「ふぅ……それじゃ、そろそろ行こうか」
「えぇ、さっさと終わらせてティータイムにしましょ。いつまでもバレンタインに囚われていられないわ」
そう言って、管制室に入って行くオオガミとラムダ。
それを見ていたエレシュキガルは、隣にいるアナに、
「ね、ねぇ、アレは何しに行くのかしら……マスターの顔が何時になく真剣だったのだけど……」
「あぁ……アレはいつもの周回ですね。しかも、今回は期限ギリギリですから、やる気もいつも以上という事です。なんだかんだ、あの人も大忙しなので」
「食堂かマイルームで遊んでいるのがほとんどの気もするのだけど……」
「まぁ、表面上はずっと遊んでますし。なんというか、基本的に遊んでる人なんですよ。ボックス以外」
「そ、そうなの……? ん~……一年以上いてもさっぱり分からないのだわ……」
そう言って、首を傾げつつ管制室を通り過ぎる二人。
本日の目的は図書館だった。
「でも、なんでかしら。何時も編成が変わっていない気がするのだけど」
「一番安定しているというか、マスターがあれ以外の編成をほとんどできなくなっているというか。曰く、個人的に最高の周回パーティーとのことで。敵がセイバーじゃない限りあれでいいや、と。案の定大雑把なのがマスターらしいです」
「えぇ……とっても『らしい』のだわ……」
「えぇ。本当に、『らしい』です。真面目な時は真面目なんですけどね。基本はふざけてて大雑把なんですけど。最近だと高難易度を意地で三ターン攻略するときくらいしか本気でやってないと思います。後は同じ作業の繰り返しみたいなものですし」
「そ、そう……マスターも大変なのね」
明かされるマスター事情に苦笑いするエレシュキガル。
だが、彼女が何よりも気になったのは、
「ねぇ、アナ? どうして貴女はそこまでマスターに詳しいのかしら」
「……それは、ですねぇ……」
途端に、言いづらそうに視線を泳がせるアナ。
エレシュキガルは首を傾げながら、
「なにか、言いにくいことなのかしら」
「いえ、そういう訳じゃないんですが……そうですね。えぇ、はい。単純に、ずっと愚痴ってくる姉がいるので。自然と詳しくなるというかなんというか」
「姉……あぁ、エウリュアレのことね。確かに彼女、ずっとマスターといるし……そういうのに詳しくてもおかしくないわね。あれ、でも、ギリシアって、色恋沙汰で惨劇起こりまくる所よね……大丈夫なの?」
「まぁ、姉様が大丈夫ならそれでいいんですが……問題は、メルトさんの扱いを姉様がどう考えているかが気になるところなんですが……表面上仲がいいのがなおのこと怖いんです」
「あぁ……あるわね、そういう事。なんというか、考えると頭が痛くなりそうな案件ね」
「えぇ。全くです。こういうのは考えないで流れに身を任せるべきですから」
「それはそれで、どうなのかしら」
そう言って、二人は図書館に入るのだった。
古戦場終わり! 解散! FGOする!!(逃亡
しかし、古戦場にやられて投稿が遅れたの許せない……おのれ古戦場……!(八つ当たり
あ、お題箱すっかり忘れられてる気がするので再浮上させておきましたのでご自由にお使いくださいませ。
次のデート回
-
王道のエウリュアレ
-
メルトしかあるまい
-
技術部二人と散歩でもいいのよ
-
いいから全部だ