「あけおめぇ!」
「明けましておめでとうございます、センパイ」
「おぅマスター。あけおめ~」
本日二度目の挨拶。
徹夜などさせないとばかりに集まった保護者軍団によって年明けと共に寝させられたオオガミは、不満などまるで見せずに挨拶をする。
当然それについていったメルトとエウリュアレは、マイルームに入ろうとしている保護者集団を追い出してオオガミを寝かせにいっていたので、オオガミの後ろにいるのだった。
「いやぁ、マスターがいなくなった後とか笑えたわ。うむ。子供たちも寝かしつけられてたからなぁ。だがまぁ、楽しい宴じゃったわ」
「いやまぁ、大晦日がそれだっただけで、普通にお正月としての行事は残ってるんですけどね」
そう言って、おせち料理をモグモグと食べるBB。
オオガミは意識せずにノッブの隣に座ると、その隣にメルトが座り、エウリュアレは正面に座る。
「しかしまぁ、新年もやって来たが、ことしはどうなるかのぅ」
「さぁね。でもまぁ、また騒がしいのは確実じゃないかな」
「じゃろうな。ま、面白ければよし。これからの旅路に乾杯ってところかの?」
「う~ん、そういうことで行こう!」
「雑じゃなぁ……」
「自分で言ってそういうんですかノッブ……」
メルトに雑煮を食べさせながら、そんなやり取りをするオオガミ。
先程からエウリュアレに脛を軽く蹴られているオオガミなのだが、優先順位がメルト優先になるというのはわりと今さらなことでもある。
だが、ノッブはそれを見て、
「ん~……それにしても、本当にメルト優先じゃよなぁ……」
「なんだかんだ本気で愛されてますよねぇ……」
「う、うるさいわねぇ……最近エウリュアレの視線が怖いときがあるんだから……!」
「それはまぁ、儂らにも向けられるしなぁ……」
「たま~に後でアナさんが襲ってきますよねぇ」
「まぁほら、そういうこともあるよなぁと儂諦めてる。調べた感じ、ギリシア神は嫉妬深いみたいじゃし」
「ちょっと、本人の前でそういう話する?」
「「事実しか言ってない
「よし分かったわ。後でとは言わず今すぐよ」
そう言って、アナを呼んで二人に襲いかからせるエウリュアレ。
ドタバタと暴れる三人と、それを止めようと参戦するもの、面白そうだと便乗して暴れるものも入り雑じり、一瞬で場がカオスになるのだった。
オオガミはそれを見て笑いながら、
「まぁ、今年も良い年になりそうだね?」
「いつもどおりのドタバタよ」
「もう慣れたわ」
三者三様、楽しそうな笑みを浮かべて言うのだった。
考えていたネタが書く直前で頭から消し飛ぶ事件。でもまぁ、いつもどおりですねこれは。
ちなみに新年福袋はキアラでした(憤慨
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ