「よぅし! 温泉解放!」
「やりましたね先輩! 今年も羅刹さんは立ち入り禁止ですのでお呼びしないように!」
どこからか、嘆きの声が聞こえるような気もしたが、なんて事はなく切り替えるオオガミ。
生き霊には爆散していただいたため、男湯組と女湯組に別れて温泉掃除を楽しんでする二人。
そして、それに付き合わされているのは、
「……なんで私は男湯なんですか」
「こっちが一番聞きたいんだけど」
デッキブラシを振り回しながら掃除をするカーマ。
何故か男湯に入れるカーマにオオガミは首をかしげるも、特性上の問題かなぁと思うオオガミ。
つまり、男性化も出来るんだなぁと学んだオオガミは、暴れまわった代償として手伝わされているアストルフォと、保護者としてついてきたジークに、
「そっちは大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だマスター。先程から走り回っているライダー……いや、今はセイバーか。ともかく、彼が危なっかしいだけで、掃除は……まぁ、順調だ」
「あっはは! 勢い付ければデッキブラシに乗って滑れる~! ジークもやろ……あだっ!」
「だ、大丈夫かライ、セイバー!?」
デッキブラシで疾走していたアストルフォは盛大に転んで顔面から温泉の床にぶつかる。
ジークはそれを見て起こしに行く。
オオガミはため息を吐くと、
「というか、なんでメンバーはこれだけなの?」
「問題児しか集めてないですし。私もバラキーと付き合ってきたらこの始末です。今回は普通に旅行で来たんですけどね~……まぁ、一回だけで良いって言われましたし、素直にやって解放されますよ」
「なるほど…問題児がここに集められていると……女性陣は?」
「私がこっちに飛ばされてくるくらいには大量ですよ」
「……まぁ、マシュなら御しきれるかなぁ……」
「彼女、デミサーヴァントだった覚えがあるんですけど、気のせいですかね……あぁ、そう言えばサーヴァントみたいなマスターもいましたね」
カーマはそう言って、気だるそうに掃除をする。
オオガミはそれに苦笑すると、
「まぁ、カーマがこっちを手伝ってくれてありがたい限りです」
「全く不本意ですけどね。というか、許可するのもどうかと思うんですが。私一応女なんですけど。訴訟ものですよ?」
「相手に合わせて変化できるならそれは男でも許されるのでは?」
「理解できますけど納得したくないです。なのでこれは反逆ですね」
文句を言いながら、カーマはにっこりと笑ってオオガミにデッキブラシを向けて襲いかかるのだった。
カーマは男湯にも入れる(衝撃の事実
カーマ君は公式で許可されてたんですね……ふむふむ(にっこり
次のデート回
-
王道のエウリュアレ
-
メルトしかあるまい
-
技術部二人と散歩でもいいのよ
-
いいから全部だ