「つまりですね。あの女神は面倒なんです」
「うむ。吾も知ってる。最初は優しかったのだが……いつからかあんな感じよな」
「……まるで想像できないんですけど」
そう言って、カーマは頭に突き刺さってる矢を投げ捨て、椅子に座る。
バラキーはマカロンを食べながら、
「まぁ、吾がここに来た時、最初から絡んできたしな。なんだかんだここに来てからしばらくはエウリュアレと一緒だったしな」
「へぇ……ふぅん……そうなんですか……まぁ、私には関係のない事ですけど」
「うむ。吾は変わらぬし、変わっても
「っ……別に、そんなことされても嬉しくないですしっ」
「うん? 別に、喜ばせようとは思っていないのだが……まぁよいか。カーマも食うか?」
「食べます、食べますよ、貰いますっ」
そう言って、マカロンを受け取るカーマ。
バラキーは未だ山のように積まれている自分の分を食べながら、
「それで、何を怒ってたのだ?」
「……アビゲイルさんを使ってクッキー爆弾をお見舞いしたら見事にばれて殴りかかられました。えぇ、はい。矢で何度も。ガッツが無ければ即死でしたね」
「恐ろしいなぁ……何故そこまで怒るのか分からぬが」
「まぁ、バラキーみたいに運動しないのが多いって事です。あと、女神は運動とかしないですからね。加護に体型維持を任せてるような奴等ですし。運動すればいいのにって感じです」
「ふむ。なるほどな? 確かに吾には関係の無さそうな話だ。うむ。殺されそう」
「えぇ、殺されますね。確実に。あの連中、プライドだけは高いので」
そう言って、マカロンを摘まむカーマ。
バラキーは立ち上がり、冷蔵庫の中から生クリームと絞り器を取り出して持ってくる。
「……良いんです?」
「まぁ、吾が赤い人に言われて作ったものだし。あれからしばらく自分で作った吾のものだからな。文句は言わせぬ。これをマカロンにかけるとうまいのだ」
「はぁ……? いえ、まぁいいんですけど。そんなに美味しいです?」
「うむ。まぁ一つかけてみると良い。と言っても、吾としてはこのふんわり感が良いのだが。クリームだけでも良い」
「それもうクリーム食べたいだけじゃないですか。まぁ、試しますけど」
そう言って、カーマの差し出したマカロンに容赦なくクリームを盛っていくバラキー。
どんどん盛られていくのでカーマも顔を青くする。
「ちょ、ちょっとバラキー!? ストップ! ストップですぅ!!」
「うははは!! これで良し! これでふわふわで甘いクリームを食べられるというわけだ!」
バラキーが笑うのを横目に、カーマはもはやクリームが大半を占めるマカロンを食べるのだった。
古戦場によりついに日付を跨いでしまった私……うごご、これは痛い……23時までの投稿を頑張りたいなぁ……!!
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ