「エリちゃ~~ん!!」
「どわぁ!? な、何するのよ子犬!」
突然背後から飛びつかれ、体勢を崩すエリザベート。
「素材を! 蛇の宝玉をください!」
「えぇ!? 蛇の宝玉って言われても……それ、ラミアの素材じゃない。どうして
「……ほら、イベントの主役だし」
「主役……良い響きね。でも、流石にラミアは無理よ。援護はしてあげるわ」
「え、エリちゃんが釣られない……!? おかしい……さては貴様、エリちゃんじゃないな!?」
「子犬の中の
主役と言われて目を輝かせて突撃するエリちゃんはもうおらず、自分と相手の相性を考えて辞退するという驚愕の事実。
オオガミはその事実に、じりじりと後退りをし、走り去る。
「ちょっ! 待ちなさいよ!」
「嫌ですぅ!! 主役の座を諦めたようなアイドルとか知らない~!」
「ちょ、酷いわね! 主役を諦めたとか誰が言ったのよ!! 待ち、待てって言ってるでしょ!?」
「待てと言われて待つのは訓練された犬か令呪を使われたサーヴァントくらいだよ!!」
颯爽と逃げ去るオオガミを追いかけるエリザベート。
しかし、当然サーヴァントから普通に逃げられるはずもなく、距離はどんどん縮まっていく。
「もう、少しでぇ……!」
「ちょ、どうして本気で追いかけてくるかな!? そもそも俺は何も悪いことしてないよ!!」
「主役を諦めたアイドルとか言ったからよ! 後悔させてあげるわ!!」
「こ、怖い怖い怖い! アイドルの顔じゃないから絶対! ホラーに出演出来るよ!!」
「どうして歌って踊るアイドルにホラーなの!?」
「似合いそうだし!」
「そんな理由で!?」
そうエリザベートが叫び、直後強く大地を踏みしめオオガミに飛びかかり、捕獲する。
その後オオガミの上に乗り掛かり、ドヤ顔でオオガミを見下ろす。
「ふふふ……あははは!! どうしてくれようかしら! 全く、突然飛びかかってきたと思ったら
「いやぁぁ!! やめてぇ! エリちゃんに殺されるぅ!」
「殺しはしないわよ! 人聞きの悪いことを言わないで!?」
「じゃあ何をする気さ!!」
「えっ……? それは……その……そういえば、何をしようかしら」
「何も考えてないなこのダメアイドル!」
「ダメアイドルって何よ! あ、そうだ! イタズラすると評価が下がるかもしれないし、ここはもてなしてあげるわ。
「えっ……」
瞬時に生命の危険を感じたオオガミ。しかし、しっかりと押さえ付けられているらしく、逃げられない。
「ステージはそうね、シミュレータでどうにかするとして、料理はキッチンを借りて頑張るわよぉ! ってことで、待ってなさい、子犬!」
「えっ! やだ!」
「じゃあ、無理矢理連れていくわ。観念しなさい!」
「や、やめろぉぉ!!」
オオガミの叫びは虚しく、エリザベートに引きずられていくのだった。
うちのエリちゃんが大人しくなった……これはどっかで爆発する……? 大人になった可能性も……無いですねこれは。
投稿できなくなるかもと言っておきながらむしろ投稿が一日早くなるという謎。ビックリですよこれ。
しかし明日も続くかわからないという。
ストックは作成スタイル的に無理そうなので、当日どうなるかって感じですね。
明日も投稿できると信じて!