「終わったのぅ……」
「終わったわねぇ……」
「まさか、一日で終わらせるとは……さすがマスター」
「当然よなぁ……なんせ、イベント交換一回もしてないもん」
「まぁ、これからアイテム回収の旅が始まるって事じゃよ……」
当然の様に遠い目をするノッブ。しかし、真水でしか活躍できないのが現実だった。
ちなみに、今は船を出さず、周回のために出航前の状態にしていた。
「いいじゃない……今回はネロの出番よ。石材を頑張って集めなさいな」
「うむ!! 余は頑張るぞ!!」
「儂はあんまり活躍できんし……茶々も頑張るのだぞ?」
「食料はまっかせっなさーい!!」
「私も頑張りますね!」
「うむ。マシュも儂らと同じ真水じゃからね。儂と立場、変わらんからね」
「そう言う事言わない。真水だって使うんだから」
「そうよ。種火回収に必要なんだから、マスターが要らないなんて言うわけないじゃない。むしろ、これだけは取れって言ってくるわよ」
「おぉぅ。さすがエウリュアレ。言いたいことが分かってる!」
「分かりたくないわよこんなこと……という訳で、ノッブ。頑張って」
「なるほど……そこで儂に振るのか」
当然と言わんばかりの表情で、エウリュアレは元拠点である木の小屋へと戻っていく。
「……というか、なんでエウリュアレはあっちの小屋に行くんじゃ?」
「気に入ってるんじゃない? 広いところよりも狭いところが落ち着くっていうのはあるし」
「それは確かに……そうじゃな」
「でしょ? じゃあ、いいんじゃない?」
「まぁ……どこにいても変わらんしな……」
「うん。まぁ、後で様子は見に行くよ。スイカもついでに収穫してこよう……」
「うむ……儂は先に城へ戻っておるぞ」
「うん。でもまぁ……ちょっと作り直したいところもあるから、イベント交換終わってももうちょっと仕事してもらうことになるかもしれないから、よろしくね」
「おう。任せておくがよい。儂は基本手伝うからの」
「じゃ、また後で」
「また後で」
「余もちょっと用があるから、ノッブと一緒に行くぞ。後で会おう!」
「行ってらっしゃい。また後でね」
そう言って、ノッブとネロは城へ向かっていく。
「さて……じゃあ、行こうか」
「はい。しっかりとお手伝いさせていただきます!」
「そんな気張らなくても大丈夫だからね?」
オオガミは、苦笑いをしながらマシュにそういう。
そして、ふと思い出したように、
「それにしても……今更だけど、よくこんなのをサクッと作れるよね……しかも、あくまでもみんなは戦士とか魔術師とか、そんな感じのパーティーなのに。建築とかできるのは少数のはずなんだけどね……」
「枯山水は大変でしたね……そもそも、正確に知ってる人なんて、ほとんどいないようなものでしたし……」
「……ねぇ、この規模の開拓をして、歴史に異常は出ないのかな……?」
「……どうなんでしょうか。通信が取れるようになったら聞いてみないとですね……」
歴史を修正しに来て、歴史を乱す。それは、本末転倒もいいところだった。
「でも、まぁ……」
しかし、オオガミは空を見上げ、
「楽しかったし、いいか」
「……そうですね」
「じゃ、スイカを収穫だ!」
「はい!」
そういって、二人はスイカ畑の中に入っていくのだった。
珍しく全力を注いだイベント……タイミング的にも全力を注げるタイミングだったんです……
しかし、本当に一切イベント交換してませんから、終わるかどうか……まぁ、やれるだけやってみるしかないですよね……