今日のカルデア   作:大神 龍

169 / 1263
翁の恐怖(通常攻撃で普通に死ぬんですがそれは)

「爺は酷いと思う」

「即死だけじゃなくて普通に通常攻撃も痛いんですもん、あの方」

「クリティカルで私が一撃なんですけど!? どういう事なんです!? 訳が分からないんですが!!」

「……ねぇ、私いる必要無くない?」

「エウリュアレはマスコット――――お守りという事で」

「私は一体何なのよ」

 

 その言葉に、その場の全員が「女神だよ」と突っ込みたい衝動を抑え、なんとかスルーする。

 

「それで、結局どうするのよ」

「う~ん……正直、即死ゲーを何度もやる気力はないから諦めかな。今回は流石に無理だよ」

「あらぁ? センパイ、諦めが早すぎません? もっと粘ってくださいよ。このBBちゃんの試練を越えておいて、あの皇帝に負けるとか許しませんからね?」

「んな無茶な……いや、出来るだけ抗っては見るけど、正直高難易度に時間を取られてるとメダルが足りないわけです。なんで、先に周回行ってくるね!」

「あっ! ちょっと、センパイ! 逃げないでください!」

 

 BBが引き留めようとするもすでに遅く、オオガミは走り去った後だった。

 置いていかれた彼女らは呆然とするが、ふと思い出したようにマシュが口を開く。

 

「そういえば、さっき見たらQPも素材もゴッソリ無くなっていたんですが、誰か知っていますか?」

「BBちゃんは知りませんよ? あの注射器の中身は実費ですし」

(わたくし)もです。というか、どうせなら私を強化してくだされば良いのに」

「あぁ……そういえば、さっきメドゥーサが最終再臨した上にスキルレベルも大きく上がっていたわね」

 

 エウリュアレのその一言に、その場の全員が硬直し、エウリュアレを見る。

 

「え、エウリュアレさん。その話、本当ですか?」

「嘘言ってどうするのよ。あ、メドゥーサと言っても、ランサーの方よ?」

「ほー。へー。ふぅーん。センパイ、そんなことしてたんですねぇ……まぁ、理由は大体察しが付くんですけど」

「前々から、悩殺パーティーを組みたいって言ってましたもんねぇ。そこに魅了持ちが来たら確かにそうなるかもしれませんけど、どうなんですかね?」

「……貴女達、そもそも槍系統は全く関係ないじゃない」

「「それはそれ! これはこれです!!」」

 

 息のピッタリ合ったBBと玉藻の一言に気圧され、エウリュアレは静かになる。

 二人はその勢いのまま顔を見合わせると、

 

「これはもう直談判しかないです!」

「当然です! という事で、私たちはこれで!」

「あ、私もついていきますよ!」

 

 走り去るBBと玉藻を追いかけるマシュ。

 エウリュアレはそれについていかず、一呼吸置いた後、

 

「さて、メドゥーサのところにでも行きましょうか」

 

 そう言って、歩き出すのだった。




 BBが即死耐性高いって聞いたので運用したんですけど、通常で死ぬのはどうすれば良いんですかねこれ。無理なんですが。

 という事で、今回は最悪来年に持ち越し事案ですね。精進せねば。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。