一話目で続くか分からないとか言っときながら、続いてしまいました。いける。なんか今なんでも出来そう。
そんな訳で第二話です。とても短い。
──本来、鬼道衆と護廷十三隊は同じ死神ではあるものの、まったく別の組織であり、鬼道衆が護廷十三隊に手を貸すこともその逆のことも滅多には起こらない。
とはいえ、先代の鬼道長とは違い、表舞台にもよく顔を出す花厳と護廷十三隊の仲は、案外悪くない。先日も八番隊隊長の京楽春水と十三番隊隊長の浮竹十四郎と花札をしてきた。
もっとも、これは九 花厳個人としての関わりであり、鬼道長としての花厳と彼らの関わりがある訳では無い。無論、それは鬼道衆全員にも言えたことである。
冒頭にも述べたが、やはり鬼道衆が護廷十三隊に手を貸すことなど滅多に起こらないのだ。
だと言うのに、護廷十三隊で使われる伝令役の闇色をした蝶──地獄蝶が花厳のもとへ飛んできたということは。
「その
つい先程まで布団でぐっすりと昼寝をしていた花厳は、地獄蝶の存在に気づいてゆっくりと身体を起こした。
欠伸を噛み殺しつつ、地獄蝶に向けてひょろりとした腕を伸ばすと、花厳の白い指先に蝶がとまる。
「ふむふむ。え?・・・・・・そりゃあ、困ったことになりましたなあ」
地獄蝶から伝えられた内容は、大きく分けて三つ。
人間に死神の力を譲渡するという、重罪を犯した朽木ルキアの処刑。
彼女の処刑を阻止しようと、尸魂界内に複数の侵入者が現れ、今を交戦中の者がいること。
そして──、
「ぼくが隊首会に参加、ですか」
護廷十三隊の隊長のみで行われる会議に、鬼道長である花厳が参加するとは、事態は余程
どちらにせよ、死神の処刑には鬼道長が立ち会わなくてはいけない決まりなのだ。遅かれ早かれ、ここを出なければならない。それに、遅れて怒られても気分が悪い。
「いやまったく、何が起こっているのやら」
「あれ、花厳さん起きられたんですか?おはようございます。・・・・・・せっかくマジックペン持ってきたのに、落書き出来なくなっちゃった」
「・・・マジックペンについては、後でじっくりお話し合いするとして。緑、ちょぉ、頼まれ事してもらえますかい」
緑、と呼ばれた右手にマジックペンの少女──本名は緑川冴子という──は彼の言葉にきょとん、と小首を傾げる。
「頼まれ事、ですか?それは勿論構いませんけど・・・。あ!ウサギ飛びで瀞霊廷一周しろとかは無理ですよ!」
「誰がそんな体育会系的な頼み事するんでしょうや・・・。そうじゃなくて、しばらくの間ぁ鬼道院から出ないで欲しいんでさぁ。他のみんなにも伝えてもらえますかい」
「─?えと、分かりました。花厳さんは何処かへ?」
花厳は大きめの羽織を肩に掛け、壁に立てかけてある黒い杖を手に取った。彼の身の丈程もあるそれには、金属の輪がいくつか付いており、持ち上げるとシャラシャラと軽い音がする。
緑は、その杖が鬼道長にしか持つことが出来ないことを知っていた。そして彼がそれを持ち歩くということは、即ち戦闘を意味することも。
「厄介事みたいで、外出てきますわ。みんなは危ないから、ここから出ないように」
困ったように眉を下げて笑う彼の姿は、鬼道衆に入って数十年の緑の目から見てもやはり、とても鬼道長には見えなかった。
花厳が持ってる黒い杖は、原作で百十年前テッサイさんが持ってたやつです。作者が勝手な設定を付けています。
気になる人は検索して見て頂けると。