Re:ゼロから始める異世界巻き込まれ生活   作:三月 妖山

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なんか時間がかかってしまいました。

それではお楽しみください。


4話

今までとは違う行動の結果に新たな変化に期待を込め瞬間移動をする悟空。そこで悟空の目の前に広がったのは寂れた貧困街。そこにいる人たちは日々の生活だけで手一杯といったように見えた。

 

リアとパックは風景、いや場所そのものが変わりその突然の出来事にあたりをキョロキョロと見渡すばかりであった。

 

悟空はその1人と1匹を横目に見ながら自分の身体に少し違和感を覚える。

 

「ちょっと体力の消費が激しいな。」

 

本来超サイヤ人4とは超サイヤ人3の膨大なエネルギー消費による変身時間の短さを克服したサイヤ人の最終形態なのだ。

 

しかし、たとえ超サイヤ人3のような膨大なエネルギー消費を抑えたといっても超サイヤ人4もまたエネルギー消費の激しい形態であることは間違いない。その消費したエネルギーはデンデやキビト神の持つ回復能力だけでは足りず、サイヤ人が持つ特有のサイヤパワーを集めなければエネルギーの回復は見込めない。

 

この世界でもし超サイヤ人4の状態でエネルギーが底を尽きたら--そんなことが起こるような事態そのものが大変なのだが--回復は自然回復しかない。

 

「用心にこしたことはねぇな。」

 

小声でそう言い、悟空は超サイヤ人4の変身を解き、元の小さな姿に戻る。

 

そこでようやくリアは本来の目的を思い出す。

 

「ゴクウ、ここがそうなの?...って元の姿に戻ったのね。」

 

振り向きながらリアはゴクウに話しかける。

 

「あぁ、どっちもオラ本来の姿じゃねーんだけどな...。んで、そこの建物の中に金髪ちびっ子がいんぞ。」

 

リアの顔がキッと引き締まりその建物の扉に向かう。

 

「あ、ちょっと待ってリア。」

 

パックがリアが今まさにノックしようとしたところで声をかける

 

「どうしたの、パック?」

 

「いやね、ちょっとゴクウに聞きたいことがあってね。」

 

悟空が「オラか?」と自分を指差す。

 

「うん、悟空って今の姿って自由になれたりするの?」

 

「今のって超サイヤ人4ことか?あぁ、あの姿には体力がある限り自由に変身できっぞ。」

 

パックは腕を組みうーんと考えている。

 

「なら、よっぽどのことがない限りなるべくあの姿にはならないことをオススメするよ。」

 

「なんでだ?」

 

「理由は3つだね。」

 

パックは3つの細長い氷のかけらを出し悟空に説明する。

 

「1つ目は君のあまりにも大きすぎる力がこの国だけでなく他の国にも何かしらの影響を与える可能性があるからだね。」

 

リアは「さすがにそこまで...。」と驚いていたがパックは続ける。

 

「君のさっきの変化によるとてつもない大きな力はルグニカだけでなくカララギやヴォラキアの名だたる騎士、精霊使いたちはすでに君のその力の存在に気づいているかもしれない。そしてこう思うだろう。『ルグニカに突然現れた大きな力はこれから何かが起こる前触れかもしれない。』ってね。」

 

リアはそれに疑問を覚えパックに問う。

 

「でも大きな力を感じただけでそれが『何かの前触れ』ってちょっと言い過ぎな感じもするのだけれど...。」

 

「そうとも言えないんだよね。最近、『暴食』の確認例が増えてきてるみたいだし、それに『魔女教』もまた最近になって活動が活発化してるみたいだしね。まぁ最もそう思われる可能性があるってだけなんだけどね。」

 

悟空は腕を組みときどき首を傾げながらもうんうんと頷く。

 

「それで2つ目がその変化を目の当たりにした人が君を亜人側のスパイか何かだと思われてしまうかもしれないからだね。」

 

「あぁ、そういや亜人っちゅうのに対して差別とかがあるんだっけ?」

 

悟空は亜人について少し教えてくれた3人組のことを思い出す。

 

「今でこそ和平を結んで仲良くはしているけど、今でも亜人に対してよく思ってない人は少なからずいるからね。それは亜人にも言えるんだ。

でも亜人と人の混血者の中には人と亜人の姿に自由に変えられる人もいてね、人の姿でスパイ活動なんてこともあるんだ。

まぁ悟空は変身した後も人型だったし亜人とはまた別なんだろうけど。」

 

悟空は話が続くにつれ首を傾げる頻度が減り頷くだけとなった。そして、

 

「よっくわかんねぇけど、とりあえず超サイヤ人4にはならなけりゃいーんだろ?おっけっ!わかった!」

 

パックは悟空のセリフに長々と説明したことがバカらしくなり笑みがこぼれる。

 

「それでパック、3つ目はなんなの?」

 

リアの問いにパックは...

 

「そんなの、誰だかわかんなくなっちゃうからに決まってるじゃん!それに僕は今のゴクウの方が好きだからね。」

 

笑うパックの横で「そんな理由...」と呟くリアに対して悟空は

 

「また目的忘れてんな。」

 

こう思うのであった。

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

日が傾き辺りがオレンジ色の光が2人と1匹の影を長く伸ばしていた。

 

「じゃあ行きましょう。」

 

リアは目的の人物がいるであろう建物のドアをノックする。

リアは中の反応をみる。

 

「コロサレルゾッ!!」

 

リアとパックは顔を見合わせ、その頭にはクエスチョンマークが浮かんでいる。

 

「なんか物騒な話してんな。」

 

悟空は手を後ろに組みながら言うとその後すぐに扉が開かれる。

 

リアは扉から顔を覗かせると「殺すとか、そんなおっかないこといきなりしたりしないわよ。」と言いながら建物の中に入る。

 

中から「げっ!?」と、聞き覚えのある声が聞こえると悟空も建物の中に入ると「お、お前はっ!!」と自分に向けられた言葉を聞き今度は悟空が「おっす!」と言う掛け声とともに右手をあげる。

 

悟空を無視し金髪の少女はリアに話しかける。

 

「ほんっとしつこい女だな!いい加減諦めろっつーのに!」

 

「残念だけど諦められないものだから。おとなしくすれば痛い思いはさせないわ。」

 

そう言い右手を前に出すリア。その周りに複数の氷の結晶が現れる。

氷魔法の発動により部屋の気温が下がり、悟空も尻尾の毛が逆立つのがわかる。

 

「私からの要求は一つ。...徽章を返して。あれは大切なものなの...。」

 

「ロ、ロム爺...。」

 

「とんだ厄介ごとを持ち込んでくれたもんじゃ、フェルト。ただの魔法使いなら儂も引いたらさんがな、この相手はマズイ。それに....。」

 

ロム爺は氷を纏う少女の横で頭の後ろで手を組みながら立っている少年に目を向ける。巨人族である自分に比べるとはるかに小さいはずの少年から目を話すことができない。唯一の救いはその少年から殺気が感じられない、ということだ。

 

「ケンカやる前から負け認めんのかよ。」

 

フェルトの言葉に再び視線を戻すロム爺。

 

「お嬢ちゃん、....あんた、エルフじゃろう?」

 

そんな質問に思わず溜息がこぼれるリア。

 

「正確には違う。...私がエルフなのは半分だけだから。」

 

その言葉にロム爺とフェリスは驚嘆の色を見せる。

 

「ハーフエルフ...しかも、銀髪の...。」

 

「他人の空似よ!....私だって迷惑してるんだから。」

 

いつの間にか髪をかきあげた青年の横に座り込んでいる悟空は「なんの話だ?」「さ、さぁ...。」と3人のやり取りを聞くだけであった。

 

そんな会話をしていたがフェルトは青年にキッとした目線を向け

 

「兄ちゃん。さてはまんまとあたしをはめたな?」

 

「なにっ?」

 

「持ち主に返すとかおかしなこと言いやがるからおかしいと思ってたんだ!」

 

そんなやり取りを横で見ていた悟空は「なんだおめぇ、いいやつだったんかぁ。」と話すのを見てリアは「敵か味方かもわからない状況で話をしていたの....?」と若干呆れつつも

 

「どういうこと?...あなたたち、仲間なんじゃないの...?」

 

「あーあ、騙された!」と、頭を抱えるフェルトを横に黒髮の青年が手を叩いて間に入り...

 

「まあまあ、ややこしくなるからもういいじゃねぇか。フェルトは徽章を返してやれよ。そんでサテ....君は早くこっから出ていく。もう盗られたりしないようにな」

 

「なんで親身になってくれてるのかわからなくて釈然としないんだけど...」

 

「まぁまぁリア、細けーことは別にいいじゃねぇか。ほれ、ちびっ子も徽章...?ってのを返して一件落着だしな。」

 

「なっ!?誰がちびっ子だって!?」

 

そのやり取りに少しデジャブを感じる悟空。その横で「えっ、リアって言うんだ...。俺には教えてくれなかったのに......」とかなんとかブツブツ言う青年。

 

グウゥゥ---

 

その音にお腹を抱え俯く悟空。そして我に帰り頭を上げる青年、その青年の目にはリアと呼ばれる少女の後ろに見える鈍く銀色に光る刃がまさに振り下ろされようとしていた。

 

悟空も急に現れた殺気に顔を上げ、立ち上がる。

 

「...!パック! 防げ!!」

 

その瞬間振り下ろされた刃は氷の壁に阻まれる。

 

「なかなかどうして、紙一重のタイミングだったね。」

 

「ナイス、パック。まだ5時前勤務時間で助かったぜ!」

 

2人の会話に割って入るように悟空が話す。

 

「瞬間移動するまではおめぇの気を感じてたんだけどな、こっち来たらもうおめぇの気を感じなかったからおかしいと思ってたんだ。おめぇがまさか気をゼロにコントロールできるとは思わなかったぞ。」

 

パックの氷により奇襲を防がれた黒髮の女は、

 

「『気』...というのが何なのかはわからないけれど、暗殺時に自分の気配を消すのは至極当然のことよ。

 

それに...精霊、精霊ね。ふふふ、素敵。精霊はまだ、殺したことがなかったから。」

 

ククリナイフをペロリと舐める動作をとり恍惚を浮かべる殺人鬼。

 

気の概念など存在しないこの世界で無意識の内に気を消す技能を持つ女性を前に悟空は、

 

「こいつ、なかなかやんじゃねぇか...。」

 

と、気持ちが高ぶり、一歩足を踏み出そうとする。

 

しかしそれを遮るものがいた。

 

「おい、どーいうことだよ!徽章を買い取るのがアンタの仕事だったはずだ。ここを血の海にしようってんなら、話が違うじゃねーか!」

 

納得のいかない様子で声を張り上げるのはフェルトだった。

 

「盗んだ徽章を、買い取るのがお仕事。持ち主まで持ってこられては商談なんてとてもとても。だから予定を変更することにしたのよ。

 

この場にいる、関係者は皆殺し。徽章はその上で回収することにするわ。

 

口ばかり達者で仕事も真っ当にこなせないこのていたらく、切り捨てられて当然ね。」

 

「てめぇ!ふざけんじゃねーー!!」

 

殺人鬼の言葉に怒りをあらわにしたのは黒髮の青年だった。

 

その怒号に殺人鬼だけではなく、その場にいる全員が驚きを隠せないでいる。

 

「こんな小さいガキ、いじめて楽しんでんじゃねぇよ! 腸大好きのサディスティック女が!!」

 

他にも様々な罵詈雑言をぶつける青年に悟空感心する。

 

「おめぇ弱っちいくせになかなか根性あんじゃねぇか。」

 

「君みたいなガキンチョに弱っちい言われる筋合いないんですけどっ!?」

 

青年の反論を聞きニッと笑うと悟空は殺人鬼の方を向く。

 

「おめぇ、つえーな。いっちょオラと勝負しねぇか?」

 

その言葉に青年が「何言っちゃってんのこいつ...」といいそうな、そしてとても可哀想な目で悟空を見る。

 

「まってゴクウ。」

 

パックが悟空を呼び止め続ける。

 

「君の強さを見てみたいのは山々なんだけどね、娘が狙われたんだ。僕だって黙っちゃいられないよ。ここは譲ってもらうよ。」

 

パックの言葉に悟空は納得する。

 

もうだいぶ昔、悟空が5歳になる息子の孫悟飯を実の兄「ラディッツ」に連れて行かれた時、悟空は守るために自分の命すら投げ出した。

だからこそパックの「娘」と言う強い思いを答えるべく一歩下がるのだった。

 

ここで一つ悟空に疑問が生まれる。

 

「............えぇっ!!おめぇ、リアの父ちゃんだったんかっ!?」

 

「ハハハ、今はその言葉は置いておくよ。....でもねゴクウ、あぁ言った手前僕もあまり時間が残されてないんだ。その時は君に任せるよ。」

 

悟空は「任せとけ!」と、拳を自分の胸に押し付ける。

 

今、リア&パックと殺人鬼の戦いが始まる。




いやー、やっと原作主人公が出て来ましたね!

それにしても原作とうまく繋げるのってこんなに難しいんだ、と自分の力の無さを恨んでいる真っ最中です。

第1章もラストスパートと言うことでこれからも頑張りますので応援よろしくお願いします。

ここまで読んでくださりありがとうございました!!
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