「去年と変わらず、朕の勝利であるな」
「去年と何も変わらない戦いだったねぇ……まぁ、安全に倒せるならそれに越したことはないね」
「まぁ、見えていた結末、というものだな。今回はそちらのレディを褒め称える方が賢明だとも」
去年と同じと言いつつも、なんだかんだと少し有利に立ち回った始皇帝、ホームズ、マーリンの三人。
そして、ホームズに指されたメルトと言えば、
「ふん。当然でしょ? 負けるわけないじゃない。ただでさえも有利属性で、バフまであんなに盛って……流石に負けられないわよ……」
「うむ。私もいるのに負けてもらっては困る。本当に困る。アイスタイム返上してまで来たのに負けられると食べられなくなる」
「物欲的な女神に育ってますね……センパイ、育成方向間違えてません?」
「勝手に育ったんですけど」
オオガミの右腕をしっかりと抱き込みつつドヤ顔をするメルトと、アイスクリームを食べて満足げなスカディ、呆れたように笑うBBの三人。
「というか、あまりにもあっさりしてて達成感とか全くないのだけど」
「今回の頑張りポイントがカード運の時点でお察しですよね。最近センパイ雑では?」
「最小限のリスクで勝つ。戦う前に勝利を確信するくらいの戦力を整える。流石です孔明先生!」
「清々しいまでに罪を被せにいったね。あれはもはや尊敬の域じゃないかな? 私も見習おう」
オオガミの態度に苦笑いをするマーリン。
だが、ホームズは目を細めつつ、
「どちらかと言えば君が原因だろう?」
「そうかい? 元からあんなだった気もするけども」
「ふっ、朕としてはどちらでもよい。が、彼奴の行動に影響を与えるのはある意味では名誉なことではないか。中々狙えることではあるまい」
「ふむ。そう言われるとなんだか利点みたいだね。じゃあ僕の功績ということで!」
「と言うことらしい。どう思う? Mr.孔明」
「磔刑としよう。天守閣の上で三日でどうだろうか」
「おっと、どうやら嵌められたようだ」
当然のように現れる孔明に頬を引きつらせるマーリン。
そして、逃げ出すより早くホームズに拘束されるのだった。
* * *
そんな騒ぎに気付いていないオオガミ達は、
「それじゃ、残り一週間、遊んで回ろうか!」
「賛成。後、ついでに宿を取り直して私と同じ部屋にしなさい」
「キャー! メルトったら大胆ですね! でもダメですよ? あいにくと、カルデアでは許されてますけどここだと普通に阻止されますので。三日目辺りにエウリュアレさんがやろうとして女将にNGされてました」
「くっ、ガードが硬いわね……」
「まぁ、潜入は出来るみたいなので。昨日エウリュアレさんがやってましたから」
「待ってBB。その情報はどこから入ってるの?」
「ちょっと頑張ればこのくらいの調査なら余裕ですとも。最強系小悪魔後輩なので!」
「そこまで来るとストーカーの域では?」
BBに変な疑惑をつけつつ、アイスを食べてご満悦なスカディを連れて四人は遊戯室に向かうのだった。
ちゅちゅんは普通に強くて結局去年と同じ編成になってしまった……
新規はやっぱりメルトスカスカで一掃ですね。強いなぁ……
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ