あれだけの事件を起こしたのであれば理事長辞任に加えて逮捕されても仕方ない気がします。
闇が、崩れ落ちる。
最後の力を振り絞って、傍らに視線を向けるも
「エリクシーラーで、幻魔皇ラビエルを攻撃!」
「うわぁああああああああ?!」
『…ラビエル、様…?』
呆然と呟く、闇の精霊、ファントム・オブ・カオス
『……三幻魔を、人間が打ち倒すとは、な』
「これで、終わりだ」
『……私は、実体のない闇。他人の力を借りねば、モンスターを戦闘破壊する事も出来ない…
そんな私を、認めて下さったのはあの方々だけだというのに…』
地面にカードが落ちる。
効果を読み、攻守を確認するもこっち。
「…なるほど、寄生虫とはそう言う意味か。サイコショッカー」
『ああ。』
影丸が倒れ、倫理委員会のメンバーが確保し、連行する。
「サイコショッカー。これで三幻魔の脅威は去った。契約は終わりだが」
『…お前の行く末に興味がある。』
「…好きにするがいい。さて、と」
もこっちは踵を返して立ち去ろうとする。
「あれ?黒木、どこに行くんだ?」
「勉強だ。遊城、そろそろ期末試験だ。無事に世界も救われたし、テストも行われるだろう」
「て、テストぉ?!」
「十代にとっては、三幻魔の脅威よりもテストの方が大変なようね」
「の、ようだね」
その言葉に足を止めて振り返るもこっち。
「すみません、鮫島校長。」
「ふむ?何かな?」
「大徳寺先生がセブンスターズだった以上、錬金術の期末試験はどうなりますか?」
「ほっほっほ。予定通り行います」
「…誰が採点するのですか?」
「デュエルアカデミアの教員は、期日までにテストとその模範解答を提出する事になっています。
既に大徳寺先生の試験問題と模範解答は提出されていますので…」
「わかりました。」
自室に入ると、死のマジックボックスが出現する
そこから現れるのは…
「…ブラック・マジシャン」
『事件解決への尽力、感謝する』
「そう思って居るなら、何らかの報酬を頂きたい物だ。といっても、ない袖は振れぬというなら仕方ないが」
『そんな事は無い。ちゃんと報酬は用意してある。』
三枚のカードが裏側表示で提示される。
『一枚を選びたまえ』
「……」
直観で一枚を選ぶもこっち。選ばれたのは
「邪神イレイザー、か。これを私に?」
『それと、ファントム・オブ・カオスにかかっていた賞金だ。』
積み上げられる金貨に、呆然とするもこっち。
「…困った事があったら言ってきてほしい」
『現金な奴だ。サイコショッカー、お前はどうする?』
『もう少しこちらに居る事にする。そちらは大丈夫か?』
『現状、問題は無い。ドーピングを作っている青髪の錬金術師がいるそうだが、そいつが違法薬物を使って居る可能性がある、ぐらいだ。』
「大問題では無いのか?」
『彼女の友人を知っている。あの世話好きが友人と断言する娘が悪党とは思えないのでな。』
『ターミナルワールドはどうだ?』
『現状、4部族が小競り合いをしているが、何時もの事だ。そろそろ、失礼する…』
立ち去った事を確認したもこっちは、眼前の金貨の山を見つめる。
「鋳つぶして金塊にして売り飛ばせば」
『それをするなら、私はお前を捕縛せざるを得ない』
その言葉に対し、舌打ちするもこっち。
「…まぁ、いずれ精霊界に行く機会があれば、盛大に散財するとしよう」
それらを備え付けの金庫にしまい、もこっちは勉強に取り掛かる。
期末試験当日
さくっと試験を済ませ、もこっちは実技試験の準備に取り掛かる。
新たに手に入れた邪神イレイザー。これを使うべきか、否か。
既存の闇機械デッキは場に留まる事でアドバンテージを稼ぐカードが多い。
イレイザーの場合は別途にデッキを構築してもいいかもしれない。
おジャマトリオは良いカードだが、それ以外にも無いだろうか?
実技試験の会場に赴くと
「黒木智子、君の実技試験は免除されている」
「?」
「セブンスターズを撃退した生徒に関しては実技試験は満点とするよう通達があった。」
「…わかりました。失礼します」
まぁ、今更試験用のデッキに負けるとは思って居ないもこっち。
もこっちは他の試験を見に行く。
デュエル!
ゆうちゃん ライフ4000
手5 場
クロノス ライフ4000
手5 場
「私のターン、ドロー!モンスターをセット、カードを伏せてターンエンド」
ゆうちゃん ライフ4000
手4 場 セットモンスター 伏せ1
クロノス ライフ4000
手5 場
「ワタクシのターン、ドロー!磁力の召喚円 LV2を発動、手札のレベル2以下の機械族を特殊召喚。古代の機械歯車を特殊召喚するノーネ。
そして場に古代の歯車が居る時、古代の歯車を特殊召喚出来るノーネ」
「…二体の生贄」
「二体のモンスターを生贄に、古代の機械巨人を召喚するノーネ!バトル、セットモンスターを攻撃!」
「貫通効果…でもっ!」ライフ4000から1100
「むっ、素早いモモンガなノーネ…」
クロノスが顔をしかめる。
「素早いモモンガの守備力は100、よって2900のダメージを受けますが、素早いモモンガの効果でライフを1000回復、さらにデッキから同名カードを
二体までセット!」ライフ1100から2100
「ターンエンドなノーネ」
ゆうちゃん ライフ2100
手4 場 セットモンスター セットモンスター 伏せ1
クロノス ライフ4000
手2 場 古代の機械巨人
「私のターン、ドロー!罠発動!強制脱出装置!場の古代の機械巨人を手札に戻す!」
「ナヌー?!それがあるのに、何故攻撃を…?!」
クロノス教諭の言葉が途切れる。二体の生贄。となれば答えは一つ。
「二体のモモンガを生贄に、ビッグコアラを召喚!そして野性解放を発動!ビッグコアラの攻撃力をその守備力分アップ!
よって攻撃力4700!」
「マンマミーア!」
「バトル、ビッグコアラでダイレクトアタック!」
「ワワワー?!マンマミーア!」ライフ0
「こ、これにて試験終了なノーネ…」
「ありがとうございました。」
一礼して立ち去るゆうちゃん。
「強制脱出装置、か。」
「もこっち。バウンス戦術を一部取り入れてみたわ」
「バウンス戦術を使われた時の対策もしておいた方が良さそう…さて。
これで後は卒業デュエルだけか」
「在校生から誰が選ばれるんだろう?もこっち?」
「最後まで鍵を守れた遊城だろう。」
卒業模範デュエルは、カイザーと遊城だと発表され、途中遊城が食事を要求したが、飴玉を投げ渡され、キャンディーを舐めながらデュエルを行っていた。
それでいいのか、と呆れつつも糖分摂取は悪くないのかもしれないともこっちは考えこむ。
こんなデュエル、キャンディー舐めながら出来る!
キャンディー舐めるより非礼な態度のデュエルって何でしょうか?