「今更だけど、鈴鹿って結構強いよね」
「何々? マスター、今更気づいたんじゃん?」
「まぁ、最後に一緒に戦ったのがかなり前だしねぇ……まぁ、もうちょっとスキル上げをしようかなとは思ったよ」
「良いじゃん良いじゃん。じゃ、その調子でスキルマ行っちゃおーか!」
「流石にスキルマは無理かな……!!」
「え~? 優遇と不遇の差が激しすぎるじゃんよ。どういう事?」
「そんなこと言われましてもね……素材が足りないと言いますか……」
そうは言いつつも、セイバーはほとんど育ててないので、石と素材はそれなりにある。ただ、QPが足りないのが問題だったりする。
QPの消費はここ最近異常なまでに多いので、どうしようもないのだった。
「まぁ、出来るだけはやるよ。任せといて」
「なるほどね。じゃあ、私も精一杯やるし。マスターだけに任せるわけにはいかないじゃん?」
「おぉ……中々レアな……よし、頑張ろ。秘石足りないけど」
「ちょ、それが一番重要じゃん!」
一番取り難くて絶対使用する秘石。もう少し落ちてくれてもいいだろう。と思わなくもないが、ここは我慢だ。
「時間はかかるけど、出来るだけ早めに終わらせるよ。決勝で何とかなるはず……」
「あ~……決勝はセイバーって言ってたし、落ちるかもね?」
「セイバーだから、アーチャーで何とかなるかなぁ……」
「ふぅん? まぁ、色々考えてるならいいじゃん。私は次の戦いに備えておくし!」
「うん。じゃあ、とりあえずあと何回か行こうか」
「オッケー! 私の力、何度でも見せてあげるし!!」
オオガミは鈴鹿にそう言うと、闘技場に向かって降りて行く。
そして、オオガミに跳びかかる影が一つ。
「とぅ!」
「ごふぅ!?」
「マスター!?」
飛び乗って来たのは茨木。自然に肩車の様な形になり、不敵に笑う彼女は、
「汝は油断しきっておるのぅ……ククク、もう少し気を付けた方が良いぞ……? 仮にも、吾は鬼。人を襲うのは性だからのぅ……」
「おぉぅバラキー。ここでそれを言うんです?」
「む? それはどういう……!?」
咄嗟にオオガミの肩から飛び降り、陰に隠れる茨木。その視線の先にいるのは鈴鹿だった。
「へぇ……アンタ鬼なんだ? それで……マスターに傷つけようって感じ?」
「い、いや、それはあれだ。冗談のようなものだ。というか、汝は何者だ……? 頼光の様な嫌な感じがするのだが……」
「私は鈴鹿御前。鬼狩りにはちょっと縁があってね。マスターを傷つけるなら……容赦はしないからね?」
「……マスター。こやつやばい感じが凄いのだが!!」
「ハイハイ。二人ともそこまでにしようよ。とりあえず、今日最後の一回、行くよ」
オオガミはそう言うと、しっかりとひっついている茨木を運びながら闘技場へと向かうのだった。
天気雨で聖女の行進最終waveほとんど倒したり、たまに全滅させたりとか、中々優秀だった……どうして使わなかったんだ私……
ちなみに、編成はバラキー、鈴鹿、サポート鈴鹿でやっているという。
あ、超高難易度の鈴鹿は超耐久パで無駄に時間かけて倒しました。