あんさんぶるガールズ‼~転校生と少女たちの日常~   作:ファントムベース

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今回は本気さんのリクエストのしおんちゃん回です。
どうもコレジャナイ感がいがめない気がしますが、そこはご了承下さい。

では、どうぞ。


第8話「(元)図書室の怪人」

学院の図書室。

本を借りに来る利用者や授業で使われることが多いが、受験シーズンが近づくと3年生の勉強場となるこの場所に長い黒髪の少女…3年生の『峰山しおん』が1人で何かの本を読んでいた。

しおんは本に視線を下したまま、微動だにしない。そんな彼女が座る机の向かい側には、裕也が教科書と図書室にある資料を広げてノートに書き込んでいた。

 

 

「……………」ペラッ

 

「……………」カリカリカリ

 

 

無言のまま、刻々と時間は過ぎていく。ふとしおんは本から視線を外して顔を上げると、裕也に言った。

 

 

「おや少年。いつから私の前にいたんだい?」

 

「今気づいたんですか⁉」

 

 

図書室にも関わらず、大きな声を出してしまった裕也。慌てて辺りを見回し、自分と彼女以外に誰もいないことを確認しホッとする。

 

 

「駄目じゃないか少年。図書室では静かにしてなきゃ」

 

「す、すいません…じゃなくて、俺がいた事くらい気づいてくださいよ。峰山先輩の前に座ってかれこれ30分は経ってるんですから…」

 

「おや、そんなに経っていたのかい。すまなかったね」

 

 

特に悪びれる様子もなく(図書室なので)静かに笑うしおん。以前新聞部部長の『深鳥ふみ』から本に集中すると周りが見えなくなるとは聞いていたが、まさかここまでのものとは思ってもおらず、裕也は呆れるしかなかった。

 

 

「しかし君がここに来て勉強とは珍しいね。いったいどうしたんだい?」

 

「まあちょっと…教室にいるのが辛くなってしまって」

 

「うん?教室にいるのが辛いとは、どういうことかね?いじめにでも遭ってるのかい?」

 

「あ、いえそういうことじゃないんです!ほら、ここ(君咲学院)って男子は俺1人じゃないですか。そうするとたまには1人になりたい時があるというか…」

 

「…なるほど、そういうことか」

 

 

しおんは裕也の言いたいことが理解できたらしい。

 

 

「つまり少年は自分が彼女たちに思わず欲情しないよう、自制心を保つためにこうして1人でいるということか」

 

「先輩の言ってる事が俺の言いたい事と何1つ合ってませんけど⁉」

 

 

裕也は本日図書室で2度目のツッコミをした。普通なら騒がしいと注意されるが、ここには彼としおんしかいないのでセーフである(そんな訳がないが)。

 

 

「はっはっは、冗談さ冗談。君が言いたいのはずっと女子に囲まれた生活なのでたまに1人でいる時間がないと、とてもではないが心身ともにもたない、ということだろ?」

 

「…何か含んでるような言い方ですけど、まあそんなところです」

 

 

女子校に男子1人、なんてラノベの主人公みたいな状況に晒されているのもあるが、この学院の生徒は美人でかわいい子が多く、年が近いこともあってかなりフレンドリーに接してくる。それは非常に嬉しいことなのだが、その度に彼女たちの女性らしい身体つきを間近で見せられるのは、思春期真っ盛りの裕也には毒にしかならないのである。なので常に理性を保てるようにするため、こうして1人でいる時間が必要なのである。

 

 

「しかし聞いてから言うのもなんだが、君も苦労しているな少年」

 

「ははは…でも毎日が充実していて楽しいので、あんまり気にはならないんですけどね」

 

「ふむ…それで話は変わるが少年。君の好みは誰なんだい?」

 

「…はい?」

 

 

しおんの質問に目が点になる裕也。

 

 

「この学校は君の知ってる通り美女揃いだ。そうなれば好みの子くらいいるんじゃないかい?」

 

「いえ…別にいませんけど…」

 

「おや、本当かい?…ああそうか。少年はどちらかといえば無意識に女性を落としてしまうタイプだから、君に恋心を抱いた子の方が多いのかもしれないな」

 

「そうなんですかねぇ…」

 

 

しおんが言ってることに裕也はいまいち自覚がないようだが、読者の皆さんならわかるだろう。彼にほのかな恋心を抱く少女たちがたくさんいることを。

 

 

「やれやれ、君はどうやら相当恋愛事に鈍いようだね。仕方がないことだが、まあそういうことにしておくよ」

 

「は、はぁ…(あれ?今もしかして馬鹿にされた?)」

 

 

馬鹿にされたような気がし、軽くショックを受ける裕也。しおんは読んでいた本を閉じると、椅子から立ち上った。

 

 

「さて、そろそろ私はお(いとま)させてもらうよ。少年はどうするんだい?」

 

「あ、俺はまだ時間になるまでここで勉強してます。お疲れ様でした、峰山先輩」

 

「ああ。またね」

 

 

しおんが図書室を出ていき1人になった瞬間、裕也は「あー…」と気の抜けた声を上げて机に突っ伏した。

 

 

「完っ全に先輩に遊ばれてたな俺…」

 

 

机から顔を上げると、図書室の天井に向かって1人呟く。

 

 

「女の子って、難しいなぁ…」




今回は裕也がしおんちゃんに遊ばれる、という風に書いてみました。まあ、文章力がないせいで伝わらないかもしれませんが…

さて次回予告の前に、皆さんにご報告があります。
『あんさんぶるガールズ×ガンダムビルドファイターズ』のクロスオーバー小説を投稿する予定です。いつになるかわかりませんが、期待してお待ちください(期待ししなくてもいいです)。

次回は未定です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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