日本帝国 彼の地にて斯く戦えり   作:神倉棐

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第1世界 ヘルダーティア
【Ⅰ】気が付いたら異世界だった


〈2〉

 

 

「……うっ、うう……朝か」

 

ゲームを一旦終えて寝落ちし机に座ったまま寝ていた俺は眼を覚ます。いつの間にかスリープモードが解除されていたノートパソコンの電子時計が0900(午前9時)を表しているのを確認し俺は今日が休みの日である事に感謝し突っ伏していた机から身を起こす。

 

「ふぁあ〜ああ、んーよく寝た……のかな?」

 

椅子に座ったまた固まった身体を伸ばしふと、違和感を感じ周りを見てみる、そこで俺はようやく自分に起きた異変に気付いた。

 

「……んん?ちょっと待て、ここどこだ?」

 

高級そうな木製の机に革張りの椅子、煉瓦造りの暖炉に赤い絨毯が敷かれたお金は掛っていそうな派手過ぎないシンプルな内装、唯一俺の普通の1人部屋と共通するのは目の前にあるこの黒のノートパソコンだけ。しかし俺にはここに見覚えがあった。

 

「……ここリアリティワールドウォー・オンライン(RWO)にある旭東帝国(俺の国)の執務室の内装のそっくりそのまんまじゃないか……どうなってるんだ?」

 

そう、ここはノートパソコンの有無という些細な違いがあるものの完璧にゲームの中の俺の執務室だったのだ。しかも……

 

「って、これ旭東帝国で採用してる第二種軍装じゃん⁉︎俺の寝間着(ジャージ)どこいった⁉︎」

 

いつの間にか着ていた丁度自衛隊の制服と帝国海軍の軍服の間位のデザインの黒の制服に俺は混乱する。よし、俺落ち着け、そう落ち着くんだ。まだ状況がわからないからな……。取り敢えずで現状を把握しようとまず確実に自品であるノートパソコンに手を掛け絶対に関係あるであろうRWO(ゲーム)を再起動しようとするとメッセージボックスが点滅しメッセージの受信を示していた。

 

「うわ……絶対にこれ怪しいな……」

 

このタイミングで届いている運営からのメッセージって怪しくね?ほら、よくあるテンプレ的にもさ。

取り敢えず開けずにずっと画面とにらめっこを続けても事態は好転しない以前に時間の無駄なので意を決して俺はメッセージの開封ボタンわクリックする。そこにはこんな事が書かれていた。

 

 

『ようこそ「本当の」リアリティワールドウォー・オンラインへ、運営は貴方の国家に繁栄と祝福のあらん事を願います。

 

我々運営は貴方の要望にお答えして異世界にて貴方に貴方の国を指揮してもらう事にいたしました。またこれにつきましては運営の都合ではありますが現在このゲーム内の「現状のまま」異世界に転移する事になる為、ご注意下さい。

 

Reality Worldwar Online 運営より』

 

 

「…………はい?」

 

意を決して見てみたらこれだよ。いい加減、いや絶対に認めたくはないんだが誠に遺憾ではあるがこれでようやくある程度状況は理解できた。つまり……

 

 

RWOやってて寝落ちする

なんか俺寝言に『旭東帝国の皇帝になりたい』的な事言ったらしい

運営がそれを聞きつける(え?俺のプライバシーは?てかなんで運営そんな事聞いてんの?神?神様だったりするの?ねえ?)

よっしゃ実現してやろう。但し異世界でな‼︎(今俺の国ぼろぼろです)

ゲームの国ごと異世界転移

俺目を覚ます(ついさっき)

現実の確認←今ココ

 

 

……うん、一応まとめてみたは良いが未だに意味不明だ。誠に理解し難い。そもそもなに?ゲーム上の国ごと異世界転移って⁉︎どこの小説⁈ああ、ここか……って、うっ、変な電波を受信してしまった……

 

「……どうしよう。本格的にどうすれば良いのか見当も付かん……」

 

ぽつりとこんな感じに心の声がダダ漏れになる位に動揺し頭を悩ませる俺はふと更にメッセージの内容はまだ続いている事に気が付いた。

 

「……ああ、碌な気がしないが何か救いよ!来い‼︎」

 

希望を持ち藁を掴む気持ちで俺はメッセージを下にスライドさせた。

 

 

『追伸

尚、他にも貴方の他にその国に転生、転移している、もしくはこれからしてくる方々もいらっしゃる……行かせたりする予定なので頑張ってね〜(はーと)

 

神s……運営より』

 

 

……まあ、世の中そんな上手くはないデスヨネー。

 

「ファァァークッ‼︎やっぱり犯人神様じゃねぇかぁ⁉︎説明くらいしっかりしろこの駄神のバカヤローが‼︎」

 

多分こんな風に叫んでしまった俺は悪くない。そう俺は悪くない、悪くないんだ。……多分、maybe…………

 

とにかく俺は叫ぶ事にした。そう、たっぷり1時間。このクソッタレな現実を現実だと理解する為に……。

 




執務室の内装ですが、艦これの提督の執務室をイメージしていただければ分かりやすいかと……

次、『秘書2人現る』です。
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