「ねぇマスター? 今回もチケットが配られるらしいじゃない。どうするの?」
「ん~……どうしようか」
休憩室のソファーで、膝の上を枕にして寝ているエウリュアレに聞かれ、オオガミは考える。
「今のところ、攻撃面はわりと事足りてるんだよね……」
「じゃあ、防御面? ジャンヌでも呼ぶのかしら」
「その予定。まぁ、しばらく悩むと思うけど」
「そうねぇ……でも、いつでも召喚できる25騎だもの。深く考える必要はないと思うけどね」
「ステンノ様を強要した女神と一緒だとは思えない発言。一体何が……?」
「……関わり無いのだし、適当でいいじゃない。興味ないもの」
「なるほど……真理だね」
すると、眠そうにあくびをするエウリュアレ。
それを見たオオガミは、
「眠そうだけど、何かあった?」
「別に、何があるというわけではないのだけど、こういうのんびりとしたのもいいと思って。貴方は?」
「いつでも受け付けてるよ? のんびり時間最高じゃんね」
「ふふっ、そう言うと思ったわ。いつものことだもの。えぇ、そうやって私に合わせてくれるところが」
「合わせてるというより、合っているって気分だけど。相手に影響されてる節はあると思うんだ。人間だし、そう言うこともある。だからまぁ、無理に合わせてるわけじゃないよ」
「そうなのね。てっきり合わせているのかと思ってたのだけど」
「そんなわけないって。楽しんでやってる方が多いし」
「そう……ありがとうオオガミ。そう言うところが好きよ。それじゃあおやすみなさい」
「うん。おやすみ」
そう言って、目を閉じるエウリュアレ。
反対に、オオガミの笑顔は凍り付き、段々と赤くなっていく。
すると、突然背後から、
「ごきげんようマスター」
「~~~~~ッ!?」
声になってない悲鳴をあげながら振り返るオオガミ。
そこには楽しそうに微笑んでいるステンノがいた。
「あら、そんなに顔を赤くして、いかがなさいました? あら、あら。どんどん赤く。美味しそうなトマトのように真っ赤ですね」
「い、いやいや、なんでもないですよステンノ様。いや本当に、何にも」
「ふふっ、その慌てよう、まるで告白でもされたようですね?」
「へっ!?」
オオガミの反応に、一瞬目を見開くステンノ。
だが、すぐに元に戻ると、
「そう、ですか……残念。私の出る幕はないみたい。まさか
「え、あ、うん……また……」
よく分からないまま去っていくステンノに、ようやく落ち着いてきたオオガミは手を振り、
「……これは、殺されるかもなぁ……」
そう言って、呆然と天井を眺めるのだった。
???? なんでこんなことになってるん?
特に特別なこともないですけど、なんでこんなことになってるん?
????? よくわかんないけど砂糖爆弾なんだよこれはたぶん。