「はぁっ、はぁっ、な、なんなのかしらあれは……! ぱ、パリピってなに!? 新種の怪物かしら!」
「なんというか、とても明るい方でしたね……出来れば召喚されて欲しくないのですが」
青い顔をしながらプルプルと震えているエレシュキガルとアナ。
その二人よりも深刻そうな顔をしている孔明に、マーリンは楽しそうな笑顔を浮かべながら近付き、
「いやぁ、向こうの君はとても楽しそうだったね。パリピ軍師君。回避を奢ってくれるだなんてとてもとても! マネージャー的動きは完璧だね。流石名軍師!」
「えぇいうるさい! アレが私だと!? キラキラが足りん等と、よくも言えたものだ! むしろキラキラしすぎだろう!? キラキラのアーチャーとはよく言ったものだな! まさに的確だ! しかも宝具を撃つ度テンションアップだと!? 恐怖以外の何者でもないのだが!?」
そう言って、頭を抱えて叫ぶ孔明。
その叫びを聞き、ニッコリと笑ってしまうのは、マーリン自身の性なのか。
「いや、これは失敬。君もやはりアレは堪えたみたいだ。まぁ、私もキッチリやられたけども。あのキラキラは中々の脅威だね」
「全くだ……何より宝具が意外過ぎて恐ろしい。一周回ってあの精神は見習いたいものがある」
「いやぁ、あのテンションは私みたいな覗き魔には厳しいね。作家ってあんなのだったかな?」
「書物と作家がイコールになるとは限らんからな。そういうこともある……が、アレはやはりイメージとあまりにかけ離れているだろう……っ!」
そう言って、うずくまる孔明。
そこにやって来たオオガミが、
「……マーリン、孔明先生いじめてたの?」
「風評被害だよ!?」
「パリピパワーにあてられた?」
「そうそうそんな感じ……改めて聞くと妙な感じだね。いや、事実なんだけどね?」
「陰には辛いものですし。というか、メインアタッカーの二人がダウンしてるんだけど」
「……アナまでやられるほどかい?」
そう言って、エレシュキガルと抱き合って震えているアナに目を向けるマーリン。
だが、アナの目が突如鋭くなり、
「マーリン。今すぐ出ていってください。出ないと刺します」
「おっと、逆鱗みたいだ。じゃあマスター。私はこの辺で」
「うん。お疲れ様~」
そう言って、ささっと走って出ていくマーリン。
それを見送ったオオガミは、エレシュキガル達の方に向き直り、
「とりあえず、食堂行く? えっと……い、行くのだわ」
「私も行きます……」
「あぁ、マスター。私も同行させてもらう……」
「完全に皆バテてるね……」
そう言って、オオガミは三人を連れて食堂に向かうのだった。
ラムダチャレンジには攻撃力が足りない……! くそぅ……!
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ