リアスの提案で、使い魔を手に入れるために、使い魔の森へと向かったオカ研メンバー。
そこで使い魔マスターを名乗る変人、ザトゥージと出会い、使い魔の森の散策を開始する。
しかし、色々な使い魔を見て回るも、収穫はアーシアに懐いた
sideナレーション(界王)
「はぁ...」
最近、リアスの様子がおかしい......。
ここ最近、暇があればこうして溜息を付いては心ここにあらずといった面持ちで何かを考え込んでいる。
部員達もその変化に気が付いてはいたが、誰も声を掛けてはいないようだ......。
(ただしイッセーは除く)
現在は授業も終わり、オカルト研究部が悪魔稼業をこなすために活動している。
その為、部室にはリアス一人しか姿がなかった......。
「......どうしたらいいの?」
そんなふとした呟きに帰ってくる返事はない。
リアスは一人、静かな部室で何かを考え続けるのだった......。
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視点は変わってイッセーの場面......。
「くぁ~...ずいぶん遅くなっちまったなぁ、もう眠てえぞ…」
本日の悪魔稼業を終え、アーシアと共に帰宅したイッセーは自室へと戻ってきていた。
そして制服から寝間着へと着替えると、そのままベッドに潜り込み、眠りについた。
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「あり?なんだここ?」
眠りについたイッセーが次に目を覚ましたのは真っ赤に燃え盛る不思議な空間であった......。
「......どっち向いても炎ばっかでなんも見えねえぞ...」
『よぉ、ようやく会えたな相棒...』
と、不意に低い声が聞こえてくる。
「ん!?誰だ!どこいる!」
イッセーはキョロキョロと辺りを見回すが、周りには誰もいない。
『ここだ、お前の後ろにいるぞ...』
そう言ってイッセーの背後にあった炎が龍を形作り、赤い龍へと姿を変える。
「ッ!おめえは!」
『フッ...気が付いたか?』
「いってえ誰だ?オラおめえみてえな奴知らねえぞ!」
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ズコォッ!悟空!お前はなんでいつもそうなんじゃ!!
(んなこと言ってもよぉ...界王様、覚えてねえんだから仕方ねえじゃねえか......)
お前はもう少し覚えておくという事をするようにせい......。
(分かってるって...)
本当か?
『.........』
見ろ!ドライグも呆れとるじゃないか!
(はははっ!悪りい悪りい!)
ったくもう...続けるぞ......。
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『俺か?俺はウェルシュドラゴン...。赤い龍の帝王ドライグ、お前の左手にいる者だ』
「ドライグ?へぇ!オラの左手にはおめえがいるんかぁ!!......ん?」
感心したように自身の左腕を見るイッセー。
だが、すぐに違和感があることに気が付いたようだ。
「う~ん.........?」
しばし全身を眺める
「いぃっ!?なんでオラこの姿になってんだ!?」
『ようやく気が付いたか...。というより、なんだ今の長い間は......』
呆れと哀れみの視線を
「はははっ!おめえに言われるまで気が付かなかったぞ」
『それはそれでどうなんだ?まあいい、これで思い出したか?俺が誰か......』
「あぁ、なんとなくな、おめえずっと
『そうだ、そしてお前に二対一で敗北した...な......』
「おめえ達が弱いものいじめなんかしてっからだろ?オラ、あいつらを助けに入っただけだ」
『我等の戦いの邪魔をしたのが悪い、と、この話は置いておくか...。
お前にはリベンジを...といきたいところだが、相棒と戦っても意味がない。
それに、今のお前は弱すぎる......』
「......かもな」
『ほう...やけに素直じゃないか』
「おめえの言う通り、
今のオラじゃどんだけ頑張ってもおめえには敵わねえ…。
もしやってもすぐにやられちまうんは目に見えてる」
『実力の差をよく理解しているようだな...。
だが相棒であるお前が弱いと俺にも都合が悪い…。
故に、お前を鍛えてやろう』
予想外の提案にさしもの
「え?良いんか?」
『あぁ、お前なら放っておいても強くなりそうだが、どうせ強くなるのなら早い方がいいだろう?』
「あぁ!よっしゃぁー!これでまた強くなれっぞ!」
ガッツポーズで喜ぶ
『だが、俺の修行は甘くはないぞ?』
「あぁ、望むところだ!」
ドライグの言葉に気合十分といった面持ちで返事をする
『いい返事だ...。
そうと決まれば早速...と言いたいところだが、
どうやらお前を起こそうとしている者がいるようだな』
「ん?オラをか?」
その直後、
『修行はまた後程だ...。
お前がまた眠りについた時は今度こそ修行を開始してやる』
浮上する意識の中、そんなドライグの言葉を聞きながら、
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「...きて...きてちょうだい......起きてちょうだいイッセー!」
揺すり動かされてイッセーは目を覚ます。
「ん?あり?部長じゃねえか、こんな時間にどうしたんだ?」
見ると、時刻は夜中の三時過ぎだ。
眠い目を擦りながらイッセーは唐突に訪ねてきたリアスに問いかける。
しかし、次にリアスの口から飛び出したのはとんでもない言葉であった......。
「あなたにお願いしたいことがあるの、至急私の処女を貰ってちょうだい!」
「・・・・・・へ?」
イッセーはの返事を聞かずリアスは服を脱ぎ始める。
「なあ、部長、ちょっと聞いていいか」
「......何かしら?」
リアスの脱衣を平然と眺めていたイッセーが不意に問いかけた。
「部長がなんで服脱いでんのか知らねえけんどよ、しょじょってなんだ?」
【ズコッ!!】
これには流石のリアスもズッコケる。
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おい悟空!これはボケか!?シャレなのか!?いくらお前でも知っとるだろ!
(わっかんねえから聞いてんじゃねえか......)
お前...息子をできる前にやることはやらんかったのか?
(悟飯たちが産まれる前?なんもしてねえぞ、いつの間にかチチの腹ん中に出来てたかんなぁ)
そうか......。
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なんとかその場から起き上がるとリアスは信じられないといった表情で話し出した。
「...そこからなの?
いいわ、時間がないから手短に説明してあげる。
処女というのは女性の中にある膜のようなものなの。
あなたにはそれをあなたの
「う~ん...?つまりどういうことだ?」
リアスの説明にまだ理解出来ていないらしいイッセー......。
「だから...もう!なんでもいいから早く私の処女を貰って..【ボゥ】..」
リアスがそこまで言いかけた時、部屋に魔方陣が浮かびあがる。
「ん?今度はなんだ?」
「はぁ...一足遅かったようね......」
イッセーの疑問にリアスの諦めたような言葉......。
浮かび上がった魔方陣はやがて一人のメイドらしき人物を召喚するのであった......。
sideout
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sideメイド?
サーゼクス様からの依頼で、私は使い魔を使い、リアスお嬢様の動向を探っておりました。
婚約の話が決まった日から、リアスお嬢様は何かをずっと考え込んでいました。
遂に動きを見せたかと思えば、それは眷属の一人に貞操を捧げるというものでした......。
私は使い魔からそれを聞き、すぐさまリアスお嬢様の元へと転移しました。
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転移した先で見たのは、半裸のリアスお嬢様と不思議そうに首を傾げた下級の男性悪魔?でした。
その光景だけを見て私は開口一番に言います。
「このような
旦那様とサーゼクス様が悲しまれます...よ」
しかし、言いながらその男性の顔を見て私は言葉に詰まってしまいました。
別に普段から男性を見て驚いたりしている訳ではありません。
そうであれば、サーゼクス様や他の男性眷属の方々と過ごすことなど出来ませんから......。
私が驚いたのは目の前の彼の容姿です。
顔や来ている衣服などは違いますが、彼が纏う雰囲気が似ていたのです。
そう、数千年前、死にかけていた私を助けてくださり、ずっと探し続けていた
そして何よりも目を引くものがその髪型でした。
私は今までいろいろな方とお会いしましたが、
ですが彼はその髪型をしていらっしゃるのです。
「ッ!?ま、まさか...貴方は...!」
「グレイフィア?」
リアスお嬢様の怪訝そうな声が聞こえます。
いえ、少し落ち着きましょう...他人の空似という可能性もありますから......。
「大丈夫です、お嬢様......。
失礼ですが、お名前を聞いてもよろしいですか?」
すると彼は私の方に向いて話します。
「オラか?オラ孫g...じゃねえや、オラ兵藤一誠だ!」
「っ!!」
間違いありません!この方が......!
ようやく...ようやく見つけました!
(孫...悟空様......)
嬉しさあまり、表現のしようがない何かが私の中に溢れ出します。
私はなんとかそれらを押し留めようとしますが、溢れるその感情にあらがうことはできませんでした......。
視界が滲み、止めどなく涙が溢れてきます。
その場に膝を付き私は泣き崩れます。
「お、おい...でえじょうぶか?なんで泣いてんだ?オラなんかしちまったか?」
いえ、違うんです...嬉しくて......。
そう言いたくても、涙が溢れて返事も出来ません。
そんな私を彼はオロオロと心配そうに見つめているのでした。
sideout
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sideナレーション(界王)
泣き崩れていたメイドがしばらくしてようやく落ち着いたところでメイドが口を開いた。
「先程はお見苦しいものをお見せしてしまい申し訳ありませんでした」
「本当よ、いきなり泣き出すから驚いちゃったわ......。
慌てて防音結界を張ったわよ......」
「はははっすげえ泣き方だったぞおめえ、オラビックリしちまった」
「......お恥ずかしい限りです」
顔を真っ赤にして謝るメイド......。
「はぁ...まあいいわ、それよりグレイフィア、あなたが来たということはこれはお父様の意思?それとも...お兄様の意思?」
「......全部です」
少し間を開けてそう返すメイド。
「そう、どちらにしろ、一度私の根城に戻りましょう。話はそちらで聞くわ...朱乃も同伴で良いわよね?」
「『雷の巫女』ですか、構いません、『
リアスはメイドの言葉に小さく頷くとイッセーの方に歩み寄り、謝罪した。
「ごめんなさい、迷惑を掛けたわね...イッセー」
「オラならでえじょうぶだ!それによく分かんなかったしな。けど、部長」
「無理すんじゃねえぞ?」
「ッ!えぇ、気を付けるわ...お休みなさい」
「...リアスお嬢様を止めていただいてありがとうございました兵藤様...それでは......」
リアスとメイドはそう言うと魔方陣の中へと消えていった。
イッセーはそれを見送って呟く。
「ふぁ~あ...寝るかぁ......」
そうしてイッセーは再度眠りにつき、精神世界でドライグとの修行に打ち込み始めるのだった。
オッス!オラ悟空!
部室に来てみたら昨日のメイドがきてたぞ!
なんでも部長に大事な話があるらしい......。
ん!?なんだおめえ!
いぃっ!?おめえが部長の許婚ぇ!?
次回!DRAGONBALL D改!
リアスの許婚!?ライザー・フェニックス登場!
ぜってえ見てくれよな!