「それで、マスター? 交換素材は終わりそうかしら」
「終わらせる。最悪リンゴかじって孔明先生とスカディ様に働いてもらおうか」
「大変ねぇあの二人も」
「大変にしているのこのマスターですよね」
「それ以上は深入りしない方がいいと吾思う」
「なんですか……バラキー、結構闇深そうなこと言いますよね……」
そう言って、カーマは嫌そうな顔をしつつ、再び戻ってきた空中庭園を散策する。
「はぁ……何度来ても面倒ですね……よくこんな作りを考えられますよねほんと」
「うむ。敵も面倒だしな」
「カーマは変なところ気にするよね」
「変なところってなんですか。普通に突っ込みどころじゃないですか」
「……もしかして感覚がおかしくなった……?」
「今更でしょ」
「キャメロット辺りから建物が凄かったから……特にチェイテピラミッド姫路城でトドメね」
「あれが一番感覚崩壊させたよね」
「なんですかその……ちぇい……えぇ?」
「チェイテピラミッド姫路城。最強の違法建築」
「えぇ……凄い気になるんですけど」
そう言うカーマに、オオガミとエウリュアレは顔を見合わせ、
「今も残ってるかな」
「確か刑部姫のこたつの中にあったんじゃないかしら」
「ん~……行ってみるか」
「今度ね。今は交換素材を集める方が先よ」
「じゃあ終わったら軽く見に行こうか」
「えぇ……行きたくないんですけど……」
そう、全力で嫌そうな顔をするカーマに、エウリュアレはとってもいい笑顔を浮かべつつ、
「見るのは貴方なのになんで置いていくと思っているのかしら」
「あぁ、いえ……別に行ってもいいんですけど、ただ、そんなところに行って何をするかって感じなんですが」
「まぁ、面白い建造物を見に行くってことで」
「そうですか……まぁ良いですけど、正直面白い感想とか求められても応えられませんよ?」
「誰もそんなの求めてないって。むしろ素の反応を期待」
「い、嫌すぎる……というか、そんなにとんでもないんですか……」
「あれこそ真の違法建築って感じ」
「真も偽も無いですけど……やっぱ気になりますね……」
「……面倒ね。どちらにせよ帰ったら行くわよ」
「ハイハイ。行きますよ~」
カーマはそう言って、ため息を吐く。
メルトはバラキーに近付き、
「で、実際どんな感じなの?」
「あぁ……汝も知らぬのか……まぁ、吾もちょっとどうかと思うモノではあったな……」
「……ちょっと、覚悟はしておいた方がいいみたいね」
メルトはそう言って、苦い顔をするのだった。
なんで突然チェイテピラミッド姫路城の話題になったんでしょう……?