ARMORED CORE Phantasma Plase 作:SUNRISE
かつてギリシャと呼ばれたその市街地は活気で満ちていた。
このご時勢だとそうそうないことだ。廃墟が目立つが、そこらじゃなかなか手に入らない食料なども店前の棚には並んでいる。道路も簡易だが整備され、高効率で街が回っている。
今のような荒廃した世界では食料やインフラなどは崩壊しきっているようなものだが、そのあたりもカバーしているあたりシリウスらしいと言える。他の勢力は武力に傾倒していたりナニカシテいたりと危ない連中ばかりだ。
まぁ、こんな世の中じゃ当たり前と言えば当たり前か。
まるで
聞き込みを終えたころには日が傾き、数少ない情報を元に色々と結論付けてみたが、結局のところ軍部などに尋ねたほうが早いということで、シリウスの基地へ向かうことになった。あれからファットマンとは未だに会っていないが、賃貸しているガレージなどで整理したほうが効率がいいだろう。
基地の正面には護衛の兵士が何人かと防衛型が3つ、ACが一つ。銃を向けられたが事情を話し、応接用の建物へ誘導された。
「旧世代の施設内に人体を保管できるようなもの・・・ですか。タワーであればその設備は基本的にあるようで、かつての所有地にあったタワー内でも確認はされています。また、一部の施設においても確認がされていますが、それは山地や地下などがほとんどで、偶然見つけたものしかありません。」
シリウスの応接係の女性がそう返答する。
「ならその中に人体が保管されていたものはあったか?」
「今のところは確認されていませんね。旧世代の時代から残っているとしても数百年は経ってるわけですから。如何に旧世代の超常的な技術だとしても、残っている可能性は低いでしょう。」
「そうか・・・協力に感謝する。」
「いえ、それほどのことでもございません。しかし、FAR EASTやSOUTH ISLANDSなどの極東地域には旧世代の施設が数多く眠っていると聞きます。現在はEGFの勢力下になりますが、傭兵であるあなたであれば可能でしょう。」
「ふむ。考慮しておこう。わずかだが謝礼だ。受け取ってくれ。」
そう言って金塊を1つ置いていき応接用の建物を出る。
ふと空を見上げてみれば、日は落ち、わずかに煌く星空が広がっていた。
今夜は肌寒く、基地を出て横を見てみれば先ほどの兵士がドラム缶に燃えやすいものをかき集め、暖を取るための即席ストーブを作り談笑に耽っていた。
わずかに聞こえる内容から先ほどの女性の事だろうか。少々下賎な内容も入っていたが命のやり取りをしていく上では自制が効かないものだ。
特に理由はないが、普段はあまり吸わない葉巻に火を付けて基地を後にした。
時間はまだあるとは言ってもこのご時勢だ、いつ自分が死ぬかわからない。それに、やはり時間がかかるのはわずらわしい。面倒は嫌いだ。
首尾良く動くために、よく熟慮して次の行き先を決めようか。