もこっちは校長先生からメールが届いて居る事を確認する。放課後に集まるようにとの事だった。
授業終了後、校長室に集まるもこっち達。
「校長が来るまでしばらく待つノーネ。」
「明日香、兄さんの状態は?」
「まだ、意識は戻っていないの。」
「そうか、良くなるといいな。」
「クロノス教諭」
「ナパ?どうしたノーネ?シニョーラ智子」
「倒れたとお聞きしました。お体の方は大丈夫ですか?」
「心配無用なノーネ」
「校長先生がいらっしゃったぞ。」
校長先生が入室する。
「みなさん。実は最近、生徒が次々に行方不明になっているのです。」
「行方不明?!」
「みなさんには原因を探っていただきたいのです。倫理委員会は生徒の立ち入り禁止区域を調べています。
また、セブンスターズが関わっているかもしれません。十分気を付けて下さい。」
解散となり、それぞれ捜索に向かう。
三々五々に分かれていく様子を見つつ、もこっちはもしも自分が黒幕なら各個撃破の最適な状況だと思いつつ
敵の狙いがまだ読めないため、踵を返して捜索に向かう。
島の東部を調べていると、コロシアムを見つけるもこっち。こんな施設は無い、となれば…
「黒木!キミもここに気がついたのか!よし、中の様子を見に行こう。」
「…三沢、皆を呼んだ方がいい」
「男、三沢大地、セブンスターズが来てからというもの、いまだ役に立てず、選んで頂いた校長先生に申し訳が立たない。
この機会を逃してなるものか。セブンスターズの刺客など、俺一人で十分!」
「ふふふふふ!えらく威勢がいいね。」
声が聞こえ、そちらを向くと筋肉質な女が立っている。
「私はタニア。セブンスターズの一人。偉大なるアマゾネス一族の末裔にして、長!!
セブンスターズの刺客など一人で十分、と言っていたようだが…私と戦う覚悟があるならコロシアムに来い」
そう言い捨てると、タニアはコロシアムへと入っていく。
三沢がその後に続き…
続いて入ろうとするもこっちは後ろから足音が聞こえた為、振り向くと
「なんだ!この建物!あっ、黒木!もう来ていたのか!」
「遊城。今三沢がこのコロシアムでセブンスターズの刺客とデュエルを始める。」
「何だって?!」
「他のメンバーにも連絡を入れておく。」
手早く機器を操作し、メールを送信したもこっちはコロシアムへ入る。
矢印が記された張り紙。
「…観客席はこっちか」
観客席に入ると、既に三沢とタニアが対峙している。
「アカデミアの生徒をどうした!」
「このコロシアムの建設を手伝って貰ったのさ。
みんな喜んで協力してくれたさ。もう、自分の部屋に帰っているんじゃないかい?」
「そうか…ならば、後は俺が勝つだけだな」
「フフフ、それが出来ればいいがね。ここに、お前の命運を分ける二つのデッキがある。
一つは知恵のデッキ、一つは力のデッキ。さぁ、どちらを選ぶ?」
「当然、知恵のデッキだ!」
「OK。」
そう言うとディスクにデッキをセットするタニア。
「俺は早きこと風のごとく、『風』のデッキで相手をしよう!」
デュエル!
三沢 ライフ4000
手5 場
タニア ライフ4000
手5 場
「私の先攻、ドロー!私はアマゾネスの格闘戦士を召喚!カードを二枚伏せて、ターンエンドだ!」
三沢 ライフ4000
手5 場
タニア ライフ4000
手3 場 アマゾネスの格闘戦士 伏せ2
「俺のターン、ドロー!ニュートを召喚!バトルだ!ニュートでアマゾネスの格闘戦士を攻撃!グラビトン・パンチ」
襲い掛かるニュートに対し、アマゾネスの格闘戦士は頭部を狙って拳を放つが、躱され
ニュートのボディーブローが格闘戦士に直撃する。ワンパンKOされて崩れ落ちる格闘戦士。
「…アマゾネスの格闘戦士の効果発動。戦闘ダメージは0になる」
「ああ。俺はカードを二枚伏せる。ターンエンドだ」
三沢 ライフ4000
手3 場 ニュート 伏せ2
タニア ライフ4000
手3 場 伏せ2
「私のターン、ドロー!私はアマゾネスの聖戦士を召喚!」
金髪のアマゾネスが現れ、剣を構える。
「このカードの攻撃力は、私の場のアマゾネス一体につき、100ポイントアップする。よって攻撃力は1800」
「だが、ニュートの攻撃力は1900だ」
その言葉を受けて左手を腰に当て、右手で挑発するニュート。
「そうだな、では永続魔法、一族の結束を発動する!」
「?!来たか、一族の結束。これでアマゾネスの聖戦士は攻撃力1800から2600になる!」
「良く知っているねぇ、バトルだ!アマゾネスの聖戦士でニュートを攻撃!聖剣の舞!」
襲い掛かるアマゾネスの聖戦士。
「罠発動!炸裂装甲!これでアマゾネスの聖戦士を破壊する!」
「それにチェーンして、罠発動!救出劇!場のアマゾネスの聖戦士を手札に戻す。これで炸裂装甲は不発に終わる」
「ぐっ…」
「再び現れろ!アマゾネスの聖戦士!やれ!」
アマゾネスの聖戦士は深く腰を落とし、剣の切っ先をニュートに向け、その峰に軽く右手を添えた状態から間合いを一瞬で詰めて突進する!
一瞬の交差の後、ニュートの身体を剣が貫く。
聖剣の舞では無くて牙突では無いか、と内心突っ込むもこっち。
勝った!という顔をしている聖戦士は、剣を抜こうとするも抜けない事に気が付き、眼前のニュートを見る。
力を振り絞った一撃が頭上から降り注ぐ!直撃を避けるため剣を諦め、聖戦士は後ろに跳躍する。
最後の一撃を躱され、跪いて荒い息をするニュート。
丈夫な腹筋だな、と言いたげな目をする聖戦士と、これで得意の剣術は使えまい、と不敵な笑みを浮かべ、ニュートは破壊される。
「ぐっ、ニュートを破壊したモンスターの攻撃力は、500ポイントダウンする!」ライフ4000から3300
「だが、それでも攻撃力は2100だぞ?ターンエンドだ」
三沢 ライフ3300
手3 場 伏せ1
タニア ライフ4000
手2 場 アマゾネスの聖戦士 一族の結束 伏せ1
「俺のターン、ドロー!俺は墓地の風属性モンスター、ニュートを除外し、風の精霊ガルーダを特殊召喚!」
「ほう…」
「そしてガルーダを生贄に、罠発動!風霊術ー「雅」!場の風属性モンスターを生贄に発動!相手の場のカード一枚を、デッキの一番下に戻す!
俺が選択するのは、一族の結束!」
「?!」
「…なるほど、魔法効果の矢などで破壊しても、墓地から回収される可能性がある。魂の解放で相手の墓地の同じ種族のモンスターを除外するのにも限界がある。
だが、デッキの一番下に戻されては新たに引ける可能性は低い。」
「って事は、もうこのデュエルでは一族の結束は使えないって事か?」
「最も、あれが複数投入されており、それを引き当てられたら別だが」
属性デッキ、という事によるデッキの総合的な強みを高める方向に進んで居る事から、もこっちは三沢への評価を上方修正する。
「一族の結束がなくなった事で、アマゾネスの聖戦士の攻撃力は1300までダウンする…」
「ここで畳みかける!墓地の風属性モンスター、風の精霊ガルーダを除外し、シルフィードを特殊召喚!
さらに、ブレードフライを召喚!これは場の風属性モンスターの攻撃力を500ポイントアップし、地属性モンスターの攻撃力を400ポイントダウンさせる!
よってシルフィードの攻撃力は2200になり、ブレードフライの攻撃力は1100になる!」
「アマゾネスの聖戦士の攻撃力が900だと…」
「バトル!シルフィードでアマゾネスの聖戦士を攻撃!」
襲い掛かるシルフィードに対し、拳で反撃しようとする聖戦士。彼女に向けてブレードフライが鱗粉を飛ばし、目に入った為一瞬動作が遅れる。
目をぬぐった聖戦士は、間合いに入り込まれ、シルフィードの杖に殴られて打ちのめされる。
「ぐっ?!」ライフ4000から2700
「そして、ブレードフライでダイレクトアタック!」
「むっ…」ライフ2700から1600
「ターンエンドだ!」
三沢 ライフ3300
手1 場 シルフィード ブレードフライ
タニア ライフ1600
手2 場 伏せ1
「…フフフ、思ったよりやるねぇ。私のターン、ドロー!魔法カード、増援を発動!デッキからアマゾネスの剣士を手札に加える。」
「アマゾネスの剣士…」
「そしてアマゾネスの剣士を召喚!いくよ?装備魔法、ミストボディをアマゾネスの剣士に装備!これにより、アマゾネスの剣士は戦闘では破壊されない」
「だが、アマゾネスの剣士は戦闘ダメージを相手に押し付ける…」
「余り使いたくは無かったんだがねぇ、ここまで追い詰められては仕方ない」
「何てえげつない戦術を使うんだアイツは!」
「信じられない!」
怒りをあらわにする他のメンバーの様子を見つつ、もこっちは記憶をたどる。
自分は傷つかず、相手を一方的に傷つける戦術は、デュエルモンスターズの世界では嫌われる。
コンボだとしても批判される。単体で戦闘破壊されず、ダメージを跳ね返すモンスターが居たら誰からの愛も受けられないだろう。
「バトル!ブレードフライの効果で攻撃力は1100まで下がっている。ここはシルフィードを攻撃だ!」
シルフィードに襲い掛かるアマゾネスの剣士。それに対し、杖で反撃するシルフィード。だが、その攻撃は霧に姿が変わり、回避される。
霧状になった腕はそのまま三沢まで飛び、そこから実体化して三沢を襲う!
デュエルディスクをとっさに盾にする事で、直撃だけは防ぐ三沢。
「ぐううう?!」ライフ3300から2200
「ターンエンドだ」
三沢 ライフ2200
手1 場 シルフィード ブレードフライ
タニア ライフ1600
手1 場 アマゾネスの剣士 ミストボディ 伏せ1
「俺のターン、ドロー!よし!手札を一枚捨て、魔法カード、ライトニングボルテックスを発動!アマゾネスの剣士を破壊する!」
降り注ぐ雷撃。霧に姿を変えて逃れようとするアマゾネスの剣士だが、電撃は回避できずに破壊される。
「…お前、私の伏せカードが何なのか、気が付いているね?」
「ああ。アマゾネスの弩級隊だろう?」
「…いかにも。さぁ、来い!」
「シルフィードでダイレクトアタック!」
シルフィードの直接攻撃を受け、タニアのライフは尽きる。
「……私は最高のデュエリストと出会えたようだな。いいデュエルをありがとう!」ライフ0
真っ直ぐな瞳で、タニアは告げる。
「…私の負けか。このコロシアムは好きに使うがいい」
そう言い残して、タニアは何処かに立ち去る。
「好きに使え、って言われてもさ…ここってちょっと学園から遠くないか?」
「デュエルフィールドの申請無しで使える、というのは大きなメリットだ。作りも頑丈だ」
「耐震強度の基準を満たしているのか、不明だがな」
「業者を呼んで、耐震強度のチェックをするだけの価値があれば、学園は手入れをするだろうな。
それだけの価値が無いと判断すれば、立ち入り禁止区域に指定して終わりだろうか?」
「まぁ、いずれにせよしばらくは近づかない方がいいだろうな」
ザボエラとユベルが出会ったらどうなるのか個人的に気になります。理想の姿、と言われても相手が相手ですからユベルも当惑するでしょうね。