初日。クロノス教諭によるデュエル理論の授業が行われていた。
「デュエルモンスターズのカードには、モンスターカード、融合モンスターカード、儀式モンスターカード、効果モンスターカード。そして罠カードと魔法カードがあります。
さらに罠には通常罠、カウンター罠、永続罠があります。そして魔法カードには通常魔法、永続魔法、装備魔法、速攻魔法、儀式魔法、そしてフィールド魔法と分ける事が出来ます」
「スプレンディード!オベリスクブルーのシニョーラ明日香には簡単すぎましたか?」
「基本ですから」
「ではシニョール丸藤。フィールド魔法について答えなさーい」
「え、えっと、えっとあの…」
緊張して答えられない丸藤。
「もういいノーネ。ふむ、シニョーラ智子。答えなさーい」
「はい。フィールド魔法は魔法・罠ゾーンに存在しない特殊な魔法カードです。
フィールド魔法はお互いの場に1枚しか存在できず、新たなフィールド魔法が出た場合破壊されます。
フィールド魔法の効果はお互いのモンスターに適用されます。サポートカードに永続魔法、フィールドバリア、テラ・フォーミングが存在します。
また、手札から捨てる事で特定のフィールド魔法をデッキから手札に加えられるモンスターも存在し、
これらのモンスターはサーチしたフィールド魔法があれば攻撃力2100の下級アタッカーとして運用出来るため、これを主軸に置いたデッキも存在します。
代表的なデッキに【伝説の都アトランティス】【ハーピィ】【墓守】【チェスデーモン】【天空の聖域】【ジュラシックワールド】【E・HERO】があります」
「スプレンディード!それに比べてオシリスレッドは…」
笑われる丸藤。だが
「でも先生、知識と実戦は関係無いですよね。だって俺クロノス先生に勝っちゃったし」
ハンカチを噛みしめて悔しがるクロノス教諭、そこに
「両方大事とは思わないの?」
聞こえよがしにもこっちは呟く。それに対し十代は何か言いたげにもこっちを見るが、その双眸と交差した瞬間、十代は目を逸らした。
「静かにするノーネ!続けるノーネ!シニョール三沢、装備魔法について答えるノーネ!」
「はい!装備魔法は…」
初日の授業終了後、もこっちは入浴した後はバルコニーにて夜風に当たっていた。
ふと人の気配を察知してそちらを見ると
「きゃあああ!覗きよ、覗き!」
その声を無視できず、もこっちは一階まで駆け下りる。素早く犯人を捕らえると
「…丸藤?」
何のつもりだろうか?こんな時間、この場所。疑われる行為は慎むべきだろうに。
「もう逃げられないわよ、この痴漢!」
「皆、今すぐ周囲を探して!」
「なんでよ?」
「覗きが一人だけとは限らない。他にも居るかもしれない」
「そうね!」
集まっていた女子生徒が他を探しに走っていく。
「あ、あわわわわ…手紙を貰ったから来ただけなのに、どうしてこうなるンスか?」
「…ディスクはある?」
「な、何なんスか?!」
「デュエルよ、私に勝てば見逃してあげる。どうする?」
「ううっ、あのクロノス教諭に勝ってしまう人が相手なんて…で、でもやるッス!やってやるッス!」
もこっちは腰では無く、太もものホルダーからデッキを取り出し、ディスクにセットする。
デュエル!
もこっち ライフ4000
手5 場
丸藤 ライフ4000
手5 場
「ぼ、僕のターン、ドロー!えっと、えーっと」
「…枕田と浜口をはじめとした捜索組が帰ってくる前で無いと、見逃そうにも見逃せなくなる」
「?!」
「私は貴方が覗いたとは思って居ない」
「ええっ?!ひょ、ひょっとして僕の事が」
「そんな度胸があるなら、当てられて緊張して答えられないなんてありえない」
「ガックシ」
「で、どうするの?」
「や、やってやるッス!僕は融合を発動!手札のスチームロイドとジャイロイドを融合!スチームジャイロイドを融合召喚!
さらにパトロイドを通常召喚!永続魔法、ウェポンチェンジを発動してターンエンドッス!」
もこっち ライフ4000
手5 場
丸藤 ライフ4000
手1 場 スチームジャイロイド パトロイド ウェポンチェンジ
「私のターン、ドロー。おろかな埋葬を発動。デッキからTM-1ランチャースパイダーを墓地へ送る。
そして魔法カード、死者蘇生を発動。墓地のTM-1ランチャースパイダーを特殊召喚」
「こ、攻撃力2200?!」
「魔法カード、古のルールを発動。手札のレベル7以上の通常モンスターを特殊召喚。TM-1ランチャースパイダーを特殊召喚」
「に、二体目ッスか?!」
「魔法カード、七星の宝札を発動。手札のレベル7のTM-1ランチャースパイダーを除外して、二枚ドロー。
手札を一枚捨て、装備魔法D・D・Rを発動。TM-1ランチャースパイダーを特殊召喚」
「TM-1ランチャースパイダーが1ターンで三体ッスか?!」
「バトル、D・D・Rが装備されたスチームジャイロイドを攻撃」
「す、スチームジャイロイド?!」
「そしてパトロイドを攻撃」
「うわぁあああああ?!」ライフ4000から3000
「三体目でダイレクトアタック!」
「うわぁああああ?!」ライフ3300から1100
「ターンエンド」
もこっち ライフ4000
手0 場 TM-1ランチャースパイダー TM-1ランチャースパイダー
丸藤 ライフ1100
手1 場 ウェポンチェンジ
「う、うう。僕のターン、ドロー!僕は、ジェットロイドを召喚!」
「…攻撃力1200を攻撃表示?」
「ああっ?!た、ターンエンドッス」
もこっち ライフ4000
手0 場 TM-1ランチャースパイダー TM-1ランチャースパイダー
丸藤 ライフ1100
手1 場 ジェットロイド ウェポンチェンジ
「私のターン、ドロー。ジェットロイドは攻撃されると手札から罠カードを発動出来るモンスター」
「ううっ…」
「…TM-1ランチャースパイダーを守備表示に変更」
「えっ?」
「バトル、TM-1ランチャースパイダーでジェットロイドを攻撃」
「た、助かったッス」
その能天気な言葉に対し鋭い双眸で丸藤を睨んだもこっちは、ドローカードを差し込む。
「…速攻魔法発動、リミッター解除。場の機械族の攻撃力は二倍になる」
「こ、攻撃力4400?!うわぁああああ?!」ライフ0
デュエルは終わった。
「…私の勝ち」
「うう、も、もうお終いっす…」
その時、もこっちの後ろから声をかけられる。
「翔君?それに黒木さん?!これは一体どういう事?」
「天上院さん。彼が覗きをしたという疑いがかけられていたけれど、私は犯人では無いと思う」
「あ、明日香さん!これ、これを書いてくれたんスよね?!」
渡された手紙を見る天上院。だが
「これ私の字では無いし、宛先が遊城十代になっているわよ?」
「ええ~?!そんなぁ!」
「悪質ないたずらね。天上院さんの名前を使い、狙いは遊城か。丸藤は巻き込まれただけのようね。」
探しに行ってた女子生徒が戻ってくるが誰も居なかったという。
学園に突き出そうと言う女子生徒に対し、天上院は皆をなだめる。
「ねぇ、ちょっと待って。この件、私に預からせてくれない?私にいい考えがあるの」
「…被害者は貴女だ。異論はない」
その後、天上院は遊城十代を呼び出してデュエルを行っていた。
【バニラ蘇生】って面白いですよね。