「はぁ……なんですかここ。空中庭園とか洒落てますね」
「えぇ。とっても面白そうだわ!」
「なぜ吾もここにいるのか……吾は町で遊ぶ予定だったのだが……」
アビゲイルによって空中庭園までやって来たカーマとバラキー。
端から見える絶景に目を奪われるも、そのまま視線を下にやって怖くなったのか、アビゲイルとバラキーはすぐにカーマにしがみつく。
「はぁ……怖くなるなら見なければいいんです。なんで見るんですか」
「高いところにいると無意識に確認したくなるものよ……」
「わかっていても、なんとなく目に入ってしまうの……こんなに高いとは思わなかったわ……」
「そうですか……まぁ、いいですけど。で、いつまでしがみついてるんですか? 動けないんですけど」
「……吾別にこのままでもいい気がする」
「私もこのままがいいわ。怖いもの」
「……そう、ですか。いいですけど、邪魔しないでくださいよ」
「邪魔するつもりはない」
「お邪魔かしら」
「……別にくっついてるのは良いですけど、戦闘の時は離れてくださいよ」
「うむ。それは吾も戦う」
「私もお手伝いするわね!」
そう言って、両腕をがっしりと掴んで離さないアビゲイルとバラキー。
カーマは若干の不安と共に空中庭園を散歩する。
* * *
「ん~……このミミクリーとかいう変な大きい石が邪魔ですねぇ……散歩の邪魔をするとか、中々やるじゃないですか」
「吾らは単体宝具しかおらんしなぁ……」
「バスター、バスター、バスターよ!」
「超脳筋じゃないですか!」
「実際強いであろう?」
「くっ……否定できませんけども!」
そう言って、ミミクリーから生み出されたサーヴァントをぶっ飛ばすカーマ。
「正直相性が有利なバーサーカーで助かりますよ本当に。キャスターとかだったら目も当てられなかったです」
「そうだったら吾が代わりに戦っていたわけだが……まぁ、吾は誰でも良いのだが。あの石も軽く砕いてくる」
「お願いしますよ~……まぁ、あれ、聖杯に似た雰囲気ですけど……」
「それって砕けるのかしら」
「まぁ、どう取り繕ってもあれは魔力保有量が多い石ですし。砕いて持って帰った方が美味しいですよ」
サーヴァントに反撃の隙を与えず叩き潰し、消滅を確認してからバラキーの援護に向かう。
「てこずってますか~?」
「そんなわけなかろう! 確実に仕留める!」
「そうですか。じゃあ、お任せしますね」
「私は普通に援護していいかしら」
「まぁ、邪魔にならない程度ならなんとかなるんじゃないですかね」
「じゃあ、お手伝いするわね」
そう言って、アビゲイルはバラキーの援護に向かう。
悪属性三人組。なんか気付いたら戦闘入れてましたけど、なんだかんだこの三人でもなんとかなるのでは……?
Twitterを見ていてエイプリルフールに気付いた……うぅむ、どうしましょうかね……