ただいまカルデア!(おかえりマスターくん!)
「ただいま!」
「おかえりマスターくん。どうだった?」
「最高でした。閻魔亭にあと一年居座っても良いですか?」
「ダメです。息抜きはいいけど、遊び過ぎはダメだぞ~?」
ダ・ヴィンチちゃんに言われて残念そうな顔をするオオガミ。
だが、ダ・ヴィンチはすぐにイタズラな笑みを浮かべると、
「それで? 女神様とはどうだったのかな。進展した? まさか後退はしてないよねぇ?」
「ふっ……湯上がりの二人は最高に可愛いので。写真撮ろうとしたらエウリュアレに砕かれたけど」
「おぉ! それは確かに写真を残せなかったのが悔やまれるね……! でも、それだとエウリュアレしか反応してない感じがするけど、どうなんだい?」
「メルトは反応しないってより、むしろ撮られにきてたので。そっちは撮影した上で多重バックアップからの現像まで終わってますとも」
「君、こういうときに限ってめちゃくちゃアクティブだよね」
「そりゃ、思い出は大量に欲しいでしょ?」
「……もしかして、エウリュアレの方も撮ってる?」
オオガミの、どこか誇らしげな表情に何かを感じ取ったダ・ヴィンチが聞くと、オオガミは楽しそうに笑い、
「当然マスター特権乱用しながら撮りましたとも。これが令呪の使い方なんですね……!」
「通常そんな使い方されたら殺されるのだけは覚えていてね……!」
どこか闇を感じるオオガミの目に、嫌な予感を感じつつダ・ヴィンチは釘を刺す。
オオガミはにっこりと笑うと、
「大丈夫。その日のうちにボコられたので反省してる」
「……後悔はしてないね?」
「当然じゃん。するわけないのです」
「うん。なんというか、意思が強いね」
「これが人理を修復したマスターですよ」
「そこでそれを誇られるのは違うなぁ……」
困ったように笑うダ・ヴィンチに、ドヤ顔を返すオオガミ。
そんなオオガミの背後に忍び寄った影は、
「マスター? いつ撮ったのかしら」
「いつって言うか、常に? 既に写真集が数冊作れるレベルでたまってるし、既に何冊か作った……ん? さては死んだなこれ」
言っている途中からダ・ヴィンチちゃんの顔がドンドン引き吊っていくのを見て、オオガミは既に手遅れな事に気付き覚悟を決めた顔になる。
そして、その想像を現実にするように後ろから襲い掛かるエウリュアレ。
首を絞められ、気絶させに来るエウリュアレの攻撃を受けながら、オオガミは、
「これは……医務室、行きですね……わかります……」
「よくその状態で喋れるね!?」
「フィジカルお化けじゃない……!?」
「窒息は無理……さらばエウリュアレ……ガクッ」
そう言って意識を手放すオオガミ。
エウリュアレは頬を引き吊らせながら、
「どう見ても余裕だったのだけど……」
「……医療班! 連れてってー!」
不死身なのでは? と思いつつも、二人はオオガミを医務室に持っていってもらうのだった。
オオガミくんは日々肉体強化に勤しんでいるので優秀な肉壁(弊カルデア基準
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ