「あぁぁ……完全無欠最強のスタァにしたかったのに……うぐぅ……」
「そうねぇ……ファイブカード」
「あら、また勝ったのね」
「えぇ。地道に稼ぐのはオオガミに任せるわ」
そう言いながら、頃合いを見てゲームを移動するエウリュアレ達。
オオガミは未だにラムダの宝具を重ねられず嘆いているが、二人はそしらぬ顔をしていた。
「そう言えば、わりと真剣に稼いでいるようだけど、何かあるのかしら」
「ん……そうね。何もないってわけではないのだけど……えぇ、こう答えましょうか。今はまだ語るべき時ではない」
「……あの性悪探偵の真似?」
「似てたかしら」
「二度とやらない方がいいと思うわ」
「そこまで言われるほどかしら……」
そう言いながらルーレットを選ぶと、ディーラーがすぐ入れ替わり、
「貴婦人がた。私と一勝負如何かな?」
「キャー! ランスロット様!」
「えぇ、えぇ! こちらこそよろしくお願いしますわ!」
そう言って、黄色い歓声があがる。
だが、エウリュアレとメルトは、出てきたランスロットに対し、
「稼ぎすぎて警戒されたかしら」
「そうねぇ……視線が明らかにこっちに向いているもの。ターゲットされてるわ」
「そう……仕方ない。普通に潰すしかないわ」
「セイバーだから対魔力持ちよ。魅了は効かないんじゃないかしら」
「そうね。でも、それ以上にセイバーで男性よ。どうにでも出来るわ」
「物理的突破は好きだけど、ここでするのは違うんじゃないかしら」
「まぁ見てなさい。余裕で勝ってくるわ」
そう言って、ランスロットに向かっていくエウリュアレ。
それを見送ったラムダは、入れ替わるようにやって来たオオガミに、
「止めなくていいの?」
「……言っておくけど、今日のエウリュアレ、不正しかしてないからね?」
「え……?」
そう言って首をかしげるラムダ。
オオガミはため息を吐いて、
「男性ディーラーを相手にするのを前提として、うさんくささの化身たるマーリンや、ロビン、新シンから教わったイカサマテクニックを全部使ってるから」
「……そんなに不正ができたのかしら」
「そりゃね。だって、仕掛けるためにアビーまで使ってるから」
「全力もいいところじゃない。だから真剣なわけね」
「まぁ、理由はそれだけじゃない気もするけど」
「……明らかに何か目的がありそうな気がするものね」
「まぁ、なんだかんだ現状一番資金があるんだけどね。エウリュアレ。普段使わないから貯まってく一方なんだよね」
「……なんであなたが資金を知ってるのよ」
「丸投げされてるから。使う予定はないとか言ってさ」
「そう……それならあれだけ稼ぐ理由もない気がするのだけど……」
そう言って不思議そうな顔をするラムダに、オオガミは苦笑するのだった。
結局イベント中に全然投稿できなかった……
まだもう少し書けない時期が続くかもですが、失踪しないですよ! 予定はないですよ!