「う~ん、いろいろ試したけど、結局ラムダが現状最強か……」
「妄信的な部分を感じるが、俺の気のせいだろうか……」
選手交代と言うことでシミュレーションルームを出るオオガミとジーク。
この数回でなんとなくオオガミのことがわかってきたジークは、何とも言えない顔で突っ込む。
すると、オオガミは不思議そうな顔で、
「妄信的なところは今更じゃない?」
「そうか……そういえば色々なところからそのような話を聞いた気もする……ただの噂というわけじゃないということか」
「そういうこと。いや、納得いかないけども」
「難しいんだな……」
そんなことを言いながら二人は食堂にやってくると、
「さて、メルトはいるかな」
「いなければ俺も探すが」
「いや、いる場所は大体わかるから大丈夫」
「そうか。なら、ここで解散ということか」
「うん。お疲れ様」
そう言って、食堂を前にして別れる二人。
ジークは倉庫に向かい、オオガミは食堂に入る。
すると、中にいたノッブが、
「お、わりと久しぶりじゃなマスター」
「ノッブじゃん。地下生活に飽きたの?」
「いや、そこまで地下暮らしじゃないんじゃけど……まさか最近出てないだけでこんなこと言われるとは思わなかったんじゃが」
「でも最近地下暮らしなのは事実じゃん」
「工房が地下なだけじゃろ……そんな地下ってわけでも……いや、わりと地下か。結構階段多いし……」
「奥底にある闇の研究所的な。最後から二番目くらいのステージにありそう」
「……BBの部屋とかそれっぽいな……?」
「うん。何考えてるのかわかんないけどやるときは言ってね」
「うむ。とりあえずメルトはあっちじゃ」
「ありがと……また隅っこにいるじゃん」
「あそこは二人の指定席みたいになってきてるから、割と誰も座らん」
「いつの間にそんなことに……じゃ、とりあえず迎えに行ってきます」
「おぅ。いってら~」
そう言って、ノッブと別れるオオガミ。
そして、メルトとエウリュアレに近づいたオオガミは、
「今日は何をしてらっしゃるんですか女神様」
「あらマスター。
「余った聖杯はカーマにつぎ込むのだし、そっちに声を掛けたら?」
「ちょっと待ってなんでそんな不機嫌なんですか」
にっこりと微笑みながら言うエウリュアレとメルトに頬を引きつらせるオオガミ。
「別に不機嫌なんかじゃないわ。聖杯を使うのねって言っただけだもの。
「バラキーのお菓子係のよしみで?」
「そう……まぁ、そういうならそれでいいわ。それで、今日は私に用かしら。またラムダになればいいの? どうせ周回のアタッカーでしょ?」
「おっしゃる通りで。うん、ハンティングが終わったら何かしますね……」
「そういうつもりではなかったけど、まぁ、楽しみにしてるわ。おいしいお菓子とかいいわよね」
「私は周回以外で出かける方が良いけど。でも、楽しみね。それじゃ、さっさと行って終わらせましょ」
そう言ってメルトは立ち上がり、エウリュアレに手を振りつつオオガミを連れて食堂を出ていくのだった。
実際宝具レベル的にラムダが最強という……お姉ちゃんのパワーがなぁ……という感じです
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ