第12話・プロローグ
フェアリーキングダムを救いたい。
それぞれが胸に秘め、1つになった思いを打ち明けたとき、キュアブレイズは静かにその言葉を受け入れてくれた。
「本当にいいの?キュアブレイズ?」
キュアブレイズの言葉が嬉しかったチェリーは、改めて彼女に確認する。
「何度も言わせないでよ・・・。」
キュアブレイズはそっぽを向きながらぶっきらぼうに答えるが、その口調は責めてる風ではなく、語気にはこれまでのような力強さはなかった。
その疲労と安堵の入り混じった声に、チェリーの目頭が熱くなる。
やっぱり彼女はずっと1人で無理をしてきたのだ。
「うん・・・ありがとう、キュアブレイズ。」
これまで1人で戦い続けてくれたことに。蛍たちの言葉を受け入れてくれたことに。
様々な思いを込めてチェリーはキュアブレイズにお礼を言う。
「大丈夫さ、キュアブレイズ。皆が協力してくれる。きっとうまくいくよ。」
「キュアブレイズ、もう1人で頑張んなくてもいいんだよ?」
ベリィとレモンがキュアブレイズに励ましの言葉をかける。
2人の言葉を聞いたキュアブレイズは遠慮がちに俯くも、その言葉を否定することはなかった。
「やっと素直になれたわね。キュアブレイズ。」
するとそんな様子をどこかで見ていたのか、物陰からアップルが姿を見せた。
「アップル・・・。」
「ホープライトプリキュアの皆さん、ありがとう。
この子の、いいえ、私たちの故郷のために戦うことを決意してくれて。」
アップルのお礼に続き、チェリーとベリィはそれぞれ蛍たちに頭を下げる。
レモンもやや遅れて2人に倣ってお礼をした。
「別にええって、ウチらにとってベリィたちは大切なパートナーやもん。
困ってることがあれば、力になるのは当たり前やん。」
「私たちの力では心もとないかもしれませんけど、レモンちゃんとの約束のために、精いっぱいの力を尽くします。」
「わっわたしも、ちからになれるように、いっしょうけんめいがんばります!」
プリキュアたちが三者三様の決意を述べる。
その言葉一つ一つがチェリーの希望となっていく。
(ありがとう蛍、みんな。あなたたちがプリキュアで良かったわ・・・。)
チェリーは3人に心から感謝する。
優しさと強さを兼ね備えた彼女たちだからこそ、プリキュアに変身することが出来たのだと、改めて思うのだった。
「頼もしい限りね、ところで1つ聞きたいのだけど。」
だがここでアップルの放った一言が思わぬ混乱をもたらす。
「なに?」
「あなたたち、どうやってフェアリーキングダムへ行くつもり?」
「「・・・あ。」」
キュアシャインとキュアスパークは間の抜けた声を出し、アップルを除く妖精たちは口を開けてポカンとし、キュアプリズムだけが呆れたようにため息を吐くのだった。