「うはは! マスター死んどらんか!?」
「昨日結局部屋から出てきてませんしね~。別れた後何があったんでしょうね?」
「監視カメラとか付ければ良かったなぁ!」
「付けてたら記憶を消去しなきゃならなかったから、命拾いしたねノッブ?」
食堂の隅。笑いながら話していたノッブの背後で恐ろしい顔をしているオオガミに、BBの表情も凍る。
当然、背後から直接声をかけられているノッブは顔を青くしながら振り返ると、
「あ、あはは……儂がそんなことするわけなかろう? 前に何度か仕掛けていたのはエウリュアレとアビゲイルに丁寧に破壊されて、仕掛けるのは諦めたわ……アビゲイルにやられたのは、盛大にホラーじゃったからな……監視員ゲーム思い出したわ……あのクマの人形を使うのは無しじゃろ……」
「何をされたかは大体分かった。うん。あの二人が本気を出して隠しきれるわけも無いね」
「おぅ。儂らには無理。隠蔽工作までしたのに秒速でばれたからな。ちょいと荷が勝ちすぎてる」
「無理な事もあるんだねぇ……」
「そりゃまぁ、お主の周りを相手にするときは流石になぁ……エウリュアレの観察眼がおかしくなっておるしなぁ……」
「まぁ、うん……誰があんなにしたんだろうねぇ……」
「し、白々しいですねこの人」
「儂らのマスターらしいな。うむ。それでこそという感じじゃ」
「全くもって笑い事ですね」
そう言って、苦笑いをするBB。ノッブは悔しそうにしているなか、オオガミはどこか誇らしげであった。
「それで、エウリュアレさんとメルトはどうしたんです?」
「二人とも寝てる。流石に疲れたって」
「……マジで昨日何してたんじゃ……」
「それ言われたら背後から刺されたり射抜かれたりされちゃうので触れちゃいけない話です」
「……うむ。儂らも殺されそうじゃな?」
そこはかとない命の危険を感じたノッブは、これ以上話さないように話題を変える。
「で、マスターは何しに来たんじゃ?」
「そりゃまぁ、食事ですとも。昨日ほとんど食えてないし」
「えぇ……軽く軟禁されとらん?」
「されてた。逃がしてくれないからね」
「ん~……結局その話に戻っちゃいますね?」
「実はマスター、儂らの事を殺しに来てる?」
「あははそんなわけ無いって。そのつもりなら最初から暴露してるよ」
「どうだか。最近儂らみたいに嵌めようと画策してるみたいじゃし、うっかり嵌められるかもしれんからな」
「う~ん、一周回った信頼」
「全く、誰がこんなマスターにしたんじゃろなぁ……」
「あはは。ノッブじゃないですか?」
「二人じゃないかな」
「「「あはははははは」」」
そう言って笑い合い、次の瞬間飛来した二本の矢がノッブとBBの頭に突き刺さるのだった。
オオガミくん、一体何があったんでしょうね……触れたら刺されますけどね(にっこり
祝1000回という事で、なにかパーティーでもするかと思ったんですけど、なにもしない方がこの作品らしい気がしたのでそのまま続行。やっぱこれがうちのカルデアですね。
次のデート回
-
王道のエウリュアレ
-
メルトしかあるまい
-
技術部二人と散歩でもいいのよ
-
いいから全部だ