「ふぅ……ハンティング終わりっ」
「いつもの種火周回が帰ってくるってことよね」
「まぁ、そういうこと」
そう言って、オオガミは食堂に戻ってくる。
先に戻っていたメルトの隣に座ると、
「それで、種火ってことは私?」
「そうそう。ラムダ無双の時間というわけです」
「そう。じゃあ、いつも通り遠慮なく貫いてあげる」
「お願いね。行くときには声をかけるから」
「えぇ。今更セイバーで止まる私じゃないもの。いくらでも戦ってあげる」
「気が向く限り?」
「わかってるじゃない。機嫌を損ねないようにするのね」
にっこりと笑うメルトに、オオガミも笑みを浮かべる。
エウリュアレはそれを見て、
「種火周回とか、もうどれだけやったのよ。必要ないんじゃないの?」
「マナプリが無いから周回しなきゃいけないわけですよ。つまり種火周回」
「……面倒なのね。もっとサクッと集められればいいのに」
「そしたらやることが増えるから」
「……呪われてるんじゃない?」
「まぁ、マスターですし。でもまぁ、遊んでる時間もあるしいいんじゃない?」
「そうかしら……まぁ、楽しんでいるならいいけど。飽きたらちゃんと言いなさいよ」
「うん。その時はお願いね」
「えぇ。いえ、冷静に考えたらおかしいわね。なんで私が周回の指揮をしてるのかしら」
「知らないけど。でも命令してるときとっても楽しそうじゃない」
「それは、まぁね。誰かに命令とか楽しいじゃない? 貴女はもう自分の役目を知ってるから勝手にしてたけど、私は気にしないわ」
「どうも。私のやりたいようにしてくれるのはありがたいもの。それで、どうするの? 周回に行く?」
「行くけど、休憩してからね」
そう言って、お茶を取りに行くオオガミ。
メルトとエウリュアレは顔を見合わせ、
「正直、私がいなくても成立しない?」
「ほとんど日課の散歩くらいの感覚よ。余裕で終わるわ」
「そうよねぇ……はぁ。軍師がポンコツ化してるから仕方ないのだけど、まぁ、何とかなるでしょ」
「私としては、散歩についてくる人が多くても少なくても構わないのだけど。森の中を邪魔するのを蹴散らしながら歩くだけでいいんだもの」
「気楽そうね。私もそれくらいの気持ちでいようかしら」
「元からそうでしょ」
「ふふっ、知ってた?」
「知ってたわ」
そう言って、ふふふ。と笑う二人。
すると、メルトが思い出したような顔をすると、
「そういえば、私の知らないイベントが始まるって聞いたのだけど」
「あぁ……そういえば、あなたはまだ体験してなかったわよね……レイドバトルの闇だけど、わりと楽しいわよ? 最速で倒すイベント。スピードスターのスワンには最高の舞台でしょ?」
「いいわねそれ。それじゃ、楽しみにしていましょうか」
そう言って、メルトは楽しそうな笑みを浮かべるのだった。
レイドイベント……修羅再来ですねぇ……果たして今回は何バルバトスでしょうか……
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ