だいぶ時間が空きましたが続編です!
読んでもらえると嬉しいです。
時間が立ち過ぎて此処にいつもどんなこと書いてたか忘れました…。
キャラ崩壊注意!
大丈夫でしたら読んで下さい!
その後、だいぶ落ち着いたところで太宰に話かけられた。
「中也、大丈夫?落ち着いた?」
此方を気遣う様に優しく訊いてくる。
「嗚呼、悪かったな。」
「いいよ別に、中也は悪くないよ。」
―それで、と太宰が続ける。
「中也は、許してくれる?」
一瞬、なんて答えようか迷ったが、正直に答えることにした。
「許すも何も、俺は、手前に怒ってねぇよ。ただ…。」
少し、言葉にするのを躊躇っていると
「ただ?」
と太宰が訊いてくる。
「手前…太宰は俺の事、許してくれるか?俺は、あの任務を受けて、しかも手前に云わなかった。再会してからも…。」
さっきの、太宰の殺気を思い出して少し恐怖を感じながら問いかける。
すると、
「いいよ。それに云わなかったんじゃなく云えなかったんでしょう?私がいないし、首領にも口止めされてて。」
俺を怖がらせない気を遣っているようで、ゆっくり、優しく答えてくれた。
「ありがとう。」
礼を云って、暫く。さっきよりも冷静になると此の状況が恥ずかしくなる。
先程からずっと太宰に抱きしめられている。
「えっと…太宰?一度、離れてくんねぇか?」
小声でそう云うと、何で?と笑いながら更に腕の力を強くしてきた。
「いや、何時までも此の状況は恥ずかしい…。」
「やだ。」
即答された。…別に嫌じゃないがもう恥ずかしい…。腕で少し押し戻すも一向に離してくれる気配はない。
「頼むから一旦離れてくれ!」
半ば叫びながらそう云うと渋々と云った様にゆっくりと離れる太宰。
「全く中也ってば、もう恋人なんだから、恥ずかしがらなくていいのに…。」
其の言葉に少し驚く。
「あの、太宰、俺らってもう…その、こ、恋人なのか?」
両思いってところ迄は判ったが、もう恋人だったのか…?
「え、違うの?だって両思いでしょ?」
「いや、そうだけど、まだ恋人じゃあないんじゃ…。」
すると太宰は呆れた様に溜息をつく。
「はぁ、ホンっと中也ってそういうの疎いよねぇ。疎いっていうか、ズレてる。普通、告白して、両思いだったんだから恋人でいいでしょう?」
…そういう物なのか。
「悪ぃ、えっと、じゃあ、太宰は俺の恋人、なんだよな?」
「うん、宜しくね、中也。」
何かこいつ、やけに俺の名前呼ぶな…。そんな気がするだけだと思うが。
「手前、今日は何でそんなに俺の名前呼ぶんだ?」
まァ気のせいだとしても気になるので尋ねてみる。
太宰がキョトンとして、首を傾げ、笑う。
「そんなに呼んでた?ごめんごめん。嫌だった?」
「別に…、嫌じゃない。でも気になるから。」
―そうだねぇ…と息をついて太宰が口を開く。
「好きな人の名前だからだと思う。」
……?
暫く其の言葉が理解できなかった。ようやく頭で理解できた所で疑問が生じた。
「でも、前はそんなに呼んでたか?」
そう、其れが理由なら普段と変わらない筈なのだ。自分で云うのもアレだが。前から、好かれていたらしい…から。
「やっぱり、両思いだって判ったからかな。前は中也に嫌われたらって思って、ストッパーみたいなのをかけちゃってたから。情けないよね、ホント。」
軽く笑いながら太宰がそう云う。
遠回しに愛おしむ様な其の言葉がなんだかくすぐったくて、嬉しかった。
「太宰。」
気づいた時には、名前を呼んでいた。
然し、話すことなんてなくてどうすればいいかわからず、太宰にギュッと抱きつき、その胸に顔をうずめた。
「太宰、太宰。」
兎に角、其の名前を呼びたくて、声に出す。全然意味もなく呼ぶ。
流石に太宰も驚いたらしい。柄にもなく慌てている。
「え、中也!?ちょ、どうしたの。いきなり、えぇっ、どういう事!?」
「太宰が名前を呼んでくれるから、俺も、呼びたくなった。…其れだけ。」
そう答えると、落ち着きを取り戻した太宰がフッと微笑む。
下から見上げながら見えるその顔が、とても美しく見えた。
―やっぱり、好きなんだな…。
改めて、そう実感した。そんな事を考えていたら、太宰が突然、
「そうだ中也。君の書斎にあったあの手紙、貰って行ってもいい?まだ全部は読んでないんだよね。」
などと云い出した。
元々俺が死んだら姐さんあたりにあの手紙を太宰に届けて貰うつもりだったが、今渡しても変わらないな。
もう取っておく必要もないし。
然しあれを全部読むのか…?
「持ってくのは構わないが…、どれも似た様な内容だぞ?」
取り敢えず、率直な意見を伝えてみる。
「知ってるよ、でも全部読みたいの。全部全部私に対しての言葉でしょ?嬉しくて。」
そう云って太宰が笑う。
こいつが構わないのであれば、まァいいかもな。
「いいぜ、持ってっても。読み飽きて捨てるなよ?」
捨てられるのは流石にショックだ。
「そんな事しないよ。ちゃんと読む。」
善かった。内心少しホッとする。
「じゃあ、取ってくるから待っててくれ。」
そう云いながら、太宰から離れ、書斎へ向かう。机の横に掛かった、手紙の入った紙袋を取り、太宰のいる寝室に戻る。
「ほら、帰ってから読めよ?」
此処で読まれると恥ずかしいため、釘を刺しておく。
「えぇ?じゃあ、今読もうかな〜。」
太宰がニヤリと顔を歪める。嗚呼そうだ。こいつはこういう奴だった。
「オイ、死ね糞太宰、手紙潰すぞ。」
太宰の方へ差し出していた袋を引き戻し、袋の端に少し力を入れる。
「ちょ、止めて!帰ってから読むから!」
だいぶ、意外な反応だった。こいつの事だから、もっと余裕な感じで返してくるかと思っていた。予想外だったために此方も、言葉を返すのが遅くなる。
「ん?…あ、嗚呼。ったく絶対だかんな。」
少し口ごもりながらそう云い、袋を手渡す。
「どうしたの?」
俺は、言葉が詰まった事に対して云われているのだと思い、
「いや、手前が何か意外な反応するから。」
…と、そう答えた。
「はぁ?いやそうじゃなくて、何でそんなに素直なの?此れ渡したら、私、読めちゃうけど。…まぁもう遅いけどね。」
太宰が、先程渡した袋を示しながらいう。
…しまった、渡しちまった。太宰の云う通りだ。何故素直に渡してしまったのだろう。
「チッ、読むなら読めよ阿呆太宰。死ね。」
クスクスと笑い声が聞こえる。
全く、腹の立つ奴だ。
「しょうがない。帰ってから読むことにするよ。だからね、中也、そんなに拗ねないで?」
太宰の長い指が頬に触れる。
触れられた所から熱が広がって行くのが判る。
「ふふっ、中也顔真っ赤だよ。林檎みたい。」
そう云って頬をつまんでくる。
「やめろ、ていうか拗ねてねぇし。」
そう云って顔を背ける。
「えぇ?拗ねてるじゃん。ちゅーやぁー、こっちむーいて?」
幼稚園児みたいな声で話しかけてくる。其処でふと思い出した。
俺は今日、先に休みを取っておいたが…こいつの仕事は休みなのか?
「おい太宰。手前仕事はどうした?」
すると太宰はチラッと時計を確認。うわっと声を出し、此方に向き直り、無感情な声で
「私、今日ハ仕事ナインダヨネー。」
と一言。
「手前絶対にあるだろ!もう十時だぞ!何で気付かねぇんだよ!!」
怒鳴りながら、太宰にコートを着せ、家から追い出す。
「ねぇ中也、お腹空いたのだけれど。」
そういえば朝飯食ってねぇな。
「…後で弁当持ってくから、先行ってろ!」
そう云って太宰を追い出す。
すると太宰は一度立ち止まって
「行ってきます。」
と一言。
どうも、返事を待っている様なので
「行ってらっしゃい」
と返してやる。
其れを聞いて満足げな顔をして太宰は仕事へ行った。
太宰が居なくなってシンとした部屋で一人、後で届ける弁当を作りながら、ただ幸せだなと思った。
読んでくださってありがとうございました!
一応これで完結です。今後逆目線も出していこうと思っていますのでそちらも宜しくお願いします!
誤字脱字等々ご指摘ありましたら教えて下さい。
感想等もぜひお願いします!
ありがとうございました!