間にやら近づいていた職員の方に気付かず一瞬反応が遅れてしまう

しかし……面会?親交のあった親族は全滅しているし、友人達は既に帰った。

 

 

 

 

 

 

「ええ、はい、シノダさん、という方です」

 

 

 

 

 

 

――――――そして運命というものは、全てのものに等しく歯車を回す、それがもたらすものがなんであれ

 




>大規模侵攻の時……明らかにバムスターの来る速度が異様に早かった。

トリガーを使ってないのでただの偶然です



>偶然として片づけるのは少し怖すぎる

偶々近くにいただけで偶然です



>私のトリオンを遠くから計測した可能性がある

そんな機能はありません、偶然です




あとまあ色々とすみません、プロットが連載で毎月のようにブレイクったもんで
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