「ようやくノッブポイントが貯まったよ…」
「ようやく終わったか。じゃあ、次は新撰組のポイントじゃな」
「おぅ。やっとこっちのポイントを集めるのか」
「茶々はもう店番しなくてもいいんだよね!」
わーい! と両手を上げて喜ぶ茶々。
今彼らがいるのオオガミのマイルーム。何処かの誰かのせいで金色に染められて目が痛い時もあるがが、基本的にちょっと落ち着かないだけなので見て見ぬふりをしている。
「それで、作戦は変わらずって事で良いのか?」
「当然。というか、もうそれ以外を信じられないのだよ…」
「壬生狼は最強なんじゃな…」
「本当にね。正直あれさえあれば何とかなるし」
「ポイント集めも後50万を切ったしのぅ。ラストスパートというところじゃの」
「任せたよ。ノッブ」
「おぅ。任しておくが良い」
ノッブはそう言いながら、緑茶を飲む。
「すっかり俺らは空気になってるな」
「あんまり活躍もしてないしね! レベルも足りないし」
「レア度なんぞ当てにならんな」
「いや、単純に種火が足りないだけだから。二人とも弱いわけじゃないから」
若干死んだような表情をしている二人をフォローするオオガミ。完全に原因は彼にあるので自業自得なのだが。
「種火は集まらないんでしょ? 無理しなくてもいいと思うなぁ」
「俺は早く強くなって敵を屠る。それだけだ」
「わぁお。やっぱバーサーカーだね」
「お前もだろうが」
「なっ! 茶々はそんな戦闘狂じゃないし! 楽しいのが一番だし!」
「ならなんでバーサーカーなんだよ」
「茶々が聞きたいよ!」
クラスは諦めたと言っていたが、やはり不満はあった。当然と言えば当然なのだが。
オオガミはそんなことを言い合う二人を見て、間に入れるわけもなく、ノッブに頼るしかないのが現状だ。
「ねぇノッブ。あれは止めた方が良いのかな。どうしたらいいと思う?」
「放っとけ放っとけ。少しすればさっぱり忘れてるじゃろ」
「えぇ…伯母としてそれで良いのかノッブ…」
「だって、巻き込まれて怪我したくないし」
「……まぁ、そんなもんだよね」
「そんなもんじゃよ」
言いながら、二人は茶々と土方を見る。
思いの外楽しそうなので、やはり放っておくのが一番なのだろう。
「それで、オオガミ。今日の周回はさっきので終わりってことでよいか?」
「あぁ、うん。そろそろ眠いし。というか、何時になったら出ていくの?」
「あ~…そうじゃの。貴様が寝たら出ていこうかの」
「それまで留まる気なんですかノッブよ」
「当然じゃ! 今日は貴様の寝顔を見せてもらうじゃないか!」
「えぇ~…需要皆無じゃないですか…」
「何を言うか。一部では高値で取引されておるのだぞ? ならば便乗しない手はないじゃろ」
「ちょっと待って!? 俺の知らないところで何が起こってるの!? ねぇノッブ! 教えて!?」
「えぇいうるさい! さっさと寝て一部の女性サーヴァントの癒しにならんかぁ!」
「理不尽っ!」
容赦ない一撃。強制睡眠(気絶)により、マスター・オオガミは床に着くのだった。
「……伯母上。茶々、それはやりすぎだと思うの」
「お前の方がよっぽどバーサーカーらしいんじゃねぇのか?」
「う、うるさいわ! ほれ、さっさと出ていかんか!」
「はいはい。出ていきますよ~!」
「はぁ…仕方ねぇか」
二人はそう言って出ていく。
残ったノッブは、オオガミをベッドの上に寝かせ、そのまま出ていく。
「全く。世話の焼けるマスターじゃ。さて、今日の挑戦者は一体誰かの」
ククッ。と笑い、来るべき戦いに備えるのだった。
仕方ないんです。☆4種火はもうノッブに使っちゃったんです。悪くないです。
ちなみに襲撃者は一日一人とは限らないそうで。ノッブ警備員は気が向いたらいる感じだそうです。