「今日はアマゾネスですか」
カーマがカルデア内連絡用のタブレットを片手に呟くと、目の前でハニートーストを食べていたバラキーが、
「弓手か……ラムダが出るな」
「まぁ、有利属性を出しますよね。普通」
「いや、マスターは相手が剣でなければ大体ラムダだからな……」
「あぁ、そういう……あれ、そう考えると編成メンバーもわかりやすいですね?」
「うむ。今は簡略化してパラケルススとネロだけと叫んでた。吾正直孔明よりもパラケルススの方が働いている気がするのだが……」
「事実だと思うんですが。実際最近孔明さん働いてないですよね」
「む。吾が見てないだけではなかったか」
そう言って考えるバラキー。
カーマはため息を吐くと、
「まぁ、マスターのレベルが上がったってことでいいんじゃないですか? 何も考えてないってわけじゃないのがわかりますし」
「うぅむ……吾、いつも通りの気がするのだが……なんだかんだラムダ、というよりはメルトを活かすために最大限考えているみたいな気が……吾が酒呑が暴れるのを前提で考えるような、そんな感じ」
「あぁ、『その人のための戦術』ってことですね。でもまぁ、それで十分じゃないですか? 戦えているんですし」
「まぁ、そうなのだが……なんだかんだ吾の活躍の機会はなかなか来ないというか……」
「来てますよ」
「む? いつだ?」
「今、私の料理の試作品を食べているところです」
「……それ、鬼らしくないと思うが」
「じゃあ要らないですか?」
「試作品をすべて平らげるのも鬼っぽいな吾そう思うなおかわり!」
そう言って一気にハニートーストを平らげて皿をカーマに返すバラキー。
カーマは苦笑いをしながら、
「試作品におかわりがあると思ってるあたり鬼ですね。厨房の人たちに怒られそうなんですが」
「吾鬼だし知らぬ。さぁ作れ!」
「はいはい。それくらいのわがままは全然許容範囲内です。じゃ、ちょっと待っててくださいね」
「うむ。楽しみにしてる!」
グッと親指を立ててカーマを送りだすバラキー。
すると、入れ替わるようにエウリュアレがやってきて、
「はぁ……やることないわよね」
「うむ。吾もそう思うが汝はマスターについていけばよかったのでは」
「最近付きまとってたから自重してるの。しつこいのもダメって、前例が言ってるから」
「その前例とやらに悪意のこもった意味があると思うのだが……深く突っ込まぬ方が良いな?」
「そうね。突っ込まない方が身のためかも」
「うむ。聞かぬ」
そう言って、バラキーは素直にカーマを待つのだった。
実際ラムダでごり押しするのが私です。ラムダは強いから無双してくれるのです……!
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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