DRAGON BALL D改   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのDRAGON BALL D改……。

古の大戦を再び始めようと画策するコカビエル相手に果敢に挑むも見事に返り討ちにあってしまう。

全員のピンチに現れたのは……。


「後はオラがなんとかする。おめえ達は離れてんだ」

我らがヒーロー兵藤一誠だった。




壮絶バトル開幕!赤龍帝vs堕天使幹部!

side小猫

 

 

「…何者だ、お前は」

 

コカビエルの問いに イッセー先輩は答えません。

 

先ほどまで睨んでいたコカビエルから視線をアーシア先輩へと変えると崩れているアーシア先輩のところに向かいます。

 

 

「アーシア、でぇじょうぶか?」

 

 

「……ィ、イッセーさん…?」

 

顔色が真っ青なアーシアさんが辛うじてイッセー先輩に気がつき声を掛けました。

 

 

「イッセーさん…わたしは…これからどうすればいいのでしょう…慕うべき主は…既に…亡くなられているなんて…」

 

 

「………」

 

縋るように問いかけるアーシアさんに答えず、イッセーさんは同じように俯いているゼノヴィアさんに気がついたようです。

 

ゼノヴィアさんもイッセー先輩が見ている事に気が付き、イッセー先輩の方を見ます。

 

 

「ゼノヴィア」

 

 

「兵藤一誠…なんだ、慕うべき主を無くした哀れな私を笑いに来たのか?」

 

いつもの強気な物言いは完全に鳴りを潜め、絶望した表情でゼノヴィアさんはいいます。

 

 

「………」

 

それにも答えず、イッセー先輩は少し考えるような素振りを見せると、不意に口を開きます。

 

 

「おめえ達何言ってんだ?神様死んじゃえねえぞ」

 

心底不思議そうに言って首を傾げています。

 

 

「「「ぇ…?」」」

 

その言葉に今まで崩れていた三人はすっとんきょうな声をあげ、私を含めた周りの人達全員が驚愕します。

 

 

「貴様!今なんと言った!?神が生きているだと…!?」

 

 

「あぁ、今も元気にしてっはずだ、何言ってんだおめえ?」

 

同じように驚いているコカビエルに呆れた顔を向けるイッセー先輩。

 

 

「……ッ!まあいい、奴が生きているとしてもまた戦争を仕掛けることには変わりない…お前達を殺し、俺はもう一度戦争を起こすんだ!」

 

 

「……おめえが何言ってんのか知らねえけど、悪い奴だってことはよくわかったぞ、オラがおめえをぶっ倒してやる!」

 

それを聞いたコカビエルはその顔を邪悪な笑みに染めます。

 

 

「ほう、この俺を倒すだと?面白い、精々足掻いてみせろ!!」

 

そう言ってコカビエルは極太の光槍を一誠目掛けて投げ放ちます。

 

あんな攻撃受けたらいくら強いイッセー先輩でも……!

 

凄い勢いで迫ってくる光槍にイッセー先輩は……

 

 

「だりゃあぁぁぁっ!!」

 

 

【バギンッ】

 

腕を振り抜き粉々に破壊してしまったのです。

 

 

「なっ…!?」

 

 

「今度はこっちからいくぞ!!」

 

驚いているコカビエル、私達も目を疑います。

 

しかし次の瞬間、イッセー先輩の姿が欠き消えました。

 

い、いったい何処に……

 

 

「なっ…どこだ!」

 

慌ててコカビエルが辺りを見回します。すると…

 

 

「こっちだ!だりゃあぁぁぁっ!!」

 

 

「ッ!?…くっ!」

 

突如コカビエルの頭上に現れたイッセー先輩が現れたのです。

 

それに気付いたコカビエルも即座に反応してその攻撃を防いでいます。

 

 

「へぇ、やるじゃねえか、けど、オラこんなもんじゃねえぞ!」

 

 

「ほざくな!人間の分際でぇぇぇ!!」

 

二人はそれだけ言葉を交わすと再度ぶつかり合います。

 

しかしその様子はよくわかりません…。

 

二人の動きが早すぎて目が追い付かないのです。

 

見えるのは空中に響く衝撃波のようなものだけ……。

 

 

「い、いったい何が…」

 

 

「あらあら、早すぎて何も分かりませんわ…」

 

 

騎士(ナイト)の僕にも捉え切れないなんて…なんて戦いだ…」

 

 

「イッセーさん…」

 

 

「兵藤一誠…」

 

優斗先輩にも見えないなんて…二人のどんな次元の戦いをしているんでしょう……。

 

その直後、地面に何かが落ちてきました。

 

 

「いっちち…中々強えな…」

 

それは少し傷を負ったイッセー先輩でした。

 

 

「イッセー!?大丈夫なの!」

 

その様を見たリアス部長が驚いて声を掛けます。

 

 

「ん?でえじょうぶだ!オラもそろそろちっと本気出させてもらうか!」

 

すると、イッセー先輩の左腕に赤い籠手が現れました。

 

イッセー先輩の神器である赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)です。

 

 

「ドライグ、いけっか?」

 

イッセー先輩が籠手に話しかけると、籠手の宝玉が返答するように何度か点滅します。

 

 

「おし!じゃあいくぞ!勝負はこれからだ!」

 

そう言うとイッセー先輩は再度コカビエルに向かっていくのでした。

 

 

sideout

 

――――――――――――――

 

 

sideナレーション(界王)

 

 

神器を解放させたイッセーとコカビエルが再度激突する。

 

あまりの衝撃波の余波で辺りの地面は抉れ、校舎は最早原型を留めていない。

 

 

「だりゃっでりゃりゃりゃりゃっ!!」

 

 

「うおおぉぉぉぉっ!!」

 

イッセーの連撃にも負けじとコカビエルも反撃していく。

 

だが、神器を解き放ったイッセーには敵うはずもなく、徐々に倍加で強くなっていくイッセーに押され始める。

 

 

「遅せぇぞ!でりゃあぁぁッ!!」

 

 

「ごふっ…!!」

 

隙をついたイッセーの鋭い一撃がコカビエルに突き刺さる。

 

身体をくの字に折り曲げて地面へと叩きつけられるコカビエル。

 

 

「クソがあぁぁぁっ!!俺は堕天使幹部だぞ!!こんな奴に負けて良いはずがない!!」

 

直ぐ様立ち上がったコカビエルが今までにない程巨大な光槍を作り始める。

 

それを見たイッセーも空中で両腕を揃え、その腕を腰まで持っていきあの技の準備を始める。

 

 

「かぁ…」

 

「めぇ…」

 

「はぁ…」

 

「めぇ…」

 

そこまで言ったところでイッセーの腕の中に青く光る球が形成されていく。

 

球は次第に大きくなり、やがて手では押さえきれないほど大きくなっていく。

 

そうこうしているうちに、コカビエルの方も準備を終えたらしい。

 

超極太の光槍がコカビエルの腕の中で輝いていた。

 

 

「これで消し飛べえぇぇぇぇぇっっ!!」

 

その叫びと共に光槍をイッセー目掛けて投合する。

 

猛スピードで迫る光槍に対抗するようにイッセーもあの技を叫ぶ。

 

 

「波ああぁぁぁぁあああああっっ!!!」

 

突き出された両手から極太の青い閃光が迸る。

 

コカビエル目掛けて放たれたソレは、コカビエルの光槍を意図も容易く呑み込み、そのままコカビエルを呑み込む。

 

 

「なっ…く…そ…この…オレがあぁぁ…」

 

青い光の奔流に呑まれ、コカビエルはその身体を消滅させていくのだった。




オッス!オラ悟空!

なんとかコカビエルを倒したぞ!

けど、まだ誰か見てやがる…いったい誰だ!

ん?おめえ、なんだその鎧?


次回!DRAGON BALL D改!

二天龍の会合!

ぜってえ見てくれよな!

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