「なんですか。なんなんですかあのマスター。起きて来ないんですけど!」
「おぉぅ、怒ってる。吾なんで怒ってるのか何となくわかるが落ち着いた方が良いと思うぞ、うむ。マスターは割と起きてくれぬからな。今はイベントだからな、その時に寝ているのだから起きるわけも無く。そのうち聖杯と共に帰ってくるとも」
「なんでまた平然と聖杯関連の問題に首を突っ込んでるんですか!」
そう言って、机に突っ伏すカーマ。
バラキーは綿あめを食べつつ、
「別に、起きてほしいとかそう言うのじゃないですけど、処理に困るので受け取ってもらいたいんですよねぇ、コレ。起きてくれませんかね? このままだと廃品なんですけど」
「ん。試作品が出たのは知っている。吾に寄越せ」
「マジですか。普通要求します?」
「うむ。食べたい」
「……いえ、まぁ、欲しいなら作りますけど。というか、気に入ったんですか? 最近食べているの、大体私が作ってません?」
「まぁ、美味いものを望むというのは自然であろう? 吾も秘蔵の菓子を食べさせてやろうではないか!」
「秘蔵? 貴女の秘蔵品とか、滅多に見てるものじゃないですよね。というか、今までで秘蔵品とか見た覚えないんですけど」
「吾の秘蔵品だし。秘蔵品とはそう何度も見ては面白みも無いだろう? それに、何度も食べていてはすぐ飽いてしまう。秘蔵品は滅多にないからこそ秘蔵品なのだ。食べるか?」
「えぇ、まぁ。私も作ってきますから、よろしくお願いしますよ」
「うむ。まぁ、先ほどマスターにいくらか持って行かれたのだが」
「は?」
バラキーの言葉に、硬直するカーマ。
言ったバラキーは首を傾げながら、
「うん? どうかしたか?」
「ど、どうかしたかも何も、マスターさん起きてたんですか!?」
「起きていたが。そもそも今チョコを貰いに走っているぞ?」
「嘘でしょなんで私の所に来ないんですかあのマスター! 正気ですか! このまま私の所に来ないで寝るつもりじゃないでしょうね!? ちょっと行ってきますから!!」
「うむ。吾も用意して待っておるぞ~」
そう言って駆け出すカーマ。
バラキーは見送りつつ、
「ん~……吾もアレ、食べられるだろうか……」
そう考え、唸るバラキー。
それと入れ替わるように入ってきたエウリュアレは、
「あら、バラキー」
「む。エウリュアレか。一人なのか?」
「えぇ。今日は譲ろうと思って。皆も彼にチョコを渡したいだろうし、いつまでも私が見張っているわけにはいかないじゃない?」
「う、む……なんというか、吾が言うのもどうかと思うが、すごい自信よな。吾驚き」
「当然でしょ? アイツはどうあれ私の所に戻ってくるのだし。まぁ、それはそれとして貰った分だけ悪戯をするのだけど」
「なるほど。そうやって悪戯をするのだな……吾も見習わねば」
「見習っても使いどころが無いでしょ」
悩むバラキーに、エウリュアレは呆れたように言うのだった。
なんだかんだ書いてる途中に女性陣からチョコを貰い続けてました。カーマはノータイムで上の選択肢を選びカーマのビーストっぽく見えて実際キアラより危なくない内容にびっくりしました。BADEND演出じゃないんですね?
ともかく、カーマは可愛いのですね。本当にビーストかお前。実はただの体系変化可能の可愛い少女では? ビーストかお前(大事な事なので二度言う)
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ