「ふっふっふ……フケイフケイ。フケイナルゾ~」
「射殺すわよ? マスター」
ニトクリスの着ているメジェド布を被りながらフフフと笑うオオガミに弓矢を向けながらはっきりと言い切るエウリュアレ。
「……ごめんなさい、女神さま。自分だけ遊ぶのが悪かったんだよ。ってことで、エウリュアレの分」
「……え、着ないわよ?」
「まぁまぁ、そう言わずに。スカサハ師匠のルーン加工も合わさって、これを着てる方が涼しいという謎仕様なんだから」
「あぁ、そう言う……良いわね。涼しいならそれに越した事は無いわ」
「じゃ、エウリュアレもこれを被って」
「……被らないとダメなの?」
「被っても前が見えるから問題ないよ」
「そういう意味じゃないのだけど……まぁいいわ。被るわよ」
「ふっふっふ……仲間が増えたのです……次は誰を狙うか……」
「私は手伝わないわよ」
「えぇ~……そんなぁ~……」
増えたメジェド様擬き。今、空前のメジェド様ブームを巻き起こそうとしているオオガミだったが、第一の仲間がエウリュアレなので、おそらく次の戦いも一人なのだろう。
当然、それでもオオガミは挑むのだったが。
「マスターさんマスターさん。何をしているのかしら?」
「むむっ。その声はナーサリーだね? ナーサリーもメジェド様コスする? 涼しくなる優れものだよ」
「着るのに涼しくなるの……? 不思議ね。面白そうだから私も着るわ!!」
「じゃぁ、はい。ナーサリーの分」
「ふふふっ。茨木の所に行って見せびらかしましょ。きっと羨ましがるわ」
「いや、別に、バラキーが欲しいっていうのならあげるけども」
「そう? じゃあ、一緒に行きましょ」
「うん。っていうか、どこにいるのか知ってるの?」
「えぇ。今はきっとエミヤの所でご飯を買ってるわ!」
「あぁ……そういえば、我が家のバラキーちゃんはそう言う子だった……」
我が家の可愛いポンコツちゃんは、腹ペコ系なので、とりあえず屋台を見てみるのが一番早いというのに、ナーサリーに指摘されて気付くのだった。
そして、すたすたと走っていくメジェド様擬き×2を見送るエウリュアレだった。
「あの二人は楽しそうねぇ……」
「……ナニコレ」
「
「……面倒なのがこっちに来たのだけど、どっちか帰って来ないかしら……」
見送ったばかりだったエウリュアレは、見ている方向の真逆から聞こえる茶々とエリザベートの声に、これから起こるであろう面倒ごとを思い浮かべて行ってしまった二人が戻ってくることを切に願うのだった。
なんか、こう、Twitterで見ちゃったから、思わず、やってしまったんです……反省しないけど後悔はしている……
あと、スカサハルーンは今更ながら使い勝手が良く万能だと思いました。まる。