「さて、三度目のSE.RA.PHだね。でも今回は余裕でしょ」
「はいはいそーですね。アルターエゴ相手ですもんね私が出るのは自然ですよ。えぇそうですとも」
「ふふっ……大体全部私が倒しているのだし、私の功績じゃない? なんでここまで来てリヴァイアサンパーカーなのかは置いておくとして」
不満そうなカーマとラムダを連れてSE.RA.PHに降り立つオオガミ。
もはや見慣れたと言ってもいいくらいの場所ではあるが、メルトとの出会いの場であることを考えればそこまで悪いものではなく、
「……よし。サクッとボスをボコボコにして帰ろう」
「ボスの正体を隠す必要もないでしょ」
「気持ち的にね」
チリチリと存在を削られていく感覚に、サクッと倒して帰りたいという気持ちが強くなる。
それを察したラムダは、
「それじゃ、安全地帯に一回寄りましょう。疲れて倒れられても迷惑だもの」
「まぁ、こまめな休憩は大事だしね」
「あれ、てっきり一直線で向かうのかと思ったんですけど」
「急がば回れってやつよ。何より、BBだもの。素直に行かせてくれるわけ無いじゃない」
「あ~……それもそうですね。確かに回り道をする方が賢明そうです」
ため息を吐いて、素直に従うカーマ。
それを見てオオガミは、
「カーマもずいぶんと慣れてきたみたいだね?」
「伊達にバラキーといるわけじゃないので。嫌でも情報は入ってくるんです」
「ふぅん……バラキーと、ねぇ」
「あなたの場合はバラキーがいるから情報を仕入れてるんでしょ」
「なんでそうなるんですか! 他意はないですよ!!」
顔を赤くして言うカーマに、オオガミとメルトはニヤニヤと笑いながら、
「なんだかんだ保護者よね、あなたって」
「カーマは堕落させるためって言いながらもさりげなくフォローを入れてくれるからねぇ。優しさ満点のお姉さんって感じ」
「子供扱いしてますよね。確実にしてますよね! 要望通りお姉さんらしく接すれば満足ですか!」
「見てるとほんわかするから良いのであってされたいわけじゃないから」
「しているのを見てるのとやられるのは別物だから」
「何なんですかこの二人! 帰ってもいいですか!」
「帰ってもエウリュアレに捕まるんじゃない?」
「八方塞がり……! でもバラキーがいるからいくらかマシな気もします……!」
「なんだかんだバラキーにべったりだよね」
「ずっといるものね」
「何を言ってもこうなるんですけど! 手詰まりなんですが!」
「ふっふっふ……諦めておもちゃになるのだ」
「可愛がってあげるから覚悟しなさい」
「おにー! あくまー! じんるいあくー!」
「鏡に向かって言った方がいいと思うよ」
半泣きで言うカーマに、オオガミは冷静に突っ込むのだった。
明日にはCCC終わるんだなぁと思いつつ全然終わってなくて焦り気味な私です。駆け抜けろぉ!