◇5 とある魔術と科学にお気楽転生者が転生《完結》   作:こいし

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集まるレベル5

 大覇星祭の競技が進む中、常盤台と他の学校が頭に付けた紙風船を割り合うというチーム戦競技を行っている最中の事だった。街中に設置された極大電光掲示板に、その競技の様子が映っていた。

 最初にそれを見て、違和感を感じたのは食蜂操祈だった。続いて一方通行、珱嗄もその違和感に気が付く。画面に映っていたのは、御坂美琴。どうやらレベル5という事もあって、映像的にもおいしい人材の様だ。よく映る。

 

「あれは……クローンの方じゃねェか」

「ホントだ。みこっちゃん二世じゃないか」

 

 二人の呟きを証拠付けるのは、一万体以上いる御坂美琴のクローンを統括する上位個体、打ち止めの言葉だった。

 

「うん……10032号だね。ってミサカはミサカは自身の言葉で証拠付けてみる」

 

 食蜂もレベル5、それなりに裏の組織や学園都市の闇にも足を踏み入れている。勿論、あの一方通行達が行なっていた実験に付いてもそれなりに知っている。クローンの存在も、勿論知っている。解決したのが珱嗄だというのは知らない様だが。

 

「どうするの? ってミサカはミサカは問いかけてみたり」

「楽しそォにやってる様だが……相手校、あのデブはクセェな。眼の色が他の奴とは違ェ……」

「嘘、あのデブこんな遠くにまで体臭届かせてんの? そりゃ違うな、眼だって腐りきってる訳だ」

「そういう意味じゃないと思うわよぉ?」

 

 一見普通に競技を楽しんでいるミサカが映っているが、一方通行はその映像に映る敵校の生徒に眼を付けた。どうやらキナ臭い匂いがしたらしく、少しだけ不機嫌になっている。彼はあの実験以降、自身の犯した罪を一生背負って生きていくと決めている。故に、クローンがこれ以上殺される事や、利用される事を良しとしない。

 珱嗄はそんな一方通行を見て、こいつは重畳、と笑みを浮かべた。

 

「それじゃあ応援に行こうぜ?」

「さんせー! ってミサカはミサカは元気よく同意してみる!」

「御坂さんの醜態が見られるかもしれないし、私も行こうかしら☆」

「そンじゃまァ行くか……ったく手間掛けやがる」

「その割には顔が嬉しそうだぞセロリ。やっぱりアレか、みこっちゃんが好きなのか?」

「違ェよ!」

 

 四人がそう話していると、そこへ一つの声が掛かった。

 

「あら? 珱嗄じゃない、何してるの?」

「やぁ麦野ちゃん。随分とまぁ久しぶりの登場だな」

「いやまぁそんなメタ発言はスルーするとして、第一位と一緒にいりゃ嫌でも目立つでしょ」

「第一位? そんなの何処にいるんだ?」

「オイ」

「なんだセロリ、今俺は学園都市最強(笑)の第一位を探してんだ邪魔すんなボケ」

「………」

「お、落ち付いて! さっきまでのやり取りと何ら変わりないよ! ってミサカはミサカは宥めてみたり!」

 

 珱嗄の言葉に青筋を立てる一方通行。それを宥める打ち止めはあわあわと焦っていた。そして、そんな光景を見て食蜂操祈は思う。何この状況、と。

 見れば、レベル5の第一位、第四位、そして第五位が揃っている。そして今から向かう先には第三位の御坂美琴がいるかもしれない。そうなると、七人しかいないレベル5が四人も一同に会する事になる。能力開発の研究者達が見れば顔を青褪める光景だろう。

 だが、そんなメンバーだからこそ思う。このメンバーがチームを組んだら何でも出来そうだ、と。防御力で言えば一方通行の反射、もっと言えば珱嗄の『触れる』能力や『逸らす』能力があるし、攻撃で言えば麦野の原子崩し(メルトダウナー)を筆頭に、近接格闘の珱嗄や反射の一方通行もいる。それ以前に敵の戦意を喪失させることや寝返りさせる事も出来る自分がいるのだ。数で言っても一万近くいるクローンを動かせる打ち止めがいる。

 

 これこそ人材のフル装備だ。もっと言えば第三位の超電磁砲(レールガン)も加えればオーバーキルにも程がある。

 

「で、何してんの?」

「ああ、これからちょっとレベル5二人連れて悪の組織をフルボッコにしに行こうと思って。一緒に来る?」

「マジで? 行く行く~」

「結構悲惨なことしに行く誘いをそんな簡単に引き受けちゃうんだ!? サザエさんに出てくるカツオ君と中島君の野球の誘い文句みたいだよ!? ってミサカはミサカは突っ込んでみたり!」

「あ、じゃあ第二位も誘う?」

「流石にオーバーキル過ぎるわよぉ!!?」

 

 流石の過剰な戦力にしいたけストップが入った。

 

「あ、そう? じゃあ行こうか。みこっちゃん二世を拾って喫茶店でも行こうぜ」

「アァ」

「まったく、世話が焼けるわぁ」

「あれ? 悪の組織は?」

「何言ってんだ麦米、そんな都合よくいる訳ないだろ」

「麦米って何? ねぇ、おちょくってんの?」

「麦米と麦ゴミで悩んだんだけど、やっぱり米かなって」

「よし打つわよ~、私の能力が火を噴くわよ~? ちょっとそこで的になれこの野郎」

 

 そんな軽快な会話をしながら、珱嗄達は過剰戦力を率いてミサカの下へと足を進めるのだった。

 

 

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