「令呪一画は使った内に入りません!! いいね!!」
「そうね。それはよかったわ。じゃあ、私はこれで」
「ちょっと待ってエウリュアレ。俺も行くからね」
無言の間。二人は睨みあうが、それも数秒の事。やってきたサーヴァントに気付くと、差も何もなかったかのように取り繕う。
「……二人とも、何をしているのですか?」
「何でもないわよ、メドゥーサ。それより、私と一緒に向こうの屋台を見て回らないかしら」
「ちょっと。自然に俺も置いて行こうとするのはどうかと思うよ」
「何よ。ついてくる気?」
「当然。そして、代金は全部持とうじゃないか!」
「へぇ? 言ったわね。女神を前に宣言したわねこのマスター! えぇ良いわよ。ほら、ついてくれば良いわ。たっぷり代金押し付けてあげるんだから!」
「どんと来いやぁ!」
一体どうしてこうなったのか。と言われれば、二人に声をかけた彼女が原因であろう。
メドゥーサ。しかもランサーである。オオガミが暴走しているのはいつもの事としても、エウリュアレまで暴走しているのはレアだった。
「あの、別に無理に私と行かなくても……」
「何よ、私とは行きたくないって言うの?」
「い、いえ……そう言うわけでは……」
「じゃあ行くわよ。お題は全部オオガミ持ちだしね」
「当然! やってやろうじゃん! QPはあるし、まさか全部吹き飛ぶなんてことはないだろうしね!!」
「えぇ、えぇ。そうやって慢心してなさい。すぐに涙目に変えてあげるんだから!!」
「……これ、私がいなくてもいいんじゃ……」
「アナ――――メドゥーサがいなくちゃダメだから! 今回の件の中心なんだからね!!」
「えぇ……なんでそんなことに……」
自分の与り知らぬ所で何かがあったようだと理解した彼女だったが、マスターはともかくエウリュアレからの誘いである。断る理由も無いのでついて行くのは全く持って問題なかった。
「ところでマスター。吾の分もあるのであろうな?」
「君は最近、ずっと近くにいないかな!?」
ここ最近の這い寄る鬼、茨木。
さも当然とでも言いたげにオオガミの背中に張り付いて、自分の分も寄越せと要求してくる。
ちなみに、断るとじわじわと首を絞めてくるという嫌がらせをしてきたりする。なお、現在は全力で地面を踏みしめてオオガミが進めないようにしていた。
「汝が吾を編成に組み込んでおるのだろうが」
「組み込んでない時もいるのによく言うよ。実は暇なんでしょ」
「……別に、そんな事は無い」
「図星じゃん!!」
「マスター! ぐずぐずしてるなら置いて行くからね!!」
「えぇっ!! それは困る……!!」
「それで、返答は如何に? 返答によっては、吾の行動が変わるがな」
「くぅっ……分かったよチクショウ!! フードコロシアムとかしてたバラキーがいるとQP残高が不安になるけど何とかなるはず!!」
「良かろう。では、エウリュアレの所までは送ってやろう」
そう言うと、茨木はオオガミを持ち上げて走るのだった。
すり抜けロリメドゥーサですよ!! やったー!!
あ、アルジュナさんとカルナさんはアルジュナさんをエルキドゥ連射宝具2ターンでキルして、残ったカルナさんはネロちゃまがやってくださいました。令呪一画なら明日には回復するしね!!