「いやぁ……まさか、この面子で戦う時が来るとは思わなんだ」
「えぇ……私も想定外です。こんなことになるなんて……」
「そうね。貴方達の驚きも納得できるけど、それ以上に、また私はいけないって方が問題よ」
ひたすらレアルタ合金を集めるという周回に集まったメイン戦力は、ノッブ・エウリュアレ・BBの三人。
珍しく、今回はノッブが大活躍し、しかもBBがまともに活躍できるという状況。それはつまり、敵は神性か騎乗持ちで、しかもアヴェンジャーもいるという事だ。
そして、エウリュアレはいつもの様に若干不満げだった。
ちなみにオオガミは、現在スカサハの所でアイテムを交換してもらいに行っている。
「仕方ないじゃろ。お主、後少しでレベル100じゃし」
「こういう時ばかりは、自分のレベルが恨めしいわ……」
「諦めるんじゃ。つか、やっぱりアヴェンジャーは強いのぅ……」
「私のレベルが低いからそう思うだけですよ!! 私がちゃんとレベル高ければそんなことないですって!」
「まぁ、ここではレベルが上がること自体珍しいからな……特に特殊クラスは。しかもイベント中に至っては、基本誰も上がらんからな」
ただし、配布鯖と本気で育てたいと思ったキャラに限っては完全に別だというのを忘れてはいけない。
金時が忘れられていたりする気もするが、気のせいである。
「ねぇ、私のレベルが100になったら、次は誰が育てられるのかしら?」
「さぁのぅ……誰かが上げられるじゃろ」
「私が上げられるのは必然ですよね!!」
「いや、リップが先じゃない?」
「えぇ~……どうしてですか!? 私の方が良いじゃないですか!! こう、耐久的に!!」
「残念。すでに私たちがいるのよ」
「それに、リップの方が汎用性高いしのぅ」
「そんなッ……!!!」
衝撃の事実とでも言いたげな表情のBBに、思わず二人は苦笑いをする。
「まぁ、そのうち上げられるわよ。アヴェンジャーに対しては確かに有利だからね」
「そうじゃな。もしボスレベルの敵が出てきた時に必要になったら上げられるじゃろ」
「それ、ほぼ確率ゼロじゃありません?」
「そんなわけないじゃない。確率はそれなりに高いわよ。これから先アヴェンジャー増えそうだし」
「ルーラーが出てきたら……ご愁傷さまという事で」
「うぅ……未だに私、アガルタの事根に持ってますからね…?」
「面倒な奴じゃ……というか、アレはルーラーだったのが悪いだけじゃろ。マスターはアヴェンジャーが来ると期待しておったら、ルーラーという現実に、思わず投げ出そうとしとったみたいじゃし」
「あの時の悲しそうな表情……思わず吹き出しそうだったわ……」
「なんですかそれ。見たかったんですけど」
「ダメよ。私専用なんだから」
「何言っとるんじゃ。そも、撮ってもいないのにどうやって見るんじゃよ……」
「あら、何言ってるの? 私がそこらへんのこと、見逃すわけがないじゃない」
「いや、むしろお主の方が何言ってるんじゃよ……」
何やら不穏な気配がしてきたところで、オオガミが帰ってきた。
「マスターも帰って来たし、休憩も終了じゃな。よし、行くぞ」
「今度こそ、BBちゃんの凄さ、見せてあげますよ!」
「私も、それなりに頑張るわ。それじゃ、行きましょうか」
三人はそう言って、オオガミを迎えに行くのだった。
何から集めようが迷った時、とりあえずエウリュアレが活躍するルートを選ぶ。基本中の基本ですね(錯乱)
その結果、まさかのジャンヌダルクオルタという災厄級の敵が出てくるとはだれが想像するだろうか……
それにしても、本当に何時になったらエウリュアレのレベルが100になるのか……さっさとオイル集めないと……