ネロ祭開幕……!!(まずは軽く十二の試練を!)
「ま、祭り!! 祭りだよ!!」
「ぐほぁ……あの迷宮を全力ダッシュで脱出した上にこんな体育会系全開のイベントに突撃とか、何考えとるんじゃ……」
「脱出するのなら、やっぱり巌窟王ね」
「ふん。だからと言って、いつでも頼れるわけではないがな」
「そうね。次は普通に霊基保管庫から地図を取って来るわ」
そう言って話している四人がいるのは、コロッセオ観客席。
ネロ祭開幕と聞き、必死で帰って来た四人は、その勢いのままコロッセオへと転がり込んだのだった。
「よし……とりあえずいつもの最高難易度からだね!! 行くよエウリュアレ!!」
「……私、ルーラー相手でも普通に使われるのね……」
オオガミに抱えられて連れ去られるエウリュアレを呆然と見送るノッブと巌窟王。
「儂ら、普通に置いていかれたな……」
「大体いつもの事だろう。俺は少し寄る所があるが、お前はどうする」
「儂はとりあえずBBの所にでも行くか。ちと思いついたことがあるからな」
「悪戯もほどほどにしておくんだな」
「それは何とも言えんな」
そう言って、二人は分かれるのだった。
* * *
「……それで、調子に乗って十二の試練を越えてきたわけね。えぇ、えぇ。当然私も知ってるわ。当然よね、最前線だもの」
「アーツダウンは考えなかったなぁって。しかも、減少率おかしすぎでしょ。どうしてマシュのアーツダメージがクリティカルですら6なんだよって突っ込みたかった。バフ無しの女神さま宝具ですら500ちょっととか、理解できなかったよ」
「まぁ、それでも誰も死なせなかったのは成長したんじゃないかしら」
「そう……? 運と相性がいいと大体このくらいじゃない?」
「……そう過小評価しても良いことないわよ」
「まぁ、うん……そうだね。とりあえず、今日はこれで終わろう。ヘラクレス、強かったよ……ありがとう、エウリュアレ」
「後でマシュにもお礼しときなさいよ。私は攻撃担当だったけど、マシュがいなかったらどうしようもなかったんだから」
「うん。エウリュアレも休んでね。明日も頑張ってもらう予定だから」
「……そうね。えぇ、休むわ。明日の周回とやって来るであろう超高難易度に備えてね……」
エウリュアレはオオガミが買ってきたメロンパンを口に運びつつ、今日の成果を振り返る。
「ん~……まぁまぁって所かな……」
「今日は一日目よ。しかも通常周回を二回、超高難易度を一回でしょ。まだまだこれからよ」
「それもそうか。じゃあ、明日に備えて今日は寝よう。明日から頑張るぞぉ~!!」
「えぇ、頑張りましょ」
そう言って、オオガミとエウリュアレはカルデアへと戻って行くのだった。
十二の試練……びっくりしましたよ……初見突撃一発クリアとか、どう考えても奇跡……
そして、安定のエウリュアレ常在編成。さすがに絆ポイントがほとんど流れていくのが心に突き刺さり……グフッ……