「リップ……大丈夫?」
「はい……この程度なら、まだ大丈夫です」
「正直この集中狙いは見てるこっちがイラッとしてくるから、ここは諦めて種火を消費しよう……」
ナーサリーに心配されているリップを見て、すっ。と種火を取り出すオオガミ。
「そうね。いい加減リップも成長させましょう。これだけ頑張ってるのに、未だにレベルが72とか、おかしいもの」
「そ、ソウダネ。別に、無理に低レベルである必要なんかないしね。よし、という事で、種火をたくさん食べるのです」
「い、良いんですか? これはもうしばらく取って置くって言ってませんでした?」
「いや、それが原因でここで躓くとか、嫌だし」
「なるほど……じゃあ、ありがたくいただきますね」
「うん。これからも頑張ってもらう事になるだろうからね……」
「あ、あはは……」
苦笑いをするリップだが、期待されているのは確かなので、何とも言えない。少なくとも、エードラム合金で特効持ちの有効サーヴァントはアルターエゴのリップだけだった。
「とりあえず、一回休憩だね……」
「そうね。私も遊び疲れちゃったわ。リップ、行きましょ?」
「はい。えっと、向こうでいいんですか?」
「あそこに行きたいの。バーガーショップ」
「あそこですか。じゃあ、こっちの方が近いような……?」
「そう? じゃあ、そっちにするわ」
ナーサリーはリップと一緒にバーガーショップへ向かい、オオガミはそれを見送ると、拠点に戻るべく歩き出すのだった。
* * *
「う~ん……どうしましょう」
「これにしましょう!! 出所不明のメロンシェイク!!」
「ナーサリーさん、時々凄い冒険しますよね……私は普通にお茶でいいです」
「えぇ~? 面白くないわ。リップも冒険しましょうよ!」
「いえ、本当に私はこれでいいですから。というか、冷静に考えたら、支払い料金って、どこから出てるんですか?」
「え? マスターのポケットマネーよ?」
「当然の様に恐ろしい発言が聞こえた気がするんですけど!?」
「大丈夫よ。私たちが稼いできたQPであることに変わりはないわ」
「それ、同時に私たちの成長のための糧も消費してるって事じゃないですか……そんなこと聞いたら、余計に冒険する勇気はわいてきませんよ……」
「むぅ。面白くないわね……まぁいいわ。私は私で冒険するもの」
そんなことを言い合いながら購入した品々。
しかし、本当にどこからメロンなど調達してきたのだろうか。答えは返って来ないと分かりながらも、一度芽生えた疑問は中々消えないのだった。
「むむむ……メロン……どこから出てきたんでしょう……」
「そうはいっても、冷静に考えれば、たぶんスイカと同じじゃないかしら。あれだって、どこから出てきたのか分からないわ」
「それは、そうですけど……うぅむ……」
「深く考えたら負けよ。気楽に行きましょ」
「は、はぁ……それで、この後どうするんです?」
「駄菓子屋に行って、駄菓子屋のおばあちゃんごっこするわよ!!」
「気に入ったんですか? アレ」
「楽しいじゃない!! という事で、聞かれたせいで待ちきれなくなっちゃったから早く食べて行くわよ!!」
「自由奔放ですね……」
「物語は自由なものよ。何かに縛られたりしないの。じゃあ、いっただっきまーす!!」
「い、いただきます」
二人はそう言うと、食べ始めるのだった。
流石に、集中狙いされて2wave目でやられるのは精神的に辛い……
2周年記念まで持たせるつもりだったオール種火は、リップ成長のためにここで使う……!!
まぁ、交換してないのがまだ50個あるから、大丈夫だよね……(震え)