今日のカルデア   作:大神 龍

1122 / 1263
チケットが配られるらしいわね(誰にしようかねぇ)

「ねぇマスター? 今回もチケットが配られるらしいじゃない。どうするの?」

「ん~……どうしようか」

 

 休憩室のソファーで、膝の上を枕にして寝ているエウリュアレに聞かれ、オオガミは考える。

 

「今のところ、攻撃面はわりと事足りてるんだよね……」

「じゃあ、防御面? ジャンヌでも呼ぶのかしら」

「その予定。まぁ、しばらく悩むと思うけど」

「そうねぇ……でも、いつでも召喚できる25騎だもの。深く考える必要はないと思うけどね」

「ステンノ様を強要した女神と一緒だとは思えない発言。一体何が……?」

「……関わり無いのだし、適当でいいじゃない。興味ないもの」

「なるほど……真理だね」

 

 すると、眠そうにあくびをするエウリュアレ。

 それを見たオオガミは、

 

「眠そうだけど、何かあった?」

「別に、何があるというわけではないのだけど、こういうのんびりとしたのもいいと思って。貴方は?」

「いつでも受け付けてるよ? のんびり時間最高じゃんね」

「ふふっ、そう言うと思ったわ。いつものことだもの。えぇ、そうやって私に合わせてくれるところが」

「合わせてるというより、合っているって気分だけど。相手に影響されてる節はあると思うんだ。人間だし、そう言うこともある。だからまぁ、無理に合わせてるわけじゃないよ」

「そうなのね。てっきり合わせているのかと思ってたのだけど」

「そんなわけないって。楽しんでやってる方が多いし」

「そう……ありがとうオオガミ。そう言うところが好きよ。それじゃあおやすみなさい」

「うん。おやすみ」

 

 そう言って、目を閉じるエウリュアレ。

 反対に、オオガミの笑顔は凍り付き、段々と赤くなっていく。

 すると、突然背後から、

 

「ごきげんようマスター」

「~~~~~ッ!?」

 

 声になってない悲鳴をあげながら振り返るオオガミ。

 そこには楽しそうに微笑んでいるステンノがいた。

 

「あら、そんなに顔を赤くして、いかがなさいました? あら、あら。どんどん赤く。美味しそうなトマトのように真っ赤ですね」

「い、いやいや、なんでもないですよステンノ様。いや本当に、何にも」

「ふふっ、その慌てよう、まるで告白でもされたようですね?」

「へっ!?」

 

 オオガミの反応に、一瞬目を見開くステンノ。

 だが、すぐに元に戻ると、

 

「そう、ですか……残念。私の出る幕はないみたい。まさか(エウリュアレ)が落ちるだなんて。いいえ、もう手遅れだったのかもしれないわ。えぇ、えぇ。それでは、私はこれで。また今度お会いいたしましょう」

「え、あ、うん……また……」

 

 よく分からないまま去っていくステンノに、ようやく落ち着いてきたオオガミは手を振り、

 

「……これは、殺されるかもなぁ……」

 

 そう言って、呆然と天井を眺めるのだった。




 ???? なんでこんなことになってるん?

 特に特別なこともないですけど、なんでこんなことになってるん?

 ????? よくわかんないけど砂糖爆弾なんだよこれはたぶん。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。