家庭教師ヒットマンREBORN! ~光と闇の奇跡~   作:R0

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完全装備R

「ぐっ…………」

 

ロヴィーノはツナと輝夜の攻撃を受けながらも立ち上がった。

 

「見ろ!!今の攻撃でも致命傷になっていない!!もうあいつに同じ手は通じないぞ!!」

 

輝夜はそれを見て、ツナに文句を言った。

 

「…………確かに、今の攻撃は致命傷になっていない。だが、なぜかあいつ、辛そうな顔をしているぞ」

 

ツナの言うとおり、今のロヴィーノは苦しそうに荒く息をついていた。確かにツナと輝夜が使った技はどちらも強力だったが《神々至上サイキョウ(最強・最恐・最凶)の邪神》であるロヴィーノならたいした傷にならないはずだ。それなのにロヴィーノは苦痛で顔を歪めていた。

 

「……………おそらくだが、今のが初めて受けた攻撃なんだろ」

 

輝夜はロヴィーノの様子を冷静に分析して、そう言った。ロヴィーノはロヴィーノ細胞に纏われている《闇》の炎でどんな攻撃も無傷ですました。ちなみに触手には痛覚を感じる神経が無いために切っても痛みを感じない。それを聞いて、ツナはポツリと呟いた。それはつまり…………

 

「つまり、痛みに耐性がないってことか…………」

 

少しの痛みもロヴィーノにとっては激痛になるということだ。このタイミングでロヴィーノは今までの驕りによるツケが回ってきたのだ。

 

「そういうことだ。なんか癪だが攻めるなら今だ」

 

「わかった!!!」

 

ツナはそう言うとグローブから炎を噴射して、ガントレットをロヴィーノにぶつけようとした。

 

「ッ!!!」

 

ロヴィーノは苦痛で顔を歪めながら、掌に炎を纏わせてガントレットを受け止めた。

 

「くっ………」

 

ツナは攻撃を与えることができず顔をしかめたが…………

 

「ッ!!?」

 

何かを察したのか、ツナは頭を下げた。すると………

 

ブスッ!!!

 

「ガッ!!!?」

 

ツナが頭を下げた瞬間にガンブレードが飛んできて、ロヴィーノの肩に突き刺さった。ロヴィーノはさらなる苦痛に顔を歪めた。

 

「輝夜!!!今、俺ごと狙っただろ!!!」

 

ガンブレードをかわして、ロヴィーノから離れたツナは文句を言った。

 

「あ?お前なら超直感でかわせるだろ?今のをかわすことができないやつに俺はやらない」

 

それに対して、輝夜はあっけらかんと答えた。そして、ツナに向けていた顔をロヴィーノに移して、輝夜は言った。

 

「これはお前が教えたことだぞ。ロヴィーノ」

 

「くっ…………」

 

ロヴィーノは顔を歪めながら、輝夜を睨み付けた。

 

 

 

 

一方、岩山の上にいる獄寺たちは今の輝夜の行為に憤慨していた。

 

「今、あいつ、10代目ごと刺そうとしやがったな!!!」

 

「やっぱり、あいつもロヴィーノ教団の1人だったんだな!!!」

 

皆、次々にそう言った。ロヴィーノ教団の信条に『常に1人で戦うことを意識しろ。自分以外の周りは全て敵だと思え』というものがある。それにより、ロヴィーノ教団の者たちは味方がいてもお構いなく攻撃をするのだ。

 

「…………………」

 

皆の文句を聞いて、明聖の表情は何とも形容しがたいものになっていた。

 

「どうしたんだ、明聖?」

 

それに気づいたリボーンが明聖に尋ねた。それに対して、明聖は答えた。

 

「うん……。昔、私も他の人たちが模擬戦であれをやっているのを見て、納得ができなくて、パパに訊いたの。『どうして、あんなことをするの?』って」

 

「そしたら、何て?」

 

明聖の話をいつの間にか、全員が何人かが聞いていて、その中で炎真が尋ねた。

 

「えっと………『敵の予想外の急襲ができるから』って」

 

「確かにそういう利点がありますね」

 

「あぁ………不愉快な話だがな………」

 

明聖の話を聞いて、実際にその戦闘方法を受けたことのある骸とランチアがそう呟いた。ランチアは顔をしかめていた。そして、明聖は話を続けた。

 

「それで『パパも同じことをするの?』って訊いたら、パパは『俺の攻撃をかわせる奴が味方だったらするかもな。それ以外はする気にならない』って、言っていた………」

 

「それは………つまり、光城輝夜は沢田殿なら自分の攻撃をかわせると思って攻撃をしたと……?」

 

「ハハッ。輝夜君は綱吉君を信頼しているんだね♪」

 

「かなり歪んだ信頼ですがねぇ~~~」

 

明聖の話を聞いて、今度はバジルと白蘭がそう言って、フランが辛口のコメントをした。

 

この場にいる者たちは知らないだろうが、輝夜はロヴィーノ教団の団長に就任したときに無駄な犠牲を減らすために構成員に自分たちと同レベルの者が味方のとき以外はやるなと命令したのだ。おかげで、これによる犠牲者はいなくなり、戦闘もスムーズに進むようになったのだ。

 

「………まぁ、事情はどうあれ、ロヴィーノに効いているみたいだな」

 

それらを全て聞いたリボーンは戦場のほうを見ながら、そう言った。

 

 

 

 

「ぐっ………。くそ!!!」

 

ロヴィーノは背中から触手を出して、輝夜を突き刺そうとした。

 

「ナッツ!!!」

 

ツナはナッツをガントレットから動物の形態にした。

 

「グルル――――」

 

ナッツは呻き声を上げると

 

「――GAOOOOOOOOO!!!」

 

大人のライオンには及ばないが百獣の王として恥じない咆哮を上げた。

 

「くっ………!!?」

 

《光天》の炎によりさらに強化されたナッツの咆哮はロヴィーノの触手を調和により石化された。

 

ガキンッ!!!!

 

輝夜はガンブレードを振るって、石化した触手を破壊した。

 

「輝夜、どいていろ!!!《X(イクス)ボール》!!!」

 

ツナは触手が破壊されたのを見計らって、ロヴィーノに《大地》の重力で圧縮したボール状の《光天》の炎を投げつけた。それを見て、輝夜もショートワープで離れた。

 

ドカーーーーーーンッ!!!!

 

「ぐぁっ!!?」

 

ボール状の炎はロヴィーノに直撃して炎の重力の枷も外れて、爆発した。ロヴィーノはそのまま吹き飛ばされた。

 

「よし、いいぞ!!!」

 

「こっちが優勢だぞ、コラ!!!」

 

「その調子でいけ!!!」

 

岩山の上にいるメンバーは流れがこっちに来ていることに喜んでいた。それが聞こえている訳ではないがツナと輝夜はロヴィーノに攻撃をしようと飛び出した。そして、2人はお互い自分の武器を倒れているロヴィーノにぶつけようとした。

 

ガシッ!!!!ガシッ!!!!

 

「「!!?」」

 

しかし、ロヴィーノは倒れたままで2人の武器を掴んで防いだのだ。

 

「ハッ!!!」

 

ロヴィーノは武器を掴んだまま、2人を投げた。

 

「くっ………!!!」

 

「ッ!!!」

 

しかし、2人はすぐに空中で体勢を立て直して、地面に着地した。

 

「ハァ………ハァ………ハァ………。どうやら……少し嘗めていたようだね」

 

ロヴィーノは荒く息をつきながら、立ち上がった。よく見るとロヴィーノの傷口には《雨》と《晴》の炎が纏っていた。それにより痛みを沈静化して、傷を回復させたのだ。

 

「……………少し本気出して戦おうか」

 

「「!!?」」

 

すると、ロヴィーノはそう言い出した。それを聞いて2人は警戒した。

 

「さてと、まずは…………」

 

ロヴィーノがそう呟くと…………

 

「「「「「「「私の体を増やすとするか」」」」」」」

 

『!!?』

 

ロヴィーノが7人に増えたのだ。これに全員が驚いた。

 

「これは…………《色欲の炎》か!!!」

 

輝夜はロヴィーノが増えた理由がリリスのと同じ《色欲の炎》の有幻覚であることに気づいて、驚いた。

 

「クックックッ。何がおかしいのかな?私は《色欲の炎》の元である《大空》と《霧》、それからその2つを融合させる《闇》の炎を持っているんだ。できて当然なのさ。それよりも次の段階に進むよ」

 

ボウッ!!!!ボウッ!!!!ボウッ!!!!ボウッ!!!!ボウッ!!!!ボウッ!!!!ボウッ!!!!

 

ロヴィーノの1人がそう言うと7人のロヴィーノの体が白い炎で燃え上がった。

 

「くっ!!?いったい、何をする気なんだ!!?」

 

「わからねぇが………ろくでもねぇことは確かだな………」

 

ツナと輝夜はそれを見て、そう話していた。すると、炎の中からロヴィーノの声が聞こえた。

 

「クックックッ。沢田綱吉。貴様が古里炎真と共にD(デイモン)・スペードと戦ったことがあるよな?そのときのD(デイモン)・スペードが使っていたのを参考にしたのさ」

 

ロヴィーノがそう言うと、7人全員の炎が治まった。

 

『なっ!!?』

 

ロヴィーノ7人の姿に全員が驚愕した。ロヴィーノの姿は1人1人違っていた。そして、その姿は………

 

1人は両腕にはX(イクス)グローブ、体中にダイナマイトが巻かれて、腰には二降りの刀、頭にはコイル状の角、手にはトンファーと錫杖があった。右目の赤い瞳には《六》の文字が浮かんでいた。そして、VG(ボンゴレギア)7つを全て装備していた。

 

「《完全(アルマメント)装備(コンプレート)R(ロヴィーノ)Ver.V(ボンゴレ)》」

 

1人は右手には《獣帝銃(ピストラ・インペラトーレ・アニマーレ)》を持っていて、左手の指にはベルが使うものと同じナイフを挟んでいて、左手の甲には《鮫肌の剣(スパーダ・ペッレ・ディ・スクアーロ)》をつけていて、背中には8つのパラボラ、膝にはメタルニーを装備していた。そして、右手の指にはヴァリアーリング7つをつけていた。

 

「《完全(アルマメント)装備(コンプレート)R(ロヴィーノ)Ver.V(ヴァリアー)》」

 

1人は両腕が《白黒龍の頭》になっていて、白龍の口にはビリヤードのキューがくわえられていて、背中に蛾の羽と右側に白い翼、左側にどす黒い血のような翼が生えていた。ロヴィーノの長く白い髪はさらに伸びて無数の白いスピノサウルスの頭が現れていて、下半身はショニサウルスの下半身になっていた。所々の皮膚はティラノサウルスとトカゲの皮膚になっていた。頭には《霧の2番(ネッビア・ヌーメロ・ドゥエ)》の兜を被っていて、腰には《幻剣(スペットロ・スパダ)》をぶら下げていた。そして、白龍の額にはマーレリング7つが見えていた。

 

「《完全(アルマメント)装備(コンプレート)R(ロヴィーノ)Ver.M(ミルフィオーレ)》」

 

1人は右手に炎真が使うものと同じ籠手にクローと手首部分にナイフがついているものを、左腕には肩に装備された盾がついた槍を、頭にはヘッドホン型のリモコンを、背中にはマントのような鎧があり、さらにその上に蜘蛛の足のような銃を装備していた。そして、右手の指にはシモンリング7つをつけていた。

 

「《完全(アルマメント)装備(コンプレート)R(ロヴィーノ)Ver.S(シモン)》」

 

1人は獣のような歯になっていて、爪も鋭くなっていて、鞭、ヘッジホッグ、クラリネット、ブーメラン型の刀、蛇剛球を装備していた。そして、両手の指にはヘルリングがそれぞれ3つずつつけていた。

 

「《完全(アルマメント)装備(コンプレート)R(ロヴィーノ)Ver.α(アルファ)》」

 

1人は他のロヴィーノと比べて特に変わったところはないが拳銃やライフルなどを装備していて、首にはオレンジ、赤、青、紫、黄、緑、藍、灰色、透明のアルコバレーノのおしゃぶりをぶら下げていた。

 

「《完全(アルマメント)装備(コンプレート)R(ロヴィーノ)Ver.A(アルコバレーノ)》」

 

そして、最後の1人は1番異形だった。腕は6本に増えて、6本の内2本はライオンやオオカミのような腕、1本はドラゴンのような真っ赤な鱗があって3本とも鋭い爪が生えていた。もう1本は腕にひれがついていて、指先には爪状の武器を装備していた。残る2本は特に変わりは見当たらなかったが全ての指先には細いワイヤーがついていた。背中から悪魔、鷲、黒いドラゴンのような3対6枚の翼が、腰からは8体の角の生えた巨大な白い大蛇丸が生えていた。頭には鍬形の角と山羊のような角が生えていた。そして、ワイヤーがついている手以外の手にはハルバード、ガンブレード、錨と言った武器を持っていた。そして、6本の腕のそれぞれの中指には《大空》を除く(トゥリニセッテ)リングがつけられていて、胸元に《大空》の(トゥリニセッテ)リングと《闇》のリングが縦に埋まっていた。

 

「《完全(アルマメント)装備(コンプレート)R(ロヴィーノ)Ver.R(ロヴィーノ教団)》」

 

7人のロヴィーノはそれぞれ自分の状態のことをそう言った。

 

「これは体全体のロヴィーノ細胞を変形させて実現した状態なのさ」

 

7人いるロヴィーノの内、1人がそう言った。

 

「あれは、D(デイモン)のと同じ!!?」

 

「いや。それ以上だ」

 

炎真がロヴィーノの使うそれらがD(デイモン)の《完全(アルマメント)装備(コンプレート)D(デイモン)》と同じと言ったが、リボーンはそれを否定した。当時のD(デイモン)はツナと炎真を除く、12人の力を使っていたが7人のロヴィーノは現状、考えられる最強の人物たち全員の力を使えるからだ。しかも、当時のD(デイモン)と比べて、ロヴィーノたちは恐ろしい力を持っていると感じていたのだ。

 

「僕の目までも使えるということなのか………!!!」

 

骸はVer.V(ボンゴレ)のロヴィーノが自分と同じ目を持っていることに驚きながら呟いた。

 

「武器も俺たちが使っているものと同じだぜ………」

 

「それに見た感じ………修羅開匣と羅刹開匣の力も使えそうだね………」

 

「ちょっと待てよ!!!それって、ベルゼブブの野郎の能力もあるってことじゃないか!!!」

 

獄寺がロヴィーノたちの武器を、白蘭はVer.M(ミルフィオーレ)とVer.R(ロヴィーノ教団)の姿を見て、そう呟いた。そして、それを聞いたスカルが叫んだ。確かにベルゼブブの《暴食の炎》を持っていることは厄介だ。

 

「ってか、Ver.α(アルファ)ってなんらぴょん!!!」

 

すると、犬が自分たちの能力と武器を持っているロヴィーノに名前について訊いた。

 

「+αのαだが?」

 

それが聞こえていたVer.α(アルファ)のロヴィーノがあっけらかんと答えた。

 

「俺らはおまけかぴょん!!!」

 

「納得できないわよ!!!」

 

それを聞いて、犬とM・Mが文句を言った。

 

「仕方ないだろ。貴様ら、まとまりがないんだから」

 

ロヴィーノはそう言った。確かに、ディーノ、バジル、犬、千種、M・M、フラン、ランチアのリリスとスロウスと戦ったメンバーは特にこれと言った全員の共通点は無かった。

 

「Ver.K(黒曜)でよかったじゃないの!!!」

 

「いや、俺、黒曜じゃないから………」

 

「拙者もです………」

 

「俺は元だな………」

 

M・Mの言葉にディーノ、バジル、ランチアがそう言った。

 

「まぁ、そんなくだらない話は置いといて、こちらの準備が整ったんだ。戦いを再開しようではないか」

 

「「ッ!!!」」

 

7人のロヴィーノは邪悪な笑みを浮かべながら、ツナと輝夜にそう言った。そして、今、本領を発揮したロヴィーノとの戦いが再開されるのだった。

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